昭和の妻よ大志を抱け
追記 ヒューマンビーイング
*オンリーワン
@私は誰
私はあんな事があっても、本気で離婚手続きをしようと思った事は無かった。
〈篭の中の空間〉を愛する故か、〈主人に対する情〉の故か、はたまた〈子供たちのた
めか〉は分らないが、未だかつてこの人よりいいと思える男性に、まだ巡り逢えていないのかもしれない。
何十億人の人間の中から出会い、夫婦となった〈一期一会〉にきっと意味があるのだとも思っている。
主人は後になって浮気について、
「自分自身でも、どうにも止めようがなかった」と自戒していたが、男と女の間には理性や信念、ましてや道徳では解決のつかない〈生き物〉としての奥深い性がある。
洋の東西を問わず、「自分とは何か」と云う問題を時代は提起してきた。
「我思う故に我あり」とか、「汝自身を知れ」「雖近而不見」などと、先哲は教えてくれている。
自分自身の顔でさえ、一生に一度も自身の肉眼で見る事ができない。鏡を通した反転の姿や、写真やビデオの媒体を通してしか、見る事が出来ないのだ。
自分の言動や癖や行動も、自身ではコントロールできない〈自分〉が確かに居るのです。
欲しいものがあると野生の本能を剥き出しにして獲得したり、体に悪いと分かっていても、タバコを止められず、つい飲み過ぎたり、食べ過ぎたりしてしまう。
浮気もこの本能にコントロールされて、どうにも止める事ができないのかもしれない。この世は罪深き人間ばかりなのだろうか。
男は何故か戦争と聞くと、ソワソワ、ワクワクしているように見える。
女は人より高価なものを身に付け〈幸せ〉を感じ、人の恋人を自分のものにし、優越感に微笑む。
しかし、生命科学では、
(本来、人間の中には、〈人の為に生きることに喜びを感じるDNA〉が組み込まれている)という。
妻は、毎日の献立を考えるのも、部屋を片付けるのも、〈家族〉という他者の為の行為なのです。
でも、この日々のノルマとなってしまった家事をこなし、夫の一挙手一統足だけに気をとられていたら、小さく人生を終了してしまいます。
この世の舞台の主人公として生まれたのに、妻役だけでは面白くない。
一生の間に、貧しい恵まれない悲劇の主人公を演じたり、時には、幸せな王女の役を演じたり、時には夫に裏切られる妻の配役が廻って来たり、時の流れに巡り来る役を〈自分自身〉で精一杯演じきれば、人生の最終章には主演女優賞を獲得することができるのです。
この、〈自ら分け企てた、自らの身〉を鍛えない限り、台本や監督、脇役に舞台を任せてしまえば、いつも同じ役を演じ、大きな歓びを実感ずることができないのです。
@何の為に
(一体、私たちは何の為に生まれてきたのか?)苦しむ為でもなく、悩む為でもないのに、現実は押し寄せる問題の山積に〈生きること自体〉への恐怖を感じることもある。
〈苦労や悩みなどない、主役の人生を送りたい〉と願っているかもしれないが、何も起こらない人生など有り得ないし、それではつまらない。
自然でも、冬があればこそ、春の暖かさや、花の美しさがより一層引き立ち、野球においても、抜きつ抜かれつの激戦の末、九回裏の逆転ホームランで勝利する。
こんな手に汗握るゲーム展開が面白い。
また、わざわざ険しい山に挑戦する山登りも、自然と自身の限界に勝ち、登頂に立つ満足感を得る為に、そこへ向かわせるのです。
人生とは、苦難に向かいそれを超越する〈強い自身を獲る為〉に一生を送っているのかもしれない。
恋人と夢のような時間を過ごしていても、予期せぬ別れが訪れた時には、悲しくてどん底の気持ちを味わう。しかし、変化なくしては、人生とは言えない。
自身の心の在り方で〈痘痕も笑窪〉同様、同じ物を見ても、同じ経験をしても観じ方が違ってしまうのです。
もし、離婚や別れを要求されたら〈別れたら次の人!〉ぐらいの気持ちでありたい。
浮気や貧乏に悩まされた日々も、いつかは楽しみに変化させるという気概で生きるべきです。
私も〈浮気〉を題材にしてこの本が書けるのも、過去の事実が遇ったからです。
(どんなことでもきっと役に立ててやる、きっと意味が有るのだ)との前向きな生き方をしていけば、そこからまた新たなドラマが生まれてくるのです。
足がなくても、手がなくても、ふて腐れず立派に生きている人を観て、私達は自身のチッポケな悩みを恥じ、生きる勇気を貰う。
どんな人にも、生まれて来た理由があり、どんな場面も、訪れた理由があるのです。
*100%の確立
@女は人類の母
人間は、大企業の豪腕社長でも、世界を揺るがす大統領でも、ひとりも洩れなく、女性の体の中で育まれ、この世に産まれてきている。
〈試験管ベビー〉も、試験管のガラスの容器の中から赤ん坊が生まれてくる訳ではないのです。この先どんなに化学が発達し、クローン人間を作ろうとしても、女性の体の中で八ヶ月間育まれない限り、人間とはならない。
母親の鼓動を聞き、母親の食べたものを血肉とし、人間となる。
もし、それ以外の方法で人間を造ったとしても、それはサイボーグにすぎない。
実際、人類の先祖を辿ると、〈アフリカの九人の母〉に辿り着くそうである。
人間が母なる大地から生まれてきた以上、男はその姿を〈妻〉にも求めてしまうのだ。老人になると、〈子供がえり〉をするというが、全ての理性を取り払った時、根底に眠っていた母への想いがそうさせているのだろうか?
妻も夫に対し、
「私はあなたのお母さんじゃないわ!」
と、こんな台詞を浴びせたことがある筈だが、男は幾つになっても甘ったれなのだ。子供の時から、それは変わらない。
男が、女性の〈おっぱい〉をこよなく愛するのも、ただ女の魅力というだけでなく、懐かしいお母さんの〈おっぱい〉の温もりが脳裏に蘇えるからなのです。
おっぱいが大好きな男達は、生物学的にも人類学的にも正直な姿なのです。
だから、女は人類のコントローラーとして夫に対して、もっと賢く振舞わなければならない。どこの国のファーストレディーも、きっと夫を陰でコントロールしているのだ。夫の弱点を熟知しているのはやはり妻なのです。
賢く振舞うには、まず〈夫を頼りにする〉ことがカギとなる。
大概の男には家族を守ると言う本能があるため、これを無視して「稼ぎが少ない」とか「役立たず」などと決して口にしてはならない。
出世するまで、援護射撃をし続けるのです。
@阿吽
人生の中で「絶対死ぬまで君を離さない」とか「絶対失敗しない」等と、確信をもって生きていても、(自分自身がいつかこの世から消えていなくなる)という事実を実感している人は皆無なのです。自然界のすべてが生まれては、日々変化をし、消滅していても、自分がこの世から居なくなる事を納得できないし、信じたくない。
以前、友人とこの事について口論をした事がある。
友人曰く「脳も体も有機質はすべて燃やせば灰となりガスとなって、私という存在はゼロ、無となる」というのです。
化学的には、これが正解なのでしょうが、私は脳や体をコントロールする自身が永遠に存在すると思っている。何かの要素で再び形を持った命として、前回に生きた自分の〈生きざまの清算〉をこの世に引きずりながら又生まれて来るのです。
私は〈生まれ変わり〉を信じている。
産まれてきた赤ちゃんがすぐに〈おっぱいを吸う〉という、この一つの行動をとってみても、何処かで学習した記憶が蘇ってくるからに違いないと。
海がめが孵化したとたん、方向を誤らず海へ行進して行くのも、地球の磁力だけでは説明がつかない。遺伝子の中に過去の記憶と共に、そこに過去の自分がいるのだと思う。この法則は、全く平等で〈自分自身でした事は自分自身で責任をとる〉という厳格な理に貫かれている。
このことをどう捉えるかによって、今の生き方が大きく変わってくるのだ。
〈今だけの一回限りの人生〉であれば、人々は身勝手に生き、人の事より自分の事を優先に行動し、その結果として争いや犯罪が蔓延し地球は滅びへと向ってしまう。
自分本意な生き方は、怒りを増幅し/人の能力を半減させ/自身や他人を不幸に陥れ/生きる喜びをもぎ取る。
夫婦喧嘩も同じで、いがみ合えば苦労を倍増し、労わり合えば苦労を半減させる事ができるのです。
女性の人生は、娘となり、嫁となり、妻となり、主婦となり、母となり、祖母となり、また社会においても重要なポストにもなる。
その時々に問題を背負いながら、和を生み出して行かなければならない。
女性は社会へ出てどんな立場になっても、母性を働かせ人を育む事を仕事として生まれて来たのかもしれない。
「そんな役は絶対に嫌だ!」と思うならば、「今度は絶対に男に生まれてやる!」と強く念ずることです。
「おぎゃあ」と言ってこの世に生れ、「うん」と言ってこの世を去る。この間、人に優しく、強く、賢く、美しく、希望をもって、つまらない〈プライドの鎧〉を脱ぎ捨て精一杯生きようではありませんか。
@太陽と月
あなたは、それだけで実在ではなく、他との関係のなかで存在しているのです。
他との触れ合いによって自分と言う存在が動いている。
〈自分の動きが他人に作用し、他人の動きが自分に作用してくる〉というようにお互いがあることによっての実在なのだ。お互いに必要不可欠な存在なのです。
自分自身が変われば、必ず他も変わって行く。
もし、変わらないとしたら、あなたの前から姿を消すはずです。
自身では、精一杯の努力をし、〈より素敵な女性になる〉努力をすれば、きっと人生が開けて行きます。
月も太陽に照らされることによって、その実在を私達は認識しています。誰かに守られ照らされていることに気が付いた時、自身も照らす太陽の存在になる事を考えるべきです。
どん底の時そう思えるかで、それは決まるのです。
苦しかった昨日は、今日には過去となり、辛い今も明日には過ぎ去った出来事となって往くのです。今を一生懸命生きてゆけば必ず道が開けてゆくのです。
過去を振り帰り嘆いてみても前には進まないのです。
イメージトレーニングのように、(絶対に幸せになってやる!)と自分の未来の輝く人生を繰り返し強く念じれば、自分の行動にも変化が起き、実際に思ったような人生となるのです。夫婦の間においても(どうせこんな亭主変わる訳はない!)と諦めることなく、理想の夫婦像を描き、挑んでみてください。
何十億人の人間の中から出会い、夫婦となった〈一期一会〉に、
(きっと意味があるはずだ)と捕らえるべきです。
自分自身で選択をした夫は自分自身の分身でもあるのです。夫は、自分の奥底が鏡に映し出された姿だと思い、夫をハッピーにさせる知恵を絞り、自身を磨きあげることです。そうすれば、きっと新しい幕開けを迎えることができるのです。
夢のように過ぎて行く一生の中、夫の不祥事も一幕の劇となり、エピローグを迎えるその時ヒロインは優しく微笑んでいるのです。
妻が太陽となり、夫が月となる。
照らしつづける寛大な人間を目指して、
波乱万丈こそ望むところだ!
あとがき
私の処女作をお読み頂き誠にありがとうございますした。
♂ 男性の皆様へ
女の家事仕事は、朝から夜中まで働いても、一円も貰う事ができないのです。
家事は女の当然の行ないと見なされ、夫や子供からは召使のように「あれやって」「これやって」と指図されてしまいます。
日々の鬱憤は徐々に積もり、時々金切り声を上げますが、それでも多伎に渡る家事をこなしていくのです。どうか優しい言葉をかけてください。
歯の浮くようなセリフだって大好きです。
女が長生きをするのは、楽をしているからではありません。
あなたを見送らなければならない責任からです。
どうか、大事にしてください。
♀ 女性の皆様へ
男は、私たちが考えているより遥かに純粋で単純です。
女の身体から産まれ、女の心身に育てられた以上、どうしても甘えたいのです。
どんなに大きく見せても、強がっても、本当は弱虫なのです。
でも、男の勲章とも言うべきプライドを傷つけられると変貌をします。
優しく「貴方はスゴイ」と声を掛けてください。
母性をもっと呼び覚ましてください。
慈悲の心で許してあげてください。




