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序章

ボイスドラマを作るつもりで書いていた台本を書きなおしました。

言葉がおかしかったり、名前の書き間違いがあるかもしれません。

ダークファンタジーです。

一度は訪れてみたいと思う方も多いでしょう?

何処にって?

そりゃ不思議の国に決まってますよ。

不思議の国と言えばあの有名な不思議の国のアリス!

あなたも一度はアリスになってみたいと思ったことがあるんじゃないですか?

そう、そんな願いを叶えるのがこのテーマパーク

『ピースランド』

っえ?

なぜピースランドなのかって?

そんなこと気にしない気にしない!

・・・・・・・・・・

いちにちいちめいさまだけをご招待!




「ってCM知ってる?ネットに流れてるんだけどさー、都市伝説らしいんだ。

どの書き込みを見てもそのテーマパークの中身の事は書いてないのよねー

やっぱり都市伝説は都市伝説かーっふふ」

 

と半ば諦めていたことなのに少しがっかりした。というような言葉を口にする美月は、

浮かない顔をではなく満面の笑みだった。


「どうしてそんなに楽しそうな顔してるの?」

「っあ、わかる?」

「うん。ものすごく」


あははは

ふふふ

っと二人の笑い声が重なる。


「里紗にはちゃんと話しておきたいんだけどね。

まだ誰にも話しちゃいけない決まりなの。だからね帰ってきたらちゃんと話すね」


申し訳なさそうに言う美月は何処か楽しそうで、

早く学校が終わらないかと、そわそわしている様子だった。

小学生の頃からの付き合いだ大抵のことならわかる。


「うん!わかったよ。ちゃんと話してね約束!」

「はいはーい!約束しまーす」



というやり取りをしたのが昨日だ。

今日も変わらない日常が始まるはずだった。

はずだったのだが、どうしていつもと違うのか

それは美月が学校を休んだからだ。

元気なのが自分の取り柄だといつも言っていた美月が、だ。

帰りにお見舞いいこうかなー?

なんて考えていたのにHRで先生が言った言葉のせいで私の考えは壊された。


「酒井美月さんが行方不明になりました。今朝、親御さんが起きたら既にいなくなっていたらしいです。

そういえば、佐藤理紗さんは仲が良かったですよね?何か聞いてですか?家出の相談とか・・・

他にも誰か何か聞いてる人はいませんか?」


私は多分ものすごく動揺している。


「いっ・・・いえ、私は何も・・・・・・」

「そうですか、何か知っていることがある人、何か思い出した人は先生に話してください。

今日のHRは終わりです。」




私は授業に集中できるはずがなく

家に帰るとすぐにパソコンを開いた。

都市伝説を調べるために、

昨日の美月の様子がおかしかったのは、きっと都市伝説に関係あると思ったからだ。

”アリス テーマパーク”と検索をかけても映画や不思議の国のアリスの関連サイトしか出てこない。

私はCMの内容を思い出しながら”いちにちいちめいさま アリス”と検索をかけた。

都市伝説の書き込みサイトが1件。そのページは真っ暗で白や赤い文字が使われていた。

いかにも都市伝説のサイトだ。

色々な都市伝説がかかれている中、私は目的の内容がかかれた書き込みを見つけた。

【いちにちいちめいさま】

ピースランドは、テーマパークらしい、そのCMを見たあとに応募しますか?

という質問がでてくる。”はい”とかかれたボタンをクリックすると抽選で招待状が送られてくるらしい。

詳しいことはよくわからないけどCMは下記のURLで見れる。と、かかれていて

下にスクロールするとURLが貼ってあった。

URLを押す前にコメントをみてみよう・・・

ちょっと不安だし、そう思いコメントを見始めた。


【01 CMなんてみれないんだけどwwwww 妄想? 】


【02 再生できる人とできない人がいるらしい・・・・心が純粋じゃないと見れないんじゃねww】


【03 くだらないけどよくこんな手の込んだもの作ったよね?後ろに映ってるでっかいのはCGか?】


【04 私は見れたよー!面白そうだから「はい」のボタン押してみたよー届いたら写メでうpするー】


【05 ずっと画面真っ暗じゃん嘘乙】


【06 俺「いいえ」押したー。アリスとか興味ねぇww】



というようなコメントが10件ほど、コメントを読んでてもやることは変わらない

URLをドキドキしながら押してみる。

画面が真っ黒になったと思ったら真ん中から淡い白い光がでてきて

一瞬のうちに真っ黒な画面は真っ白な画面に変わった。

楽しげな音楽が流れはじめ、真っ白な画面には大きなテーマパークとハットを被った男が映っていた。

男はニヤリと笑うとじっとこちらを見ているようで鳥肌がたった。




一度は訪れてみたいと思う方も多いでしょう?

何処にって?

そりゃ不思議の国に決まってますよ。

不思議の国と言えばあの有名な不思議の国のアリス!

あなたも一度はアリスになってみたいと思ったことがあるんじゃないですか?

『ピースランド』

っえ?

なぜピースランドなのかって?

そんなこと気にしない気にしない!

・・・・・・・・・・

いちにちいちめいさまだけをご招待!

入場料は無料。あなたに夢のようなひと時を

抽選に応募される方はあとからでてくる「はい」のボタンを

応募されない方は「いいえ」のボタンを、ボタンを押さなかった場合は

この映像がずっとリピートされるでしょう

次にアリスを体験するのはあなたかもしれませんね

ご来場心よりお待ちしております。



美月から聞いていたCMとは少し違っているけどまぁ都市伝説だし。

私は「はい」のボタンを押した。





一ヶ月後






私宛に一枚の封筒が届いた。

中には招待状とかかれたお洒落なカードに

おめでとうございます。の文字。

今回ピースランドにてアリスを体感するのにあなた様が選ばれました。

明日の夜お迎えに参ります。このことは他言無用でございます。

誰かに話した場合は1ペナルティーとさせていただきます。

とかかれた紙が一枚

私には何のことだかわからなかった。

ピースランド?アリス?

何処かできいたことがあるような気がする。

誰かから聞いた気が・・・

そうだ都市伝説!誰から聞いたんだっけ?何か大切なことを忘れている気がする。

私は調べるためにパソコンを開いた。ピースランドと検索をかけたり都市伝説を検索ワードに

追加してみたりするが検索結果は0件。

私は前にもピースランドについて調べたことがある気がした。

そう

「いちにちいちめいさま」

ふと頭に浮かんだ言葉だった

いちにちいちめいさま 都市伝説検索結果は1件

前にも見たことがあるようなサイトだった。

私はピースランドについて書かれている書き込みを探し見つけだした。

私はこれを調べて何をしたかったのだろう。

コメントが12件。私も前に見たときにコメントしているかもしれないと思いコメントを見ることにした。


【01 CMなんてみれないんだけどwwwww 妄想? 】


【03 くだらないけどよくこんな手の込んだもの作ったよね?後ろに映ってるでっかいのはCGか?】


【04 私は見れたよー!面白そうだから「はい」のボタン押してみたよー届いたら写メでうpするー】




のような内容のものばかりで自分が書いたと思えるコメントは一つもなかったが何故かこのコメントに違和感を覚えた。

私が何かを忘れていることは確実だ。どうしてこんなものを調べて応募したのだろう?

「はい」のボタンを押しただけで名前も住所も書いていないのに招待状が届いたのもおかしい。

「明日の夜か・・・・」

何かの悪戯か、明日になれば自分が忘れていることも思い出せるかもしれない。

そう思いながら私は眠りについた。



朝になっても、机の上に置いた招待状は消えていなかった。

夢ではなかった・・・ということは今日の夜迎えが来る・・・らしい。

私は不安と好奇心でそわそわしていた。

授業中も早く学校終わらないかなっと思っていた。


「里紗!そわそわしちゃってどうしたの?」

「え?そわそわしてた?実は・・・」


私は言いかけて途中でやめた

このことは他言無用。誰かに話した場合1ペナルティーとさせていただきます。

そうだ話してはいけない

何があるのかわからないのだ

慎重にしなければ


「実はねまだ話せないの」

「何それー?へんなのーじゃあ話せるようになったら話してね!約束」

「うん!約束」



あれ?こんなやりとり前にも・・・

「みつき」

「え?」

「そうだ、美月から聞いたんだ」

どうして私は今まで美月のことを忘れていたんだろう


「ねぇ美月って誰?」

「っえ?」

「っあ地元の子?うちらの学年に美月なんて子いないもんねー」


おかしいおかしいおかしいおかしい

明るくてクラスの人気者だった美月がいない?

おかしいおかしいおかしいおかしい

だけど私も忘れていた・・・。

何が起こっているのかわからない

わからないけど、問題の中心になっている可能性があるものを私は知っていた。

都市伝説。不思議の国のアリスのテーマパーク


ピースランド



学校が終わり、モヤモヤした気持ちで

招待状を眺めていた。

お迎えに参りますって書いてあるけど、何時にくるんだろう?

というか普通に家にくるの?親にはなんていえばいいのかな

本当に来るのかな・・・・・

考えてたら眠くなってきた。まだ来なそうだし少し仮眠をとろう

「ふぁぁ」大きなあくびをして私は眠りについた・・・。



声が聞こえる・・・誰?

「きて・・・・お・・・・・・・・起きてくださいってば」

「ん?・・・ここは何処??私の部屋じゃない?!」

「ワンダーランドの入口でございます。佐藤里紗様」


その場所は真っ白だった。場所というより空間と言った方が良いかもしれない。


「っは?あなたは誰?」

「これはこれは自己紹介が遅れました。

私はピースランドの案内人兼支配人のダイナでございます。

さっそくですが時間がないのでピースランドの説明に入りたいと思います。

あぁ、質問は一番最後にまとめてお願いしますね。

実はこのテーマパークまだちょっとばかし未完成でございまして、

足りない役がちらほらといるんですよ。

まぁ問題がないように作っているのでその点は御安心を、

足りない役の変わりにあとでアイテムを一つ選んでいただきますね。

あと・・・ああ、この非常用スイッチを渡しておきますね。

このスイッチを押したらすぐさま従業員がとんできて体験は終了ですが、

押した場合は1ペナルティーとさせていただきます。」


ダイナと名乗るハットを被った胡散臭い男ははいきなり説明をはじめて何がなんだかわからないうちに説明が終わった。


「ご質問は?」

「まず、これは都市伝説のピースランド?私をどうやって連れてきたの?

今は何時?入場料は本当に無料なの?ペナルティーってなに?」


私はとりあえず思いついたことを聞いてみた。

冷静になって考えればもっと他にも聞くべきことがあるのだろうが

そんな余裕はない。


「まず入場料は無料でございます。ペナルティーについて、その他の質問は詳しいことは話せませんのでご了承ください。」


私はダイナを観察してみた。

長めのハットを被り、見た目から若いのに杖を持っている。

笑った時の口はまるで猫のよう。


「他に質問がないようならば、こちらからアイテムをひとつ選んでください。

あっあとウサギの穴に落ちたらあなたはアリスです。ちゃんとアリスの名前で反応してくださいね」


ずらりと並んだアイテムとよばれるものはどれもこれもガラクタだった。

ボロボロのトランプケース、壊れかけの傘、底がない長靴など

こんなものがアイテムというのか・・・何か役に立ちそうなものはないか、私は必死に探す。

目に止まったのはキーホルダーだった。剣と盾のキーホルダー。

美月が持っていたものと同じものに見えた。しかし何故かそのキーホルダーは所々茶色く錆がついたように汚れていた。


「たしか美月の好きなゲームのキーホルダー・・・・・・私これにします!」


美月のものかも知れないと思い、私はキーホルダーを選んだ


「ほう、キーホルダーでよろしいのですね?

っあ、今選んだアイテムの代わりにあなたからも後程アイテムを頂きますので・・・では、」

「っえ、そんなの聞いてな・・・・」


ダイナが言葉を遮るようにパチンと指を鳴らすと

私の服は不思議の国のアリスが着ているような可愛らしい服になった


「ああ、すいません。それじゃあ動きにくいですよねぇ」


ダイナはもう一度指を鳴らした。すると今度はさっきよりもスタイリッシュな、しかしアリスらしい服装に変わった。


「それではウサギの穴へ」

先程まではなかったのにテーマパークの入り口に穴があいていた。

私に話をさせる気がないのだろう。

こうなったら全て終わった後に詳しく話を聞こう。

そして、ごくりと息を飲み込みウサギ穴へ向かった。




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