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3.刺客

〜光の国 首都【イルクス】〜


「陛下っ!

闇の国の姫が奪還されました!」


1人の衛兵が光の国の陛下ジルコニア・フェルドンに告げた。


「何をやっている!!!

もうすぐで闇の国を消し去る事が出来たというのに!!!」

「申し訳ありませんっ!」

「即刻連れ戻せっ!!

それと今回そこの護衛に当たったやつを全て処刑しろっ!」

「はっ!」


ジルコニアはひどく憤慨していた。

ジルコニア政権は闇の存在を一切認めていなかった。

闇と関わるものがいれば即刻死刑、光の国の者でも何か犯罪を犯せば無期懲役という事になっていた。


「(くそっ…!何をやっているんだっ!

闇など絶対に認めん…!)

マイルはいるかっ!!!!」

「陛下こちらにいます。」

「お前の能力で姫と連れ去った奴を即刻見つけ出せっ!」

「了解しました。では…

ケバア ケバア ショバ ショバ………。

見つけました。

エルデから南東に10キロ離れた村にいるようです。」

「お前の能力はさすがだな。

では誰かに捉えさせに行かせよう…。

ジ…「私が行きます」何?」

「私自ら捉えに行きます。

途中で移動されても私ならすぐにわかります。」

「それもそうだな…。では行け!」

「了解しました。」


マイルと呼ばれた女性はジルコニアには見えない程度に口元を緩めて笑った。

そしてその場からいなくなった。

村の中に隠れるシド達に新たな刺客が送り込まれた。


♪☆♪☆♪


そしてここはシド達のいる村。


「ミルフィ、暫くはここでほとぼりが冷めるのを待とうと思う。」

「わかったわ。

シド様なりに考えがあって出発を遅らせているのですよね?」

「ふっ、どうかな。

さてそれじゃ俺は食料の調達に行ってくるからミルフィはここから出ないでくれよ?」

「わかってるわ。」


シドはそう言って宿の入り口を出た。

シドはそのまま八百屋や魚屋などを巡った。

途中様々な情報を聞いた。

どうやらここに光の国の刺客が向かってきているらしい。


「ただいま〜。」

「おかえり、シド様。」

「ミルフィ…、もうそろそろ俺のこと様付けで呼ぶのやめないか?」

「無理ですわね。これが私のデフォルトですから。」

「やれやれ…。」


シドは深いため息を吐きながら椅子に座った。


「ここに刺客が向かってきているらしい…。」

「なら早めに出ませんとっ!」


ミルフィはシドにそういった。


「いやその必要はないな。」

「何故ですっ?

私達を狙ってきていることは明白ですよっ⁉︎」

「ま、なんとかなるよ…。

それよりちょっと疲れたから俺は先に寝るよ。」

「まぁシド様のことですから何が考えがあるのかもしれないけど…」

「まぁそれはお楽しみということで。」


シドはこの後何が起こるか分かっているかのように怪しい笑みを浮かべた。


♪☆♪☆♪


数日後、シドたちいる村に複数の兵隊が現れた。


「全員動くなっ!」


恐らくこの部隊の隊長だろう。


「ここに指名手配されている者がいるとの情報が手に入った!

今から全員の顔を確認する!」


そう言って兵隊達は乱暴に一人一人の顔を確認し始めた。


「始まったか…。」


シドは物陰に隠れながらそういった。

その近くにはミルフィの姿がある。

そしてシドは誰かを探していた。


「(あいつはどこにいる…。)」

「し、シド様っ!シド様っ!

早くここから逃げましょう!」

「いや、行くぞ?」

「え?シド様〜〜〜〜!」


シドは臆することなく物陰から出て行った。


「お前らの探しているのは俺たちの事か?」

『!!!!!!!』

「い、居たぞーーーー!

捕まえろー!」


あっという間にシドとミルフィは取り囲まれた。


「おうおう…。こいつらすごいな…。」

「せっかく逃げれたのに…。」

「マイル様っ!こちらですっ!」


囲んでいた兵を掻き分けマイルがやってきた。


「久しぶりですね。

ミルフィ姫…。それにシドルガル・テイルガン。」

「だいぶ偉くなったようだな…。マイル…。」

「ま、マイル様っ⁉︎まさか寝返ったのですかっ⁉︎」

「人聞きが悪いですよ。ミルフィ姫。

私は元からこちら側の人間です。」

「そっ、そんなっ⁉︎あの時私に誓った忠誠は嘘だというのですか⁉︎」

「状況は変わるのです…。姫。」

「で、この場で俺たちを殺すか?」

「えぇ。そのつもりです。

でも流石にこの村の中では殺りませんよ。」

「くくくっ…!いいぜ!

さっさと殺す場所まで連れていけよ。」

「言われなくても…。

連れて行きなさい!」

『はっ!』

「ふっ…。」

「ちょっとシド様〜〜!」


そしてシド達は村から少し離れた森へと連れてこられた。


「最後に言い残すことはありますか?」

「シド様のばかぁ〜〜!!!!」

「お前ら逃げなきゃ後悔するぜ。」


ミルフィはシドを非難した。

しかしシドは意味不明な言葉を呟いた。


「逃げるのはあなた達の方では?」

「くくくっ…!それもそうだな!」

「では…。

能力発動します。【(デス)序章曲(プレリュード)】!」


その瞬間マイルを中心として黒い波動が発せられ激しい爆発が起こった…。


『うわぁぁぁぁぁぁあ!!!!!』


静かな森に響く轟音と悲鳴…。

黒い波動が収まったのはしばらく経った後だった…。

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