第4刀 伝エ
第4話です。
ステンミルへの道は禁忌の森
全て近づくことは許さない
その炎は神を消失させる
その炎は記憶を燃やし尽くす
その湖は不色
全ては神の意思
誰一人として許されない
嗚呼神よ我々は死後何処へ
疲れて寝てしまったリライが寝言?でこの歌を歌っているのを私は聞いた、なんのことなのか気になってネットで調べてみたけどなにも出てこなかった。
これ以上調べるとなにか悪いことが起きそうでこれ以上調べないようにした。
「…はやく2人とも帰ってこないかな」
リライに首を斬られて1ヶ月、今では皆妹のように可愛がっている、テレビでは夏のオカルト特集の番組で100年前の謎の研究所爆発事件についてあれだのこれだの出演者が話し合っている。100年前にとある県の山奥にあるビル型の研究所が爆発した事件、原因は不明でその研究所にいた人は皆射殺されていたらしい、死者数は爆発に巻き込まれた人の数が不明であることから正確な人数は不明だと、出演者は「宇宙人ガー」「米国の秘密部隊ガー」とありきたりな陰謀論を話している。
リライはその番組を見て「ああ…信仰心は無くなったのね…」と呟いた。
俺は生き延びた。
軍に連絡するべきか。
俺の顔はもう誰か識別することは出来ない。
だが軍なら識別できるだろう。
その僅かな希望から軍の支部へ歩き続けた。
だがその希望は消えた。
俺は雷宝軍のどのデータベースにも居ないと。
俺は自分の名前、軍のID、幹部全員の名前、施設内の構造全てを話した、軍の制服が燃え尽きなかったことで俺はやっと施設内に入ることができた。
迎えてくれたのは同僚達ではなく、あの時俺たちに作戦を雑に説明した男、灰色の男ただ1人。
「会議以来だね北島君、安心してくれ、君は軍の名簿から消されたのでは無いよ、私も驚いてるよ、君の同僚達が君たちを忘れてるのだから」
忘れてる?俺たちを?たった数十時間で?
俺は男を疑った、俺たちが作戦に失敗したから消したと
「君は私を疑ってるだろう、残念なことに我々は記憶を消すことはしないよ、記憶を消せば我々がペナルティを受けることになる」
「君はもう北島という名を名乗っても誰も分からない、ならばもう違う名前を名乗ろうか、君はこの提案を拒否しないだろ?誰でもない男になったんだ。自由な名前を名乗ろうか」
読んでくださりありがとうございます。
雷宝:零 [燃エル山脈ノ伝エ] 始まりを告げる炎 はこれで終わりです。
続きは 雷宝:零 [燃エル山脈ノ伝エ] 不色の水面 です
絶賛制作中なのでしばらくお待ちください。
ありがとうございました。
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