第10頭突き 王女の秘密
~魔王城・塔~
王女サクラ「そんなことが…」
店主ユリ「まあ王女さまである貴女を助けに来たのは…変わりはないけれど…貴女の秘密がなんたらかんたらって言っていたわね…魔王は…」
王女サクラ「秘密…」
そんな王女サクラは己の秘密を店主ユリに話すかどうか…迷っていた…
店主ユリ「あら…どうやら…迷っているのよね?おそらく…話すか話さないべきか…迷っているのよね?」
王女サクラ「…ええ…迷ってます…けど…私の霧は晴れました!!話しますね…私には…呪いなのか…祝福なのか…はたまた…謎の現象が起きてしまうんです…」
店主ユリ「どんな現象なの?」
王女サクラ「その前提として…トランス能力を知っていますか?」
店主ユリ「知っているも何も…天上界の神から…異世界転移された時に…授かったんだけど…」
王女サクラ「え?!持っているの!?なんのトランス能力なの!?」
店主ユリ「それが…変幻自在に変身するものが無限にあるのよ…」
王女サクラ「大量の姿に変身できる…!!?これは…現象と相性がいいかも!!」
店主ユリ「で…結局…どんな現象な訳?」
王女サクラ「私のパートナーになった人がトランス能力を発動するときに…なぜか私もトランス中は姿が変化するっていう呪いというか…祝福というか…」
店主ユリ「じゃあ聞くけど…今は誰がパートナーの扱いなの!?」
王女サクラ「それは…ユリさんですね!!運命的だったのでパートナーの扱いにしました!!」
店主ユリ「まあいいけど…じゃあ……魔王ちゃんが言っていたことと……だいたい一致するわね……(使いようには…トランス能力の性能が二人分になるって事ね…いや…強くない?祝福っぽい…)」
王女サクラ「え…!?魔王って女の子だったんですか!?」
店主ユリ「いや…知ってたんじゃないの…?」
王女サクラ「それがですね…実は……私が魔王城に拉致られてから連れてこられた時……魔王城の中にいた幹部たちがかなり王!!王!!と呼んでいたので……てっきり魔王は男の人だと思っていました……あと……あの子……魔王レヴルベインちゃんは……魔王ですが……異世界転生者って噂もあるんです」
店主ユリは驚きを隠せなかった…異世界転生者ですって!?面白いじゃない!!
店主ユリ「なるほどねぇ…んじゃあ今から魔王城からフラハナ城に飛んでいくわよ!!王女の力と…私の力を合わせてね!!」
王女サクラ「そうですね!!戻ったら…父上と母上に会える…」
店主ユリ「んじゃあ塔の窓から出るわよ!!」
王女サクラ「はい!!」
店主ユリ「今からトランス能力を使うからすぐに窓から出るのよ!!絶対に!!」
王女サクラ「分かりました!!」
店主ユリ「トランス!!風船娘!!」
すると…店主ユリと王女サクラの体がヘリウムガスで2倍の体積に膨らんだ!!まさにそれは風船のようで…少しづつ浮き出していた!!
王女サクラ「うわぁ~浮いている~!!これなら移動も楽ですね!!」
店主ユリ「ええ…だから行くわよ!!」
風船娘にトランスした店主ユリと王女サクラは魔王城の窓から出て…フラハナ城へ向かう…一方…
~魔王城・魔王の間~
魔王レヴルベインは倒れていた…
魔王レヴルベイン「あの侵入者強かったわね…意識がとぎれ…そ……う………」
魔王レヴルベインは意識を失った…
~夢~
????「ねぇ!!」
?????「なによ…」
????「私と友達にならない?…???ちゃん?」
?????「いいけど…ほんとうに貴女は強いのね…」
????「そりゃあそうだよ!!お父さんもお母さんも強いんだよ!!」
これは…誰の記憶…?私の…無くした…記憶…?
?????「ここは…何処?」
??「ここは…螟ゥ逡です…?」
?????「螟ゥ逡…そっか…」
??「貴女には…新しい莠コ逕を歩んでもらいますね…」
この記憶も…知っているような‥アレ…なんだか…体が…重く…ダ……メ………
~魔王城・魔王の間~
意識を失った魔王レヴルベインは…そのまま静かに息を引き取った…そして…
ドガガガガガァッァァァァアアアン!!!!
魔王を失ったことにより…魔王城は崩壊をとげ…門番…四天王…魔王の側近の安否が不明になったそうだが…それは別の話…




