クリプト
これは、私が小学生のときに通っていた珠算塾で暗算能力の向上を目的として行われていたゲームである。
参加者の人数に決めは無く、少なくとも2名以上いればゲームは成立する。
ただ、競い合える相手はより多い方が楽しみは大きくなるだろう。
上限は無いから何人いても良いが、収拾がつかなくなるので20名以内程度となるよう調整することをオススメする。
私が受けていたときは塾で行われていたため講師が審判を務めていたが、審判の設置は絶対ではなく参加者で優劣を判断できるならいなくても良い。
参加者のうち5名(人数が少なければ1名が複数回でも良い)から1つずつ、計算に使う数字1桁の自然数を言ってもらい、さらに1名から計算の答えとなる数字1から20までの自然数を1つ言ってもらう。参加者は全員それを書き留めておく。審判がいるなら板書しておくと良いかも知れない。
数字の大きさは自由だが暗算でやるので制限を設ける方が良いだろう。
6つの数字が出揃えばゲームを始める準備が整う。
(例)
計算に使う数字
2、4、5、6、8
答えの数字
14
さて、計算のルールは、数字1つにつき1度しか使えない。
5つの数字を全て使い切らなければならない。
計算の順番は、最初に計算に使う数字から2つ選んで四則計算を行う。
四則計算は、加算、減算、乗算、除算どれをやっても良い。
その結果の数字に対して、計算に使う数字からさらに1つ選んで四則計算を行う。
加算、減算、乗算、除算どれをやっても良い。
このとき、前の結果の数字を計算式の前に必ず置かなければならない。
全部で4回の四則計算を行い、計算に使う数字を使い切り、答えとなる数字になるようにする。
参加者は必ず計算の過程を書き留めて、審判がいるなら計算に間違いがないか確認してもらう。
4回の四則計算はどうやっても良いが、加算、減算、乗算、除算の全てを使った場合は評価点を高くする。
この計算の速さと計算の過程を競うのがクリプトというゲームの特徴だ。
(例)
2×8=16
16÷4=4
4×5=20
20-6=14
5×8=40
40÷4=10
10+6=16
16-2=14
2つ目の例では、4回の計算で加算、減算、乗算、除算を全て使ったので評価点をプラスする。
評価点は、速さの上位3名くらいまでに10点、5点、3点くらいで付けてあげたらどうだろうか。
四則計算の全てを用いる計算をした人には別枠でプラス5点とか。
また、1人が複数の計算過程を作れたら順位点を付けてあげれば良い。
例えば他に誰も出来ていなくて、その人が2つの計算過程を作れたら10点と5点を獲得する。
最初に参加者で点数の値とかを自由に決めると良いだろう。
ある程度の時間を設けて、計算過程が出尽くしたら、また新たに計算に使う数字と答えとなる数字を出してゲームを続けていき、慣れてきたら数字の大きさを1桁から2桁に変えたり、答えとなる数字を20よりも大きくすれば良い。
参加者の誰よりも速く正確に計算過程を作る、ここに暗算能力を高めるポイントがある。
ぜひ試して欲しい。