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78 城へ帰還

それから俺達はボレサスをグラインボルトの新しい王になる旨を国民に周知しした後、ラインセルでアンディ王に戦果報告しに向かった。


「失礼します。アンディ王、ただいま帰りました」

「おぉ、テキサリッドよ。良く戻ってきた!」


テキサリッドに続いて俺達も大きなテーブルが置かれている大広間に入り、席に着く。


「それではグラインボルドで起きた事を共有させて頂きます――」


それから、テキサリッドがアンディ王に詳細を報告し始める。


「――という事があり、グラインボルトの国王は賊の手によって既に断たれ、ボレサスを新王として立て直す形となりました」

「……そうであったか……ご苦労であった」


アンディ王は何か物思いに更けながら呟く。

そんなアンディ王は俺達に視線を向けて話始める。


「……さ、お主達も疲れただろう、ゆっくり休んでくれ」

「あ、あの。俺達離島を目指しているのですが、話によると、フィランドの三国の協力を貰う事で渡る事が出来ると聞いたのですが、本当なのでしょうか?」


俺はメルトリアで聞いた情報屋の話を確認をとってみた。


「離島……イングラシルの事だな。なにゆえあのような危険地帯へ向かうのだ?」


俺はマリッサに視線を向けながら話す。


「仲間の持病を直すためです」

「なるほど……確かにイングラシルにある神殿ではあらゆる病を治す言い伝えがあるが……だが、それ相応の危険があると聞いておるぞ」

「承知の上です。どうか、離島……その、イングラシルって島に渡るお手伝いを頂けないでしょうか?」

「……決意は固いようだな。わかった。ラビスタットとグラインボルトの協力も必要だが、よろしいのか?」


アンディはラルクとボレサスに尋ねる。


「私は異論はない。我らの口の問題に尽力して頂いたアモン殿の願いだ。協力させてもらおう」

「私も同意だ。アモン殿がいなかったら我らのグラインボルドはサミルに良いように扱われていただろう」


ラルクとボレサスは俺の願いに賛同してくれるようだった。


「ありがとう、2人とも!」

「イングラシルにある神殿は島の南東にある。くれぐれも慎重に移動することだ」

「わかりました、アンディ王!」


それから俺達は三国の協力を得て、離島・イングラシルへ渡る事となった。




ディアマトの移動手段を駆使しして、イングラシル大陸側の海岸に三国の作業員が集る。

そこには離島と繋がる大きな橋が架かっていた。


「フィランドとイングラシルは橋でつなげられているんですね」


俺がそう呟くと、亜人族の作業員は返答する。


「はい。ですが、今の状態だとこの橋は途中で分断されているので、我らグラインボルトの兵達で協力して橋を下ろす作業を行います」

「ふむふむ」


すると、エルフ族の作業員が話始める。


「橋がイングラシルへ繋がった後は、私たちが離島に張られている結界を打ち消します」

「その結界を抜けるとイングラシルに入れるんですか?」


俺の疑問に、ドワーフ族の作業員が答える。


「いや……橋の最後には大きな門が固く閉ざされているので、我らドワーフ族の技術力を駆使してイングラシルとの門を放つのです」

「何かすごい大掛かりなことなんですね……よろしくお願いします!」


俺はフィランドの皆に任せる事にして見守る事にした。




作業は滞りなくおわり、イングラシルへと繋がる橋は渡れる状態となった。


「お待たせしました。これでイングラシルへと渡れるようになりました」

「ありがとうございます」


俺は報告しにきてくれたエルフ族の作業員にお礼を伝える。


「……ただ、危険な地帯なので、長時間つなげておくことができません」

「そうなんですか?」

「はい。この橋を開け放っておくと、イングラシルに漂う高濃度のマナがこのフィランドにも入り込んでしまいます。アモン様達が向かった後も開けた状態を維持しておりますので、出来る限り早い帰還をお願い致します」


そんなリスクがある事を許可してもらったフィランドの国王達には感謝だな。


「わかりました。すぐに要件を済まして戻ってきたいと思います」


俺は各種族の作業員にお礼を伝えて、皆で橋を渡った。




イングラシルへ渡った後、ディアマトに乗って神殿に向かった。


「あれか」


俺達は神殿に入り、奥でマリッサの痣を治療した。


「マリッサさんからはもうマナが漏れなくなっています!」


エアリアのスキルによってマリッサの痣からマナの放出が止まった事が確認ができた。


「よし、それじゃすぐにフィランドに戻ろう!」


俺達はすぐに橋が架かっている場所へと戻る。

橋付近で待機していた各種族に挨拶をかわし、フィランドに戻る事にした。


「ありがとうございました! それぞれの国に俺達が送り返しますね」


各種族をディアマトに乗せて移動させた後、エクリエル王国に戻りライフォードに報告をすることにした。




エクリエル王国に戻った後、ライフォードがいる大広間に向かった。


「ただいま戻りました」

「おぉ、戻ったか!」

「はい、無事。マリッサの痣からマナが漏れる現象を止めてきました」

「ありがとう! これでマリッサは死なずにすむ……これもアモン殿のお陰だ!」

「いえいえ、これぐらいお安い御用ですよ」

「これからもこの城を好きにして構わない。好きなだけ寛いでくれ!」

「ありがとうございます!」


それから俺はエクリエル王国で妹のアイネや仲間達と悠悠自適な生活を送るのであった。

ここまで読んで頂きありがとうございます。

最後は駆け足で終わらせましたが、次回作をお楽しみください。

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