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7 上空を舞う魔物たち

エレナについていくと、武装をした集団と合流をする。


「エレナさん! 準備できています」

「えぇ! 魔物は向こうの方角から近づいてくるわ。弓矢部隊と投擲部隊は急いで用意して!」

「わかりました!」


武装している集団にエレナが指示を出すと集団はテキパキと行動を始める。


「エレナさん、魔物がどの方角から来るのか分かるんですか?」


エアリアはそんなエレナに質問をしていた。


「えぇ、私には千里眼というユニークスキルがあるから、一定の周囲内の状況は瞬時に把握することが出来るの」

「それは便利だな! 俺達もその方角に急いで向かおう」

「はい、アモンさん!」

「えぇ、こっちよ!」


エレナが指示した方角に向かうと、岩壁より高い上空から飛来する魔物の集団が視界に入る。


「見えてきたぞ!」

「もう集落には近づけさせないよ!」


エレナがそう言うと、小さい槍の様な投擲武器を飛行する魔物に投げる。

他の者たちもエレナに続けて魔物に対して攻撃を開始し始めた。


「良い連携だけど……魔物の数が多すぎるな」


数体の魔物は仕留める事が出来ていたが、攻撃を潜り抜けてくる魔物もいた。


「アモンさん! 私達も加勢しましょう!」

「あぁ!」


エアリアは魔法を唱えるとエレナ達の攻撃を潜り抜けた魔物達に対して火の玉を打ち出す。


「それ!」


そして俺は以前試したようにエアリアが放った火の玉に空気をまとわせる。

すると、火の玉は数十倍の大きさになり魔物の群れを焼き尽くす。


「……凄いじゃないエアリア!」


エレナはエアリアの魔法に驚きつつも褒める。


「ありがとうございます! ……でも、まだ来るみたいですよ!」


エアリアが視線を向けた山岳からは次々と飛来する魔物が姿を現してくる。


「まだ来るわよ、気を付けて!!」


エレナが俺達に視線を向けるその時――

山岳から姿を現した中で一回り大きく手強そうな魔物がものすごい速さでエレナに襲い掛かってきた。


「――えっ!?」


エレナの死角から襲い掛かってきた魔物に対してエレナは無防備な状態となる。


「エレナさん!」

「危ない!!」


――ガキィィィィィンッ!

魔物の鋭く尖った爪はエレナの胸元スレスレの所で見えない空気の壁で動きを止めていた。


「……間に合った!」


俺が空気の壁を展開していなかったら、魔物の尖った爪でエレナは心臓を貫かれていただろう。


――ドサッ!

エレナはその場に座り込む。


「エレナさんから離れなさい!」


エアリアは瞬時に呪文と唱えると光の矢をエレナに襲い掛かってきた魔物に集中砲火させる。


「ギョェェェェ!!!」


魔物は奇声を上げながら絶命する。


「エレナさん、大丈夫ですか!?」

「……えぇ、ごめんなさい」


エレナはエアリアの手に捕まって立ち上がる。

俺は両手を前にかざし、空気を圧縮し始める。


「2人とも! 俺の後ろに隠れて!!」

「エレナさん! 皆にアモンさんの射線から離れるように声をかけてください! それに私たちも!」

「わ、わかったわ! 皆、離れて!!」


エアリアたちと他の武装した者たちが十分離れた事を確認した俺は、上空にいる魔物の集団に向かって空気の球を打ち込む。


「吹き飛べ!」


――ドゴオォォォォン!

放った空気の球は瞬時に大きさを増して山岳を削り、上空を飛来していた全ての魔物を跡形もなく消し去った。


「何よ……これは」


エレナは目の前で起きた事に驚きを隠せない様子だった。


「エレナさん、お怪我はないですか? それに皆さんも」


エアリアは放心状態のエレナや他の武装した者たちに安否の確認を取る。


「え、えぇ……私は大丈夫だけど」


魔物の残党がいない事を確認した武装した者たちは喜びの声を上げる。


「や、やった! なんだか知らないが、魔物をやっつける事ができたぞ!」

「よっしゃー! 今回はケガ人も出ずに倒す事が出来た!」


喜んでいる者たちを横目に俺はエアリア達に近づく。


「もう、魔物達はいなくなったみたいだぞ」

「アモンさん! お陰で助かりました、ありがとうございます!」

「アモン……だっけ? ……さっきはあなたの技……よね? ありがとう。お陰で助かったわ」


エレナが俺にお礼を言い終えると、遠くからスティングが走ってこちらに向かってきた。


「お前達大丈夫か! すごい音がしたが」

「問題ありません。俺の空気操作というユニークスキルで魔物を一掃した音です」

「……これはすごいな」


スティングは俺が放った空気の球でえぐられた山岳を眺めながら呟く。


「それはそうと、空気操作って何よ?」


エレナは不思議そうな表情をしながら声を上げる。


「うん。皆が日ごろから吸い込んでいる空気の事さ。俺にはその空気を自由に操作する事が出来るんだ。この力を使う事でエアリアの魔法威力を上げる事が出来たり、空気の壁を作り出して魔物からの攻撃を守ったり、魔物を吹き飛ばしたりできるようになるんだ」

「……アモンも特殊なユニークスキルをもっていたんだな。まぁ、立ち話もなんだ。いろいろお礼をしたい、俺の家についてきてくれるか」

「いいんですか! 私、もうクタクタで倒れそうだったんです!」

「助かります」


スティングは俺達の返答を聞くと、高台にいる見張りに声をかける。


「おい、集落の皆に知らせてくれ! 魔物は討伐された! 今日は宴だとな!」

「わかりましたボス!!」


スティングは俺達に視線を戻す。


「さぁ、付いてきてくれ」


それから俺達はスティングに付いていき、大きな屋敷に通される。

スティングは靴を脱ぐと奥の方へと消えていく。


「さ、気にせずに早く上がってよ」


靴を脱いだエレナに連れられて俺達も靴を脱いで上がる。


「お邪魔します」

「失礼します!」


それからエレナに長方形のテーブルのある所に案内され、座って待つように案内される

すると、奥に消えて行ったスティングが戻ってくる。


「待たせたな、今何か食べるものを作らせているところだ。料理が出来上がるまで寛いでいてくれ」

「ありがとうございます!」

「お言葉に甘えさせてもらいます」


しばらくすると次々と料理が運びこまれ、長いテーブルには料理の皿で埋まっていく。


「さぁ、食べようじゃないか!」


それから細やかな宴が始まった。

「面白かった!」


「続きが気になる、読みたい!」


「アモン達は今後どうなるのっ……!」


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