目覚め
いや、ちゃうねん
適当に書き始めたやつだからって放置してたわけじゃないねんだから許しt
ピンポーン
あ、待って、ほんとm
チ〜ン
――チュン、チュン
まず、俺の耳に聞こえてきたのはそんなさえずりだった。
音が聴こえる、
鳥の鳴き声が、木々の擦れ合う音が、かわいい鳴き声が。
においがする、
土のにおい、草のにおい、獣臭、その他もろもろ
どうやら俺はまともに転生できたみたいだ。あの下っ端天使が言う知能上昇スキルとやらは、ちゃんと獲得できたらしい。
ならば次にやることは決まってる。周りと自分の確認だ……と言っても俺、まだ生まれたばかりの状態だから目が見えてないんだよね。でも、音とにおいはわかるからまずはそこから周りのことを推測するとしよう。
まずは音、
耳をすましてぇぇぇ、よぉく聞いてぇぇぇ
そんなことをして、まず聞こえてきたのは、さっきからずっと聞こえてくる鳥の声。
ずっとチュン、チュン、ほぼ絶え間なく聞こえてくるからそれなり数がいるのだろう。
それから聞こえてくるのは木々がこすれる音、こっちは耳をすましてようやく聞こえてくるくらいだから、それほど風は強くないのだろう。
次は匂いだ、
そ~れ、クンカクンカクn 獣臭っ!!何このにおい!? 鼻の奥がじんじんするんだけど!
だめだ、さっきまで気にしてなかったからなんともなかったけど、一度気に仕出してしまったからめっちゃくちゃきになるようになってしまっt・・・
何だこのいい匂いは!?
この獣臭の中に混じって何か食欲を刺激してくる謎の甘い匂いが……
何だか知らんがこの匂いの元へ急げ―!!
匂いに釣られた俺は、ハイハイの容量でその元へ全力で向かった。
そう、何をかくそうこのからだは野生動物だからか異世界だからなのかわからないが、生まれてまだ1時間も経っていないはずなのにもうハイハイができるのだ。
できるとは思ってなかったから、自分でやって自分で驚いてる。
流石は野生の動物だ。
そんなこんなで匂いの元と思われるところにたどり着いたので、いっただきまぁす!
俺は、思いっきり母さんのミルクを飲み始めた。
まあ、匂いの元がなにか途中でなんなのか察してたわ。近づけば近づくだけ獣臭も強くなるし。赤ちゃんの食べ物っていたらこれしかないだろうし。
そんなことより産まれて初めてのご飯に集中させてもらおう。
―――ご馳走さまでした。
美味しかったです、ゲプッ。
お腹もふくれたことだしそろそろ今の状況を確認してみるとするか。
まず俺は一度死んでこの世界に転生してきた。
次に転生してきた先は野生の狐だった←今ここ
以上!
いや、ちゃうねん。まじでこれくらいしかないねん。あ、ちなみに兄弟姉妹なら上か下かは知らないけど俺の他に3匹います。かわいいね。
現状整理も終わったことだし終わったことだしついにあれ、やっちゃいますか!
異世界に来たってならあれやらなきゃだよな?
やっちゃってもいいよな?
おじさんやっちゃうよ?
あれ、今産まれたばかりだからおじさんではないのか。
まあいいや。
じゃあ、せーの!
「こんこ〜ん!!こんこ〜ん!!」
やるよなぁ?