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僕はここの子供じゃない!

作者: 七瀬





僕の名前は、、、?

・・・・・・思い出せないよ。


何一つ、何も思い出せない、、、!!!





僕が気が付いた時には、、、誰だか分からない男の人が僕が目を覚ますまで

傍に居てくれたんだ、、、!



『大丈夫か? 心配したんだぞ! きみの名前は何て言うんだ、、、?』

『・・・名前? 僕の、、、。』

『覚えてないのか、、、?』

『・・・ううん。』

『そうか、取りあえずは目を覚ましたんだ! 体を休める為にも!

ここに、好きなだけいなさい! きみの記憶も徐々に思い出すだろう。』

『・・・・・・』



僕は、どうやら、、、?

【記憶喪失】になっているらしい...。


僕を見つけてくれた男性は、、、?

『日野 和雄』38歳、独身で漁師の仕事をしている。


僕は海で、何処からか流されてココに辿り着いたみたいだ、、、!

僕以外の人は、誰も他にいなかったと言っていた、、、!






この事は、ニュースにもなり新聞の記事やいろんなところで僕の情報提供

もしてもらったが、何一つ手掛かりがない、、、!





・・・そして虚しく、あれから1年が経とうとしていた...。

僕は、結局、、、。


僕を助けてくれた男性、和雄に面倒を見てもらう事となったんだよ。


僕の名前は、、、和雄がこう言った事から決まったんだ、、、!


『なんだか? きみは、ひょろっとしているから、、、【ひょろ】と

これから呼ぶよ! いいな! ひょろ。』

『・・・ひょろ、うーん、それでいいよ和雄!』

『よし! これからは、和雄とひょろだ! よろしくな、ひょろ!』

『うん!』




和雄は、漁師で頑固おやじだ! 自分の決めた事は曲げない、、、!

僕と和雄は、毎日のようにぶつかり合った、、、!


『おい! ひょろ、これをしろと言っといただろう!』

『そんなの! 和雄がやればいいだろ!』

『なんだと! 俺が黙ってら? ひょろ! お前は俺にそんな事を言うのか!』

『いつも、そうだろう! 和雄は僕に怒ってばっかじゃん!』

『ひょろが、俺の言う事を聞かないからだろう!』

『和雄は、いつもいつも、強引なんだよ! もっと優しく言えないのか!』

『・・・はぁ!? 何をそんな生意気な事を言いやがる!!!』

『もういいよ! 和雄には、僕の気持ちなんか! 分かんないんだ!!!』

『ひょろ~待て! 話は終わってないだろう、、、!』





そもそも和雄は、、、?

結婚も子供もいないから、子供である! 僕の扱いが分からないんだよ!


自分の言いなりにならないと、、、?

急に怒り出すし!


訳の分からない事を、僕に押し付けてきたり! 面倒くさいんだ!



・・・でも。

僕が、熱を出しただけでも大慌てで、僕の為にあちこちに行って

どの薬が僕に効くのか、、、?


探しまくってくれたり、ずっと熱が下がるまで傍に居てくれたり。

僕が、ココに来た頃は、、、?


迷子になって、家に帰れなくなると、、、?

島の人たちに協力してもらって、必死になって僕を探してくれたり。

本当は、情に厚い人なんだよ!!!



僕にとっては、、、『本当のお父さん』みたいで。




だから、、、たまに思う。

僕は、本当のお父さんやお母さんともこうやって、、、? 

親子喧嘩をしたり仲良く話したりしたかったのかなって、、、。



僕は、名前も年齢も家族の事も何もかも思い出せないけど、、、?

たまに、ほんの少しだけ記憶を取り戻す事があるんだ、、、!



その僕の思い出した記憶の中で、、、どうやら僕は現在14歳と分かった!

中学1年生の時の記憶が蘇ったからだ、、、!



だからここでは、学校で中学2年生の授業を今は受けている。





僕はここの子供じゃない、、、!

だけど、、、?


記憶を思い出せない以上は、、、ココが僕の家だ!

和雄は僕のお父さん。


たった一人、信頼できる男性おやじなんだ!!!



僕は、この島でココの島の人たちとずっと生きていく。

・・・そう、僕は心に決めたんだよ、、、!!!




最後までお読みいただきありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 結婚も子供もいないから [一言] ココに来た頃は、
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