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名誉
ここに来ることが男の中の漢だと兄さんは言った。名誉だと言った。
だが──これの何処に名誉がある!?
周りには同胞がヘドロと化している。
俺が死ぬのも時間の問題だ。すでに半身を失った。来てくれるな、我が子よ……!ここに名誉などない、あるのは地獄だけだ……!
「あーすっぱ。やっぱトマト苦手だよ。プチでもミニでも変わんない。」
「そう言わないの。粗末にしちゃ失礼でしょう?」
「えー?じゃあ粗末にしなかったら礼儀正しいとかあるの」
「美味しく食べてもらえたらうれしいことなんじゃないかしら」
こんな話をする親子は、自分たちの中で繰り広げられるドラマなど知るよしもなかった。




