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〜二限目① 恍惚先生からの返信

 父が介護保険の申請をして、調査の結果、要支援1と判定された。非該当の次にくる一番軽い認定だ。

 体の方は割と元気で、昨年まではテニスをしていたくらいだし、腰痛はあるものの、軽度認知症としてはまずまずの判定結果だと思う。


 これで僅かながらでも介護サービスを受ける事ができる。それよりなにより、ケアマネについてもらい、今後の展開にアドバイザーを得る事ができた。


「今は必要かどうか分からないけど」くらいの段階でケアマネについてもらうのが、今後の事を考えると一番良いと思う。

 デイサービスには「何でそんな所に行くん?」と拒絶反応を示しているが、今ならばまだ受け入れ易いだろう。


 介護は入り口が一番大事なので、良いケアマネを選ぶ必要がある。良いケアマネとは何か? というのは難しいところだが、父親のニーズを上手く引き出してくれる方がつけば大正解だ。


 と、枕がわりの恍惚先生近況はこのくらいにして。介護保険の調査の後は、ド素人生徒の聞き取りに付き合っていただこう。

 老後もゆっくりさせない、そのためのこの企画なのである。


 先ずは前作「恍惚先生の最後の授業 一限目」をお読みいただきました皆様に御礼申しあげます。


 拙い文章に間違いだらけの内容で、誰も得しない内容にも関わらず、大勢の方がお読みくださり感想どころかレビューまでいただきました。


 恍惚先生も大変よろこび「おお……そうか」と彼なりの反応を示しております。


 早速第二回の取材結果を元に執筆しておりますが、先に一点、前作の大きな誤りについて。


 前作で「炭素と結びついたなにがしが金属である」と書きましたが、あれは有機化合物の間違いでした。

 金属は元素から金属ですもんね、銀=Agみたいに。


 炭素を多く含む鋼を炭素鋼と呼ぶため、なんとなく炭素=金属的なイメージが先行して、恍惚先生の話を捻じ曲げてしまったかも知れません。


 今後も間違いに気づいたらこうして後続の文章に書いていきたいと思います。間違いを前提とした作品なので、その部分も黒歴史としてお取り置きするのが恍惚流という事で。


 そして一限目に四名様からいただきました感想を絡め、恍惚先生からの返信として二限目を書かせていただきます。


 多少意図とずれた返信となりますが、下手に私が書き換えると余計おかしくなるので、聞き取ったことのみを記します。


 ◯鈴木 りんさんにいただきました感想は

「生命の定義とは、有機物と生命の継承システムがあること」


 ◯立花黒さんにいただきました感想は

 ①RNAはDNAの先輩?

 ②RNAのみで構成された人間くらいの知的生命体とかがいたとしたら、どのような生活を送るのか?

 ③なにを食料にしているのか?

 ④どのような形で命を繋いでいくのか


 ○はむはむさんにいただいた感想は

 生命の定義は

 ①外部と区別できる境界がある(地球の生物について言えば細胞膜で外部環境と仕切られている)

 ②能動的に外部と物質やエネルギーのやり取りをして、代謝(何らかの活動)を行う。

 ③自分(達)自身の子孫を増やせる。種とか細胞レベルとして。


 ○暗黒院夜魅子さんにいただいた感想は

 耐熱性ポリメラーゼやPCRの発明、DNAシーケンサー、RNAワールドやリボザイムなども面白い


 でした。そこでまずはDNAとRNAについて、恍惚先生からの聞き取りにWiki先生の補足を加えて書きたいと思います。


 RNA:五角形の糖がネジネジと連なる例の奴。


【リボース・ヌークリッド(核)・アシッド(酸)→リボースとは五角形の糖の構造のことらしい(リボースって適当に作られた造語らしく、意味はないとか……本当? 怒られんで父ちゃん) 核酸:リボースとリン酸を繋げて、四種の塩基が引っ付いている二重らせんのネジネジの総称】


 DNA:酸素抜きのネジネジ


【デ(除く)オキシ(酸素)リボ核酸→RNAの糖の五角形から酸素を除いた状態】


 こう見るとRNAの方が複雑に感じるんですが、酸素抜きのほうがより発達した状態のようです。


 ここら辺が良く分からない。引き算の方が高度? と聞いてど素人がイメージしたのはジグソーパズルでした。ツルンとしたRNAは並べやすく崩れやすいけど、パズルのように凹みのあるDNAは組み合って安定する?


 この調子に乗ったど素人解釈に、恍惚先生は眼光鋭く、


「違う、酸素が抜けて安定するのは、糖の構造がOH→Hになると炭素との結合が強くなるからや。例えば脂質リピッド(細胞膜など)は、炭化水素=CにHが連なる構造だから硬い。デ・オキシになる事で、糖の構造自体が強くなるんや」


 と指摘した。おお、何かテンション上がったね。例え話が理解しづらいけど……言いたい事は「酸素が結合の邪魔をする=水素単体だと引っ付き力が増す」って事と「細胞膜は強い」って事か? このど素人解釈合ってる?


 ついでに言っていたのは「二重螺旋構造なのは、安定化、結晶化」との事。なぜあの形になるか? もう少し詳しく教えてほしい所だが、今聞くとさらに分からん事言い出しそうなので、今後の課題とします。(宿題①なんで二重螺旋の形になるの?)


 ざっくりいうと、DNAは安定で、RNAは不安定、故にDNAは情報の保存に適し、RNAは繋がりやすく、こわれやすい。どちらが良いとかではなく、役割の違いとの事……


 またまたド素人の勝手な解釈を挟むと、DNAは良妻タイプ、RNAは尻軽女タイプって感じか?

 結婚するなら良妻が良いが、一夜を共にするだけなら遊び慣れた尻軽タイプが良い。例えるならば八千草薫と山本リンダか……どっちも良いなぁ(←熟女好き)役割って重要だなぁ。山本リンダよりも五月みどりの方が好みだなぁ。


 恍惚先生のDVDコレクションには、五月みどりのセクシー映画ものがあった。血は争えないですなぁ。あの熟れ加減がたまらんよね父ちゃん。


 と、脱線も甚だしいので軌道修正。先ず恍惚先生は立花黒さんの疑問に答えて言いました。


「地球上にRNAのみの存在はウィルスしかない」らしい。「理由は細胞膜が作れないから」との事。ここではむはむさんの1番目の定義、外部と区別できる境界があるってところと繋がりましたね。


 ウイルスは生命と言えるのか? 恍惚先生的解釈では生命とは言えないらしいです。

 ウィルスは細胞ができていない=細胞膜に囲まれていない。生命と呼べる物は細胞膜に囲まれているもの。故に生命たりえない。


 やっぱり五月みどりだけでは社会が成り立たないんだなぁ、大都会東京に咲いたあだ花。

 でも「世界最古の職業は娼婦である」と言われるように、それぞれに役割があって、高度な社会せいめいは成り立つ……いや、五月みどりが娼婦という事じゃなくて、ですね。尻軽タイプという意味で(←重ね重ねの無礼ですね。五月みどり様は存在自体がアートだと思っております、本気で)


 だいぶ男目線の話になりましたが、女性には尻軽をホスト、良妻をイクメンと変換してもらえれば良いでしょうか? 一晩だけ付き合うなら、後腐れのない遊び慣れた男の方が面白いのと同じで。


 なんか例え話がしっくり来ないなぁ……というところで、二限目その①は終了。

 次は本題のどうやって生命が出来上がっていったのか? その骨子に迫れれば良いなぁ、と思います。

恍惚先生の棚にあった五月みどり主演作は「かまきり夫人の告白」と「悪女かまきり」でした。

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