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もしも人間が魔王になったら  作者: キバごん
呪われた子編
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第四十六話 気づいてなかっただけで知人がすごい近くにいたことをあとで知って驚くことがたまにある

 もはや日は落ち、代わりに月が昇るころ、遠くでサイレンがいまだなっているのを、海斗たちはベリアルの店の3階で聞いていた。

 バルやシウニー、アイナ、もちろんエリメも、ベリアルは自室に招いた。

 三槍団は、一番隊だけを残して国へと帰らせた。 いまは、ベリアルの店内や店外を、アンドロイドとともに整備させている。

 ベリアルが、四角のクッションを人数分、円を描くように配り、リモコンのボタンを押すと床が開いてテーブルが現れた。 続いてアンドロイドがお茶を用意してきた。

 海斗がそれらを見て、微笑する。


「よくできてるこって」


 ベリアルも小さく笑って、リモコンをテーブルに置いた。


「それ、のんでいいよ。 あんたの主人、この人たちになったんだろ? じゃあ遠慮しなくていいのさ」


 そう言ったベリアルに、エリメはおずおずと視線をやった。 この場の目がほとんど自分に向けられているとわかると、すぐに下へと視線を戻した。

 海斗は喉のかわきを覚え、茶を一気に飲んだ。 それをベリアルは見て、指さし笑う。


「ほら、この主人、家主を待たずにすぐのむだろう? こういうのが今回の主人さ、だから遠慮しなくていいのさ」


「誰かがのんだほうが飲みやすいかなって思って飲んだんだよ。 気遣いができる主人で嬉しいだろコンニャロ」


 ベリアルはエリメの頭を撫でた。


「生きるための処世術は姫さんたちから学ぶんだよ? 魔王さんはきっと気遣いのすべしか知らないからね。 君の将来、気遣いだけのもんになっちゃう」


「まずは気遣いから処世術は始まるだろ機械脳!! もういいよ! 無くなったから! はよ茶をだせよ!」


 そう海斗が怒鳴ったら、ベリアルはアンドロイドを呼んだ。

 コップをそいつに差し出しな、と言われた海斗はコップを差し出すと、アンドロイドはコップの上でガニ股になって股間から茶をちょろちょろと出し始めた。 満タンにすると、アンドロイドは一礼して部屋を出ていった。

 海斗はコップをテーブルに置いた。


「もう飲まない」


「なんでさ」


「位置が問題だろボケ製作者ァッ!! お茶の色と出てくる位置が絶妙に不快なんだよ!! 毎朝トイレで見てる記憶を添えた至極の逸品になってんだよ!!

 普通に手から出しゃいいだろ!」


「上半身は防衛用のコンテンツを盛っちゃってるからさ、残すは下半身でさ。 で、液体出すって考えたらさ。 股間さ」


「急須に入れさせてこいや」


 海斗はエリメに顔を近づかせた。


「いいかエリメ、こいつだけは信用しちゃいけねぇぞ? まず遠慮の処世術を俺から学ぶんだ。 そこだきゃあ幸運にもお前は遠慮の塊をもうマスターしてる。 だから俺をまず、信じて、成長していくんだ」


 エリメは海斗をちらと見て、お茶を見た。 わずかに揺らぐ、茶の面に浮かんだ自分をじっと、しばらく見つめると、口ひらいた。


「赤い人を、初めて見たときも、こうして、そのときの主人がお茶を飲んでいたときでした」


 海斗たちの眉が跳ねた。


「夜、私は主人の趣味で拷問される日々を、短い期間でしたが送っていました。

 その時間になる手前、主人が私を部屋の隅に、紅茶を飲まれていたとき、ふと、扉があいたのです。

 ノックをしろと、小さく怒鳴った主人の顔が、みるみる、外と同じように青黒くなっていくのを、いまでもはっきりと思い出すことができます。

 そこにいたのは、赤い人と、股から頭まで、剣に変えた右手で貫かれたメイドの女のひとでした」


 エリメは顔色を変えずに続けた。


「赤い人は主人を部屋の奥に追い詰めていきました。 主人は、持っていた私用のムチを振り回していましたが意味がなく、首を掴まれてしまいました。

 私は恐ろしくなって、屋敷を出ました。 そのときは1人しかいなかったのか、赤い人に会うことはありませんでした。

 でも……屋敷を森が囲んでいたのですが、一番近い街に着くまでに、走っているあいだずっと近くから動物かなにかが走る音が聞こえていて……恐怖に疲れた私は、街についたらすぐに倒れてしまいました」


 そこからはまた奴隷商人に捕まって、誰かに買われるということが続いたのだと、エリメは語った。 そしてそのたびに、赤い人が現れ、自分の拷問の前に主人を殺していくのだという。

 そんなことが絶えず起こっていたものだから、次第に恐怖が薄れ、(巨人は自分を狙ってくることがなかったということもあり)赤い人が去ったあとの主人を助けようとした。

 幸いにも自分には怪我を治療する力がある。 ひどい拷問のあとの怪我を見えぬくらいにまで、何度も治したことがある。

 だが拷問の怪我とはやはり違う。 腹をかっさばかれ、足も断ち切られたような身体は治せなかった。 身体を溶かす酸はなんとかおさめることはできるのだが、それまでに大量出血で死んでしまっていたのだと。


 海斗はエリメに直してもらった傷を見た。 もうあとかたもなく、怪我をしたとは思えぬほどであった。

 もしかすれば、自分も、エリメの元主人たちのようになっていたのかもしれないと思うと、小さく身の毛がよだった。


「でも、小さな動物なら助けることができました」


 ベリアルは、コップに伸ばした手をフチにあて、止めた。


「赤い人のお肉に触れたのか、リスとか、狐とかが屋敷の外に倒れていたことがあったんです。

 あの子たちは身体も、傷も小さかったのがよかったのか、治すことができたのです」


 それからエリメは、瞬きをするだけで話さなくなった。

 海斗たちはエリメから視線をはずし、静かに見合った。

 当然である。 こんな小さな子供が、普通なら体験しないであろう、拷問を受け、むごたらしい死体を見てきたわけである。 言葉が詰まるのは当たり前だと思う。


「あ、あれかな、エリメちゃんは。 動物、好きなの、かな……?」


 シウニーは浅く身を乗り出し、そう言った。

 周りの視線をギュッと集めて、一瞬だけ驚いたが、エリメと目を合わせるとすぐに言葉を紡いだ。


「じゃああそこ! あそこ行きましょ!

 まだあいてることでしょうから! ね! 魔王様!?」


「え?」


 海斗はシウニーと目を合わせ、片眉をあげた。



 入店すると、犬やら猫やらがこちらをみつめ、中にはケージから出んばかりに前足をぶつけるペットもいた。 シウニーはその中で特に大きく足を動かし、甘く鳴いている猫に近づいて腰を落とした。


「あぁはははぁあああ〜、癒される〜」


 シウニーは指をわしゃわしゃ動かして、猫の前足と遊び始めた。

 海斗らもそれによると、シウニーはエリメを手招きして隣に立たせた。


「ペットショップにいる子たちは、悪魔たちに慣れてるから噛んだりしないからね。 手を伸ばしても大丈夫だよ」


 その通りに、エリメはじっと猫を見つめたあと、手を伸ばした。 すると猫は前足を、ぽんと手の上に置き、にゃあと鳴いた。

 エリメは目を膨らませて、次第に手をシウニーと同じように動かし始めた。


「そんなに癒されたいなら、野良でもいんだろ。 わざわざここに出向かなくても、適当に路地でも行きゃあよかったのに」


 海斗が壁に埋め込まれたケージを見ながら言った。

 シウニーは海斗を振り向かずに、若干呆れ気味に口をひらいた。


「やってましたよ、前までは。 中央街には結構な野良猫や犬がいましたから。 ちょっとした缶詰をもっていったこともあったんですが……最近は見なくなりましたね。

 だから最近はめっぽうここですよ」


 海斗は「ふーん」と返事し、見せの中心らへんにあるケージで、口をめいっぱいあけて興奮気味に息をする犬に近づいた。 彼は歓迎ムードで海斗の方によった。

 バルたちも、各々好きな動物のもとにいって触れ合っていると、海斗は、鉄のにおいをかいだ。 どこかでかいだことのあるにおいだった。

 ペット用の餌の、肉でもあるのだろうか。 周りを見回すと、それらしき餌を持っている店員はおらず、客も自分らと5人くらいであった。

 注意深くかいでいると、すぐになんのにおいかわかった。 白髪混じりの初老の男が横を通ると、匂いが強くなったのだ。 茶色のコートから、シンとするどい鉄のにおいがただよった。

 海斗はハッとした。 このにおいは、最後に攻撃されそうになった巨人からにおったものであると。


「すみません、この子、売ってくれませんか」


 男は海斗の近くで丸まっている柴犬に似た犬を指さし、近くの店員を呼び止めた。

 店員は快く応じ、手続きをしに店の奥へと移動した。

 海斗はシウニーのもとに近寄り、耳打ちした。


「おい、ここにいつまでいるつもりだよ」


 シウニーは目を丸くさせた。


「え? そりゃあ、エリメちゃんがもういいって言うまでですが……」


「そっ、か……じゃあ、もうすぐのど渇きそうだから、あとで自販機で飲みモン買ってくるわ」


「はい? いま買ってきたらいいじゃないですか」


「あとでいいんだよ」


 海斗はそう返事すると、自動ドア近くの、壁に埋まったケージに近寄った。 そしてペットたちを見るふりをしながら、自分の店に残ったベリアルの言葉を思い出した。

──うちは店で情報をさがしてみるとするよ。 魔王さんらは時間があるときに、調べてもらうくらいで構わないさ。

  でもね、ちょっと気をつけてほしいことがあるのさ。 いやさ、うちの推論でしかないんだけどね?

  あの子が言ってた富豪たちが、本当にあの巨人に殺されてきたのなら……あの巨人には、違う存在に変化する能力をもってるのかもしれない。

  よく考えてみなよ。 あんなのが屋敷の中にはいってきたら嫌でも気づくし、悲鳴でもあげるのがごく一般的っつーもんだろう? なのに富豪たちは、目の前に来るまで気づくことなく殺されてる。

  なら、途中まで、屋敷に関わる何者かに化けていたのかもしれない。

  心配しすぎかもしれないけどさ、まぁ、気をつけといてよ。 もしかしたら、姫とかに化けて出るかもしんないからさ。


 考えすぎではない。 手を武器に変える能力を見て、そう考えないのはむしろ不自然だと思う。


 男は店員にペットがはいった茶色のキャリーをもらい、外に出た。

 海斗は横目でそれを見て、十分男が店から離れたところで外に出た。 弱い風が頬をさすった。

 横目で、店のすぐ横の路地に、男がはいっていくのを見た。 うしろを振り返ると、バルたちは腰をかがめてペットとふれあっている。

 海斗は眉をひそめた。

 もしかすると、あの男は、いまは戦う気はないのかもしれない。 完全なるオフで、家で飼うペットを探していただけかもしれない。 そんなところに、全員で近寄れば他の巨人を呼ばれ、動きづらくなるかもしれない。

 そう思うと、バルたちに自分の意思を伝える気にはなれなかった。


 路地はさらに暗く、建物の、トイレであろう部屋からの、照明のあかりしかない。

 うるさい室外機の横を通ると、小さく、薄暗く見えていた男が突き当たりの路地を右に行った。 海斗は、できるかぎりの忍び足で近よっていった。

 すると、あと十数メートルといったところで、男が向かった方からキャリーが飛んできて、はねた。

 海斗は身構えた。 明らか、カラのときの挙動と、軽い音ではねていったことに、海斗の頭はどんどんと悪い方へ予想がふくらんでいった。

 直後、細い棒が建物の壁をはずむように不規則な直線軌道をえがき、こちらに飛んできた。 海斗はとっさにのけぞりよけると、背後の照明でぼんやりと、その棒の肉の色を見た。 巨人がはなった、肉の槍であると、すぐにわかった。

 そのままの勢いで、姿勢をひくくしてうしろへとすべり下がった。


「いけない」


 男が、消えていった方から、口元をそででぬぐいながら姿を見せた。

 海斗は眉をひそめ、男をよく見た。


「なにがいけねェんだ。 いいんだぜ、俺もなんども鳥とか牛とか食ってるしよ。 でも犬は食ったことないんだ。 生でもいけるもんなのか?」


 男は手を合わせた。 するとみるみる赤黒く変色していって、皮膚をやぶった筋繊維が膨らんで、片刃の剣と小さめの斧に変わった。


「……生でいい。 人間も、生で食った方が身体の治りがはやい」


 男は、ばっと海斗に飛び込んだ。

 剣を正面に向けた男の、その動きを見てから海斗は横腹にはさんで、とびさがった。 すぐに男は斧を、頭めがけて斜めにふりおろそうとして、海斗は頭をかたむけたが、男はためらったようにすぐにはおろさず、一呼吸置いてから振った。

 海斗は男の腹を蹴って、距離を離した。

 海斗は片眉をさげた。

 斧をふりかぶるとき、すぐにはおろさずこちらの動きを、はっきりと見たのにも関わらず、なぜ軌道が変わらなかったのだろう。 自分を殺すつもりなら、あんなことしないはずだ。


「やっぱテメェ、あんときの巨人だろ」


 男はなにも言わずに、海斗を見つめた。


「犬一匹くっただけで満腹になったかよ。 身体は巨大になれても胃袋は普通か、あぁ?」


 男は目をとがらせたが、海斗はかまわず続けた。


「それとも、俺を食ってもうまくなさそうか。

 初めて会ったあんとき、あのまま手をふりおろしゃあやれたかもしんねェのに。 なんで、ついさっきも同じようにためらった」


 男は海斗から目をはなすことなく、武器にした手をもとに戻した。


「決めた。 お前は食わん」


 海斗は片眉をあげた。


「処分してやる」


 海斗は目を鋭くさせ、腰をおとして刀の柄に手をやった。 同時に男も前かがみになった。


「私は、ムクロミ。 思えば、買ってきたペットたちに飼い主の名をつげたことがなかった。

 あちらに逝ったら、お前、教えておいてくれ」


 ムクロミは爪を剣のようにするどく伸ばし、走り出した。

 海斗は柄に人差し指と親指で持ち、中指はかるくかけ、

「そりゃあ飼い主の責任だ。 お前がやんな」

 他の2本の指でさらうように刀を引き抜いた。

 刀は爪をはじいた。 おおきくはじいて、ムクロミは驚いた様子でのけぞった。

 海斗の実力を見ると、ムクロミの目に力がこもった。 生半可な手段では勝てぬ──そう、彼は直後に曲げた背中から何本もの肉の槍をはやした。 建物の壁で乱反射した。

 だが海斗はそれをすべて見たのか、あたらず、ムクロミは目を大きくさせた。

 ただの人間にあらず。 明らかに自分が知っている人間の範疇をこえているのが一目でわかった。 

 しかし隙を見つけた。 右からの、頭を狙うように来た槍をかわすためにあたまをのけぞらしたのだ。 好機、とみたムクロミは槍を腹から出して、服を突きやぶったそれは一直線に海斗の腹を狙った。

 それは海斗の背骨すれすれを貫いた。

 海斗は鋭く重い痛みに身体をこわばらせた。 が、すぐにこちらへと走ってくるムクロミに立ち向かうため、刀で槍を断ち切った。 引き抜いたあとの傷が、小さく泡立っている。

 ムクロミと距離を潰そうとすると、足をなにかがさらって、仰向けに地面に叩きつけられた。 ムクロミからはえた肉が縄のようにしなってもどっていくのが視界のはしで見える。 そしてその縄と入れ替わるようにムクロミが、建物のあいだから見える夜空にかぶさり爪を突き立て落ちてきた。 左の爪は頭を狙い、右は心臓を貫くように。

 海斗は頭をそらし避け、右手でムクロミの右腕をはじいた。 致命傷は避けられたものの、左胸をななめにさかれるように4本の傷がきざまれた。 だがムクロミも、左手に持ち替えていた刀に腹を貫かれ、2人は動けぬままはにらみ合っている。


「俺はまだ動けるぜ、クソやろう……急所を狙いすぎたな、バレバレだ」


「……」


 ムクロミは、海斗の泡立つ胸を見て、静かに口をひらいた。


「もうじき動かなくなる。 その傷、人間のもろい身体では相当苦しかろう。 私の名を苦痛で忘れる前に楽にしてやる」


 そう言って突き刺さった左の爪を引き抜いた──が、直後に爪が割れ俺落ちて、ムクロミは目を大きくさせた。

 海斗は口元をゆるめさせ、刀をにぎった手に力をこめた瞬間、ムクロミは海斗に爪を大きくはじかれたのを思い出した。


「もろいのはお前のもそうみてェだ、な!」


 海斗が刀を大きく突き上げて、ムクロミは腹に新しい激痛にさいなまれた。 海斗から距離をとって、しかしすぐに仕留めようと背中から肉槍を海斗めがけて何本もはやした。 胸をおさえながらなんとか立った海斗の目の前にまで槍先が届いて、それでしとめたと思いきや、海斗のではない剣筋が見え、槍がはじかれた。


「一言なんとか伝えてから行ったらどうなんだ。 夕方よりもひどい怪我じゃないか」


 アイナが海斗の前で腰を落としていた。 剣は星の光をはねさせている。


「で、お前か。 まさか巨人が小さくなれるとは。 いろいろと聞かせてもらうぞ」


 ムクロミはアイナの鋭い視線を受け、武器にさせた身体を元に戻して、路地の奥へと消えていった。

 そしてアイナが腰をあげたすぐに、海斗は建物を背にして崩れた。 海斗の名を呼んで傷の確認をしたアイナは眉をひそめた。

 この深さは尋常じゃない。 時間が経って、泡が激しくなっている……。

 自分ではどうすることもできないことに奥歯を噛みしめたら、バルたちの足音が聞こえ始めた。 その中でエリメがすぐに海斗の傷を見て、かざした手を青く光らせた。 一度目よりも強い光りかたで、アイナは片目を細めた。

 それくらい深い傷ということだ。

 そして、もし巨人が襲ってきても問題ないよう、あたりに意識をちらばせた。 誰かの気配は大通りをゆく者たちだけで、路地の中には感じなかった。


 海斗の傷は、一度では癒えなかった。

 泡立つことがなくなって、それを皮切りにエリメは疲れて息を切らし、治癒魔法をとめた。

 傷は赤く、水ぶくれになったように塞がっているだけで、つつきでもすれば、すぐにはじけて血が流れそうで。

 バルたちは、そのまま眠りについた海斗を無理に動かすことはできないと、ベリアルの店の地下室で夜を明かした。

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