勇者と転生者は仲良し?
一時間で書いた思い付きです。
過度な期待はご遠慮ください。
ジュ〜 ジュ〜 ジュ〜
「「・・・」」
魔物や魔法が存在する世界、ヴァライヤ
ヴァライヤは魔王という、恐怖の象徴とも言える存在によって危機に迫っていた
ジュ〜 ジュ〜 ジュ〜
「「・・・」」
しかし人間の王は、すぐにその対策を講じた
勇者を別の世界から召喚する儀式だ
ジュ〜 ジュ〜 ジュ〜
「・・・そろそろ焼けたんじゃないかな?」
「まだ早いって」
世界中の魔術師を集め、エルフ族に伝わる勇者召喚の儀式の準備をし、三日三晩、飲まず食わずで呪文を唱え続けた
そして呪文を唱え終えた瞬間、雷鳴が鳴り始め、全員の表情に疑念の色が見えてきた時だ
「これ以上焼いたら焦げてしまう!」
「バカ!豚肉は焼き過ぎくらいがちょうどいいんだよ!」
巨大な雷が地に落ちた
爆発とその余波に全員が吹き飛ぶ
そして、その雷が落ちた場所には、不思議な身形の少年が倒れていた
「豚じゃない!これはオルブルっていう名前の魔物の肉だよ!」
「名前とかどうでもいいんだよ!見た目、完璧にイノシシとか豚みたいなのだろ!」
少年はヴァライヤでない世界、異世界から来たと言う
とにかく儀式は成功したのだ
だが、予想外の事が起きた
「ちょっと⁉︎鉄板に火がついたよ!」
「ゲッ⁉︎ヤベッ!」
城に住む占い師が、ある村に勇者がいると言うのだ
名の知らない、小さな村に偵察隊を送った
「は、早く火を消さないと!」
「ちょっ!お前⁉︎待てッ!」
結果を言うと、占い師の言った通りだった
一人の少年が夢で女神のお告げを受けたらしい
勇者は、二人となった
「あ」
「バカ野郎!水ぶっかけたから食えなくなっただろうが!」
勇者の力は絶大だった
異世界の勇者が魔法を使えば山は消え、ただの更地に変わった
神託の勇者が剣を振れば森は消え、ただの草原に変わった
「ぬ、濡れたぐらいじゃお肉は食べられるよ!それ以前にキミが焼き過ぎてて食べられる状態じゃなかった!」
「っていうか、お前なんで全部の肉を一度に焼いたんだよ⁉︎もう肉はねぇんだぞ⁉︎」
この二人がいれば魔王に勝てる
最初は誰もがそう思った
だが・・・
「キミが悪い!」
「お前が悪い!」
二人は仲が悪かった
二人が喧嘩すると地形が変わる
二人が競えば嵐が起こる
人間の王は窓の外を見ながら柔らかく微笑む
「喧嘩するほど、二人は仲が良いんじゃな」
「国王陛下!現実逃避をしないで下さい!」
家臣たちが悲鳴を上げるが王は遠い目を辞めない、辞めたくない
「こんなことなら、魔王が勇者を倒した方が平和なのでは・・・」
家臣の一人が呟くが誰もそれに答えない
魔王が世界を滅ぼすか、勇者同士の喧嘩が世界を滅ぼすか
どっちに転んでも良くない結果に家臣たちも遠い目になった
さすが衝動だけで書いただけあって、纏まらない。
まぁ、それでも読んで下さった読者様はありがとうございます。
楽しんで頂ければ幸いです。
それではノシ