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異世界到着!→王への謁見

「うっ・・うぅ・・。」

鋭い頭の痛みに俺は目が覚めた。

賑やかな人々の声、起きあがるとそこには・・・。

俺が見たこともない世界が広がっていた。

「ここが・・・異次元パラレルワールド・・。」

王国というだけあって、街の中心には大きな城が建っている。

城下町というのだろうか・・?

商人が色鮮やかなシートやテントを張り、野菜や武器なんかを売っている。

まるでゲームの中だぜ・・!!

『どう? ここも結構楽しそうだと思わない?』

いつのまにかリルルは俺の前に立っていた。

「おう!ゲームの中の世界みたいだ!」

リルルはまたケータイを取り出して連絡を取っている。

『リルルです。・・はい、今こちらに到着しました。それでは。』

ピッ

電話を切ったリルルは歩き出した。

「おい・・?」

『ついてきなさい。国王様に挨拶に行くから。王には粗相のないようにしなさいよ。』

あ・・あいさつううう・・!?

ま、まぁRPGものではありがちだよな・・。


んで、城まではそんなに遠くなかった。

城前に着くと二人の門番に止められたがリルルの顔が利いたようですんなり入れたわけだが・・。

こういうのは俺が勇者になった記念パーティ的なのでもてなして欲しかったと密かに思う。

中は大理石でできており、たくさんの部屋がある。

俺がキョロキョロと辺りを歩き回ってたらリルルにぐいっと袖を引っ張られた。

『あまりウロウロしないでよね。まだあなたが勇者だって正式に決まったわけじゃないんだから。』

「えぇ!?なんでだよ?」

『勇者と認められた者は国民の前で王様から服と剣を授かる儀式をするきまりなのよ。』

一瞬、新種の詐欺かと思ったぜ・・。

パーティとはほど遠いけどまぁそれなりにもてなしてはくれるのな。

なんてったって俺、勇者だし!


王宮にある大きい階段を上がるともう扉はあいていたようで王様の姿が見えた。

王様は王冠をかぶり、杖をついて玉座に座っている。

外見は白髪のじいさんって感じだ。

その隣には王妃だと思われる美しい黒髪の女性が同じように座っている。

失礼だが、じいさんには不釣り合いだと俺は思った。

その二人の間にはこれまた美しい顔だちの金髪少年が立っている。

スッと鼻が高く、切れ長の瞳。

サラサラしてそうな金色の髪に綺麗なマントを着こなしているThe・王子って感じだ。

俺とそんなに歳は変わらないと思う。

「リルル、任務ごくろうであった。」

座ったまま、王様は言う。

リルルはペコリを頭を下げた。

俺もその場のノリで少し会釈をした。

「まぁ、この方が勇者様ですか?」

王妃は口に手を当てて言う。

リルルは3人の前に膝まづき、頭を下げて言った。

『はい、名を”真田優馬”と言います。』

「あがっ!?」

つっ立っていた俺をリルルは強引に膝まづかせる。

王子は腕を組んだまま黙ってこちらを見ていた。

『優馬、あまり粗相のないようにと言ったはずでしょう?』

「まぁまぁよい、二人とも顔を上げなさい。」

王様は「はっはっは」と笑い言った。

く、くそう・・勇者様が折角来てやったっていうのに偉そうな奴らだな。

「おぬし・・真田優馬と言ったな。」

「は、はい・・。」

俺の目と国王の目が合う。

「君はわしの予言により、神に選ばれた勇者だ。ぜひともこの国を救ってほしい。やってくれるか?」

ゲームだったら選択肢は「はい」か「いいえ」ってとこだな。

「いいえ」と答えてもなんやかんやで「はい」を選ばなければ先に進めない。

やってやろうじゃねぇかよ”勇者様”!!

ここはかっこよくキメてやるぜ。

「ぜひとも、俺でよければ引き受けますよ。」

き・・・決まったあああああ!!

今の俺めっちゃカッコいいよな?な!?

「ふむ。良い返事じゃ。さっそく儀式の支度をせねばな・・。リルルは国民を城の大広場へと集めてくれ。」

『わかりました。』

お、おぉ・・!!ついに俺は勇者デビューだぜ!!!

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