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48時間

~48時間~


 カメラクルーが撤収していく、テレビではすでにアメリカ大統領が沖縄米軍の緊急スクランブル発動をしている。中国では外交事務次官が締結予定であった内容が事前に開示されている。内容は中国への輸出の制限やODAでの資金の一部返金など多岐にわたっている。すでに一部企業の工場や百貨店が破壊、略奪されている。報道では邦人1,200名は日本政府が用意をしたチャーター便にて国内に向かっておりますと出ていた。だが、すべての邦人が対象になったわけでないため、中国国内にいる邦人に対してデモが鎮静化するまで市内に出ないよう呼びかけている。実際テレビで見ている限りでは外に出るどころかホテルにいたとしても安全が確保できるとも思えない。マンションにしてもそうだ。過去にも何度か暴動やデモ活動はあったが、今までで一番ひどい状況だ。テレビがさらに追加報道を行う。韓国政府が中国政府に同調をすると表明をしている。ただし出兵はしない。意思表明だけのようだ。北朝鮮の動向を気にしてのことだろう。アメリカも出兵はするがこれは、中国が保有する核への抑止効果のみだ。報道ではハワイ諸島から核兵器を搭載させて空母が出艦した旨が報道されているが、誰も核兵器を使用したいとは思っていない。いや、一部の日本国内では中国の人口を減らすためにはある程度必要なのではとの意見も出ている。だが、どの報道も戦火になるだろうあの島のことは報道しない。

 私は昨日まで東京に雪がいたのだから、あの島にはいないだろうと思っている。だが、それならば一体どこにいるというのだ。テレビは中国大使館が映し出され、大使の声明を求めようとしたがノーコメントだった。その大使の奥に雪はいなかったが、昨日雪の横にいた男性の横顔は映りこんでいた。私はテレビに近づく。

 ぼこ。

「見えないでしょう。近づかない」

 横にいた碧子が私の横っ腹をグーで殴った。いきなり息ができなくなりかけた。碧子が言う。

「まあ、『赤い翼』が東京で何の気兼ねなくいられる場所は中国大使館内くらいかもしれない。後はその関係先。でも、あの場所は日本であって日本でない場所だから何もできないわよ。それでも行きたいの?私と婚約まで発表しておいて」

 そう言いながら碧子はポケットから拳銃を取り出して、銃口を耳の中に突っ込む。ごつんという音がする。

「そんなわけないだろう。それに仕事もあるしね。さっき佐波からメールがあった。現地で会おうって。多分何か辞令が出るんだろうと思う」

「でないわよ。佐波って人は背任行為があった人でしょう。あんたの周りにいる人はみんな調査済みなの。ま、あの佐波って人はちょっと事情があって他の人もマークしていたみたいだけれどね」

 碧子が吐き捨てるようにそう言った。さらりと言われたけれど佐波の背任が発覚していると言われた。しかもその発覚理由が私のせいだと。佐波は妹の「MINKA」を助けるために奔走をしていた。佐波は基本的にいいやつだ。ただ一つ極度のシスコンなだけだ。そしてその妹を助けるために奔走をしている。

 世間では引退。一部では死亡説も飛び交っている。そう、上海ツアーからの帰りの船が座礁したという噂が流れているためだ。船の座礁のニュースはしばらく続いていた。だが、ニュースでは日本人はいませんでしたと流れていた。ここでいう日本人って何なんだろうと思った。佐波とMINAKの二人は純血日本人ではない。四分一だけれどドイツの血が入っている。

聞いたことがある。MINKAのスタッフはみな純潔日本人じゃないということを。ハーフやクォーターと言っても今のように各国がある程度国交に制限がついた中だとどうしても純血派という考えもある。どこかでそういう思いが出てきているから居場所のない人を集めていることを雑誌のインタビューでみたことがある。だからなのかもしれないが、死亡説を主張する人は純潔日本人じゃないから報道では日本人はいませんでしたと出るのだと。

だが、佐波は発信機から場所を突き止めている。そう、今から戦火の中心になるといわれている島がある。○○島。地下資源があるとか、ないとかの話しから中国が途中から中国領であると主張してきた場所だ。その場所が『赤い翼』の拠点となっている。そこに佐波の妹である「MINKA」と雪がいると佐波は思っている。

だが、佐波には悪いが昨日の夜私は東京で雪とあっている。だから、その場所に雪はいない。佐波には悪いが今は雪のことだけを考えていたい。

正直特殊公務員として、さっきのインタビューを答えた身としては日本のことを考えてことのほうがおかしいのかもしれない。けれど、どこか遠い世界にしか思えない。戦争と言われても、教科書の中でしか知らないことだし、さっきまでのインタビューも非日常すぎて実感できないのだ。唯一実感できるのは昨日雪に会えたことと、さっきの画面に映って男性が昨日雪の横にいた男性だということだけだ。そう思うとどうにかして中国大使館に忍び媚びたいと思う。だが、それこそ難しいことだ。それができるのならば雪をつかまえようとしている人たち、いや団体なのか組織なのか国そのものなのかわからないが実施しているだろう。どうすれば雪と会えるのか、もう一度会えるのかばかり考えている。携帯が鳴る。私の携帯ではない。碧子の携帯だ。碧子が携帯にでて「いや」とか「でも」とかしか言えていない。あの碧子が押し切られているのだ。それだけでもびっくりしたのだが、そのまま何も言えず佇んでいるのだ。

「もう少しだけでいいから時間がほしいの。お願い」

 だが、うなだれる碧子。携帯をもう耳から話して佇んでいる。通話が切れたのだろう。動けずにいる碧子のもとにいって頭をポンっとたたいた。碧子の顔を見たら泣いていた。

ドス。

覗き込んだ瞬間みぞおちに力いっぱい拳を突き立てられた。息ができないと思った。だが痛かったのはその一発だけでその後はポカポカ殴られるくらいでさほど痛くない。むしろ泣きながら殴っている碧子のほうが痛々しかった。理由はわからない。けれど何かがあったのだろう。私は両手を伸ばして「好きなだけ殴ればいいよ」といった。すると碧子は少し離れたところにある椅子を両手で持ち上げた。いや、殴っていいよといったけれど椅子で殴るのは怪我どころじゃすまないから。けれど、たじろぐ間もなく碧子は椅子を手に取るとそのまま投げつけてきた。椅子は運よく私には向かわず壁に向かっていった。いや、その壁付近にはSPがいたけれど、さすがにプロなだけあって、うまくかわしている。そう見ていたら、とび蹴りが飛んできた。さっきの椅子は目くらましですか。このとび蹴りのための。そう思っていたら碧子の顔に笑顔が戻った。どれだけなんだと思った。そしておもむろに「行くよ」とだけ言って歩き出した。「早く」とまで言われたので私もついていく。エレベーターで降りていく中妙な沈黙があり「どこに行くの?」と伝えたら懐かしく脛をガツンと蹴られた。何度も、何度も。けれど、碧子は行き先じゃなく「ついていくから」としか言わなかった。

 1階につき、車に乗った時にこれから行く場所まず外務省であることがわかった。碧子が言う。

「これから中国大使館に行って交渉をする。その中で一部外交手段として首相の決意として同行させるものがいる」

碧子が私を指差す。同行するのが私ということだ。そして、もう一つわかったこと。それは持っているペンを使うことを言われた。そう、私は『赤い翼』を壊滅させるために人身御供になるということだ。

 ただ単に死ぬわけにはいかない。どうにかして生き延びないと。そうだ。もし本当に『赤い翼』を壊滅させるのならば○○島に行かないといけない。そうすればそこには佐波がいる。いや、佐波はひょっとしたらこの状況を知っていたのかもしれない。だから落ち合おうと言っていたのかも。だが、どうしてこの展開が予想できたのだろう。考えてみた。佐波は彼女の名前も知っていた。『城間』という苗字がかぶることもあるかもしれないが、就職活動であそこまでお祈りメールが来ていたことから佐波は気が付いていたのかもしれない。そうなると、私は特殊公務員になった後に監視が付くことも想定で既定の多かもしれない。そしてこのタイミング。人身御供になるにはこれ以上ないタイミングだ。だが、連絡を取るにもお互いマークをされている身だ。しかもこの胸にさしているペンは起爆装置でもあるが、発信器でも盗聴器でもある。けれど、どの範囲まで有効なのだろう。ペンを眺めてもまったくわからない。

ドス、ドス。

 碧子が脇腹をどついてくる。そして言う。

「黙るな。何か話せ」

 難しいことを言う。何もしなければ私は『赤い翼』の本拠地に連れて行かれて爆死だ。今必死でその回避を考えている。まず、佐波に連絡だ。携帯を取り出す。手をたたかれる。

「それはやめた方がいいわ。大丈夫。私がなんとかする」

 言葉だけだとかわいく聞こえるが手をたたいた後携帯を取り上げるためにドスドス蹴ってきたのだ。狭い車内で暴れる碧子。碧子が小声でこうささやいてきた。耳元で。

「この携帯は盗聴されているし、メールもすべて監視されている。余計なことをしても無駄だ」

 そう言われて、佐波の身に危険が迫っていることもわかった。だが、それを伝える手段すらない。そう言えば、佐波との電話はいつもノイズが入っていて聞き取りにくかった。何か理由があるのだろうか。さらに碧子がささやく。

「妨害電波でも出しているのならログ解析はしにくいだろうけれどね。基地局すら当てられないようにするために頑張っているんだろうね。お友達は」

そう言いながら取り上げた携帯で頭をゴツンと殴られた。そして携帯を投げつけてくる。佐波は佐波で考えているのだろう。だが、行先は決まっている。○○島。そこにどうやってか佐波は立ち入るはずだ。佐波が何よりも大事にしている「MINKA」がそこにいるのなら。でも、どうしてだ。どうして「MINKA」は浚われたのだろう。謎が多い。とりあえず考えられる手段として○○島で佐波と合流をどうにかすることだ。そこまで広い島でもない。人が住んでいる場所とかつて集落があった名残と軍が昔使っていた施設が残っているだけと文献では書いてあった。おそらく人がいないとされているどちらかぶいるのだろう。そして、そのどちらでもない場所に佐波は忍び込む。おそらく軍施設後近くを張っていればいいのではと思っている。まずは現地に入ってからどうにか抜け出す方法を考えよう。それしかない。どれだけ監視があるのかわからないが。そして、もう一つこのペンだ。どうにかごまかすことはできないだろうか。誰か別のものがこのペンをつけて無言を貫くなどしてくれたらいいのだが、そう簡単にはいかないだろう。そう、常に横には碧子がいるからだ。でも、碧子がいたからこそ助かっていることもある。情報も手に入った。それにこんなことはしたくないけれど、いざとなったら碧子を人質にできるのではないかと考えていた。碧子を不意に見つめる。

「何見てるのよ」

 碧子はそう言って足を蹴ってきた。もう黒いブーツに履き替えている。その時、碧子の携帯が鳴った。

「え?テレビ、ニュース。わかった確認する」

 そう言って携帯は切れた。私も携帯でテレビを起動させてニュースを見た。ニュースでは、無料動画サイトZtubeにアップされている人るの動画が取り上げられていた。そこに写っているのは一人の女性の声に案内されてうつっている管理施設「B」の現状という内容だった。

 Ztubeの動画では女性の声と映し出されている風景が続いている。女性の声を聞いて私はその声が雪だということがわかった。動画では淡々と話す雪の声がしていた。動画の内容を確認するために、テレビを閉じてZtubeを開く。すでにアクセスランキング1位になっている。動画は女性の声から始まる。

「管理施設「B」とは一体どういうところなのでしょうか?潜入取材をしてみました」

 そのセリフとともに映し出されているのは、大きな工場のようだ。運んでいるのは人の死体だ。それが大きな刃が回転するところ、奥にはローターもあるその中にどんどん投げ捨てられている。血が飛び散るが続けられる。画面が変わり、粉砕された肉片や骨片が乾燥され粉末になっている。それは袋に詰められて肥料となっている。

「見てください。これが国営農場で使われている肥料です。その肥料も元は人間なのです。これがこの国の実情です」

 動画を見ながらスーパーで並んでいる商品の半分以上は国営農場の作物だ。そう考えるとこれはかなりきつい。そう思っていると携帯がなった。奈良原所長からだった。

「え~中村さんは今どのあたりですか?」

 周りを見る。運転手に聞くと外務省まで後15分というところらしい。そのことを伝えると奈良原所長が「では、15分後に外務省に行きます。中で打ち合わせをしますので当初の予定はその後でお願いします」と言われた。次に言われたのは「今、広報官と会見の準備をしています。内容が内容なので、厚生労働大臣が会見をした後に、阿久根首相にも会見を開いてもらいます。その内容は中村さんにも把握してもらいます。今やうちの広報官よりも国民に顔を知られている人になっていますからね。阿久根首相の娘婿として」


 そう言われて碧子を見る。すでに誰かからの電話を聞きながらメモを取っている。碧子が言う。

「すでに外務省にメディアが押しかけてきているみたい。元々中国への対応のため外務大臣へのぶら下がりインタビューを考えてみたみたい。幸いなことに私たちが外務省に行くことはまだ知れ渡っていないけれど、着いたら騒ぎになることは間違いないわね。とりあえず、まだ最終決定が出ていないから何を言われても沈黙を貫くこと。わかった?」

 言っていることはまともだ。だが、言いながら私のほっぺたをつねりあげるしお腹を殴りつけてくる。普通に伝達することはできないのだろうか。だが、返事を言わないとさらにエスカレートしてくるから「わかった」と伝えた。多分碧子も不安なのだろう。だからこうやって強がっているのだ。と言う風に思うことにした。


 外務省につくとエントランスホールに記者が詰めかけていた。車を横付け、出てきたのが私と碧子だとわかわると一斉に記者がカメラを構えて寄ってきた。SPが道を開けてくれる。中に入るとすでに奈良原所長が待っていた。エレベーターで3階にあがり、用意されていた会議室に入る。そこには2名の男性がいた。二人とも目が血走っている。しきりに携帯でどこかに電話をしていたが、碧子が近くに行くと電話をすぐに切った。奈良原所長が私の腕をひっぱり会議室に入れ、扉を閉めた。奈良原所長が言う。

「まず、このタイミングでの開示は中国政府の関与もあると考えていいでしょう。そう考えるともう一つ動画がアップされる可能性があります。管理施設『B』にある、安楽死施設。働けなくなった国民の意思を確認して安楽死させた上での肥料化。これも開示される可能性があります」

 一気に会議室の温度が下がった気がした。いや、温度じゃない。私の血の気が下がって行った。働けなくなったものは肥料化していく。これが隠さなければならいない情報だということはわかる。だが、本当にそういう非道なことがされているのか。いや、この国ならやりかねないかもしれない。そう、そこまで追い込まれているからだ。先にいた男性の一人が言う。

「どう会見するつもりですか?」

 確かにそうだ。それでなくても一部で密室政治をたたいている人もいる。その中で国が転覆しかねないスキャンダルだ。奈良原所長が言う。

「あ~まず、大臣の辞任は確定ですね。後任は副大臣の繰り上げで政策の安定を図る。管理施設「B」については、運営を凍結させるとまわらなくなるので、肥料化については美談として阿久根首相に話してもらう予定です。死してなお国を支えることができるのであれば私は自ら肥料になることを立候補するというようなことを言ってもらいます。過去の首相経験者も同様のことを主張してもらい美談にします。それが方針ですかね」

 いつも通り覇気のない抑揚のない声だ。だが、目は笑っていない。そしてまっすぐ見ているのは碧子だ。碧子が言う。

「父が納得をしているのならばいいです。それで私は何をすればいいんですか?でも、私は自分の意思を貫くけれど」

 このプレッシャーのある独特な雰囲気の会議室でも碧子は胸を張ってそう言った。奈良原所長が言う。

「いえ、碧子様には首相の考えと同じであることを話していただければと思います。会見では非人道的なことはしていない、その調査のため第三者機関の立ち入りとメディアの立ち入りを認めると発表もします」

 問題がないのならどうして大臣が退任するのだろうと思っていたが、非開示であったことの責任を取るということなのだとなんとなくわかった。それだけで大臣が辞任させられるのかと思う。碧子が小声で言う。

「副大臣は父の側近だった人。多分それもあると思うわ。急きょの代理首相だし、国難が続いているから内閣改造をすることもできない。それだけ大変なんだってことなのよ」

 一つの出来事に色んな人の思惑が絡み合っている。だが、今の私にとってはどうでもいいことだ。私にとって気になることは雪についてだ。だが、ストレートに聞き出すわけにはいかない。私は考えて、問題がないようにこう聞いた。

「あの動画はいつ、どのようにとられたのでしょう?また、後はあの管理施設「B」は全国にいくつあって、設備や対応は均一なのでしょうか?」

 メディア対応への質問にも聞こえるように話した。別に不穏な空気にもなっていない。奈良原所長が言う。

「あ~確かにそこは今回の問題ですね。あの撮影された場所については映像で見てどこかはわかっています。場所は栃木県にある施設です。関東圏はその場所にしかありませんから。全国に8か所。取られた場所は比較的新しく、こう言ってはなんですがほかの施設に比べると環境はいいです。けれど、今回誰かが彼らに協力しない限り立ち入ることはできなかった。まあ、その人物はすぐに特定できましたけれどね」

「その人はどうなりましたか?」

 横にいた男性が聞いてくる。奈良原所長は首を横に振りながら「飛び込んじゃいましてね、肥料になっちゃいました。だから尋問できてません」と言った。さっき発言した男性が言う。

「なかなか相手をつかみきれませんね。どうにかして接触しないことには交渉すらできない。交渉をするにはやはり」

 そう言って碧子以外が私を見つめる。そういうことか。だから私は餌なのだな。だが、雪からの接触なんてない。だからこそ、こちらから中国政府に働きかける。ちょうど今中国政府は一部の過激派と軍が動いている。正常化に時間がかかるはずだ。その中で『赤い翼』への支援は厳しい可能性もある。いや、軍が国を制圧すれば変わるのかもしれないが、今そうならないように各国が動いている。核保有国が暴走なんてするなんて事態はどの国も阻止したいだろう。

 そう、考えていたら奈良原所長が「話しは終わりです。私は厚労省に戻りますので。今頃ちょうど大臣の辞任会見が終わったあたりでしょうし」と言って会議室を出て行った。残った男性二人がこちらを向く。二人は外務省の田鴎外と鵜狩という名と言う。役職は二人とも課長補佐だ。これから相模局長とともに中国大使館い趣き中国本土で事務レベルでの協議を行うとのことだ。局長以外ではこの2名と私が行くらしい。そして、私は中国で来賓として迎えられるとのこと。いうならば調印が終わるまで客人という名の人質だ。説明を聞いて頷いたところ横にいた碧子が「私もついていくから」と言い出した。

 こうなると碧子は言うことを聞かない。結局課長補佐二人は折れて碧子をつれていくこととなった。


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