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門に至る深き森<1>

 <フォーブリッジの街>から<ヒロセの神殿街>、現実世界の群馬県前橋市と埼玉県狭山市となるが、その都市間は直線距離ならば六十キロメートル強で普通に行路を辿れば八十キロメートルほどになる。スーノ達がいるこのセルデシア世界では距離は現実世界の半分となりおおよそ四十キロメートルになる。

 距離だけ見れば一日で踏破できるように思える距離だが、この世界の街道は現実のように整備されてはおらず、すんなり移動できるほど容易くは無い。この辺りはすでに現実世界の関東平野に入っているため険しい峠越えがあるわけではなかったが、それでも超えなければならない丘陵は数多くあり、道を川の流れが遮っているのなら渡河出来る橋を探さなければならず、それに加えて行く先に強力なまものが存在するエリアがあればそこは迂回しなければならなかったりする。

実際スーノ達がその区間の移動にかけた日数は四日間であった。





 

 ゲーム時代、ここ<ヒロセの神殿街>は星神を祀る神殿を中心に街全体を巨大な儀式魔法陣と化して災いをもたらす<炎の魔神>を封印する街という設定だった。どうやら現在の世界でもそれは変わらないらしく、街の中心にある神殿のまわりを同心円状に道が広がり、一定の規則があるのか神殿に準じた建造物が数多く並んでいた。そしてそのような目的の街である為、街の内部には人が生活している気配はあまり無かった。

 しかしその周囲には門前町よろしく多くの建物が立ち並び、そして大地人が集まり生活をしている。スーノ達のアキバに至る道のりからすると、位置的にも最後の大きな大地人の都市になるだろう。


 人が集まる都市には当然物資も集まる。そして、この辺りの大地人農家が栽培し収穫した穀物や野菜等が集まる市場がそこにあるのもある意味当たり前といったところだろう。

 今の時間は昼前、朝市の喧騒も収まり忙しさも一段落した市場の中に一段と大きく高い声が響き辺り、のんびりと雑談に講じていた大地人商人達の注目を浴びる。


「え~、そんなのしかないの?もうがっかり」

「時期的に今は端境期でね、春野菜の時期も終わってるし、かといって夏野菜はまだ収穫出来るほど育ってはいないから、お嬢さんのご期待に沿えるのは難しいかなぁ」 

「しょうがないよ、この世界じゃ現実世界みたいに季節構わずに栽培できるわけではないんだし」


 口を尖らせて不満の声を上げるのは古代中国の女官の衣装のようなローブを身に着けた小柄の若い女性。そしてその女性を宥めるのは、背丈が百八十センチメートルに届くか届かないかの、落ち着いた佇まいを見せる男性だ。

 その二人を前にして、売り物が無いと引き下がるのは商人の沽券に関わるとでもいうのか、目を閉じ腕を組んで考え込んでいた市場の男が女性に顔を向けた。


「そうそう、お茶はどうだい?ヒロセのお茶はヤマトでも一番だぞ!!」


 これでどうだ!!と胸を張って主張する商人。


「お茶の名産地といえば、静岡なのです」「宇治も有名なのです」


 横から首を突っ込んでくるのは小さな少女が二人。双子なのだろう瓜二つの顔つきをしており、息の合った様子や醸し出す雰囲気はコピーしたようだ。辛うじて身に着けている装備が違うため違いが分かるほどだ。

 そして大きく開けて喋るその口から見える舌に文様が刻まれていることから、この二人がハーフアルブだということが分かる。

 しかし、二人が話す現実世界の地名をこの世界の大地人が分かるはずも無く、商人は首を傾げるばかり。


「静岡はサフィールですね。宇治はキョウで良いのかしら?」


 双子の隣のゆるふわ系の女性が大地人にも通じる地名で言い直す。その栗毛の髪の頭に獣耳が一対ぴょこんと可愛く鎮座しているところから孤尾族だろう。


「サフィール?キョウ?いやいやお穣ちゃんたち何言ってるの、ヤマト一のお茶の名産地はここヒロセ!!間違いなし!!」


 ヒロセの商人のプライドを刺激したのだろう、反論する商人の鼻息は荒い。

 「え~生産量は静岡が一番って学校で習いました」とか、「宇治のほうがブランドっぽい感じ?」と、話す双子とムキになって言い合う商人に、集団のまとめ役であろう最初に声をかけてきた小柄の女性が声を上がる。


「お茶はいらな~い。だって加工品は味しないし、入れてもただの色つきのお湯になるだけだし~素材のまま食べれない物はダメ」


 ”味がしない”という言葉の意味がいまひとつ理解できず首を傾げる商人だが、そのことは流した上で女性の無理な注文に答えようと再び腕を組んで考え込む。そして背後で荷物の整理をしていた坊主頭の丁稚の小僧に声をかける。


「サツマイモの在庫はどうなっている?確か去年収穫したヤツを土中に()けて保存したのがあっただろ」

「サツマイモは暖かくなる頃には発芽しちゃってダメになるからって、先月始めに安く売り捌いちゃいましたよ。親方が指示したじゃないですか」


 丁稚の答えに「そうだったか?」とすっかり忘れていたような様子で応じるその商人である。そしてそんな騒ぎを聞きつけたのか周囲から他の商人がわらわらと集まってくる。

 「おう、冒険者さんじゃねえか、近頃じゃめずらしい」「何がご入用だって?」「今の時期は何も無いからなぁ」など集まった商人達の騒ぎが大きくなってくる。


「小麦はどうだい。本格的な収穫はこれからだけど、早場物がそろそろ出回っているぞ」


 本当なら主食になる小麦は文句の価値の高い商品になるのだろうけれど、現在の冒険者にとって調理加工をしなければいけない穀物に商品価値は無い。

 そのため小麦やサツマイモといった作物を進められても、小柄の女性の琴線には触れないようだ。

 

「小麦ねえ。悪くは無いけど、あんまり興味はないかなぁ」 


 とは言っても、味がしなくても食料を食べなければ空腹で動けなくなるのだから、湿気たダンボールだろうが、味の無いポリッジだろうが食事をしないわけにはいかず、そう考えれば全く引き合いが無いとはいえない。

 だけれど、わざわざアキバに持ち込んで取引すると考えると、商売としてとても割に合う品物とは思えなかった。


「そうそう、イチゴがそろそろ収穫時期じゃねえか。今日はまだ市場に並んじゃいなかったが、このあたりの農場の作柄からすると明日あたりにはもう入荷してもおかしくないんじゃないか」


 集まった商人からそんな声が上がると、皆が頷く。

 

「それいい!」


 瞳を輝かせて女性が飛び上がる。

 味の無い食事でも無加工の素材なら現実世界と同じような味があり、現状のプレーヤー達には垂涎の食料といえるだろう。そして需要があれば価格はそれに応じて決まる。おそらくシーズン始まったばかりのイチゴをアキバに持ち込めば皆が競って購入すること間違いなしで、価格も高騰することだろう。


「でもイチゴは傷みやすいし、アキバまでどうやって保存して持ち込むんだい。馬車で運搬するにしても急いだとして二日はかかかるよ」


 隣の背の高い男性の指摘に頷きながら、「でもね」と合いの手を入れた上で、女性が胸を張ってズビシッと双子の少女に指を差した。


「ヒギミダ!!えっとどっちが<召喚術師(サモナー)>だっけ?・・・まあいいや、ウンディーネ召喚して冷気で冷やせばいけるいける!!」


 仲間の冒険者達が「おお~」と感心の声を上げる。チャイナ服の女性は鼻の穴を膨らませて「もっと褒めて!!」と言いたげに小柄な身体に似合わぬ存在感のある胸を張っていた。








 そんな中冒険者の一人、孤尾族の女性が背後の街の通りを歩く集団に気づく。距離があるためはっきりとは見えないが、どうにか確認できるステータス表記から彼らが冒険者だということが分かった。

 そして隣の男性の肩に手を添える。街中ではあるが面倒だったのか鎖帷子を装備し腰に太刀を差したままだった、恐らく<武士>であろう男性がそれに気づき女性に振り返った。


「百目さん、あれ珍しいですね。私達以外の冒険者がこんな場所にいるなんて」

「・・・スイレンさん、ちょっと近いです」


 女性にはそういう意識は無いのだろうが、思った以上に近くにある彼女の顔の位置にドギマギする武士の青年。距離の近さを指摘する声もボソボソと口の中で篭るばかりで良く聞こえず、顔を真っ赤に染めて若干引き気味にして目を白黒としているが、孤尾族の女性は自分の振る舞いに問題があることに気がつかずに首を傾げるだけだ。そしてそんな二人の様子に双子がニヤニヤとしながら青年の顔を覗き込んでいた。


「相変わらずヘタレなのです」「でもお姉さんの思わせぶりな態度は罪作りなのです」


 にししっと、ニヤける姿も瓜二つの双子の態度に、武士の青年は咳払いをしつつ一歩下がり孤尾族の女性と距離を置く。ぽかんとした様子で頤に指を添える女性にはそのような艶っぽい意識は全く無く、毎度のことながらこの青年にとっては自制心を試される試練の連続なのかもしれない。


「それで、なんでしてたっけ?」


 仕切り直すように会話を再開する武士の青年に、孤尾族の女性が「あっちに冒険者が・・・」と指を差す。

 しかし、そこには道を歩く大地人の住人達の姿があるだけだ。


「あれ?いなくなっちゃった」


 昼間の街中を往来する大地人の数は多くその人いきれの中に紛れてしまったのか、それとも彼女の見間違いだったのか、冒険者の姿は何処にもなかった。


「冒険者の人がいたと思ったんですけど・・・」

「冒険者?」

「ええ、背の高い金髪の守護戦士(ガーディアン)と赤い髪の女性二人。それと白くて大きな犬がいたような気がしたんですけど・・・気のせいかもしれないです」

「このあたりじゃ、まだ僕達以外の冒険者の姿は見ないですよね。アキバの近くの狩場ぐらいしか、まだみんな出かけようとはして無いし」


 多くのプレーヤーは未だにアキバから大きく外には出ようとはしていなかったし、まだアキバから外に出ることができる者はまだ良いのかもしれない。中にはゲームから変わってしまったこの世界のリアルな戦闘に慣れることができず、生産職に鞍替えしてアキバに引きこもる者も多くいた。

 そして好奇心旺盛で積極的なプレーヤーが遠征をすることはあってもその数は少なく、最近になって、ようやく大手ギルドが活動エリアを広げるために徐々に遠方のエリアに調査隊を派遣し始めているらしいが、それほど必要に迫られないためか、プレーヤーの姿をアキバをはじめとするプレーヤータウンから離れたエリアで見かけることは殆ど無かった。


「競争相手がいない今がチャンスなのです!!」「みんなが知らないさぷらいやーを逸早く開拓して販路を独占できれば一儲けできるのです!!」

「「一攫千金なのです!!」」


 双子が二人の会話に割って入り、訳知り顔でもっともらしい台詞を言うが、どう見ても自分で考えた言葉で無いのが丸分かりだ。


「それってヤエさんの受け売りだろ」


 呆れたような武士の青年の指摘に、双子は息を合わせたように口を尖らせ「そんなことはないのです」「もしそうでも黙っているのがカッコイイ大人なのです」などと言って頬を膨らませる。

 身を乗り出して文句を付ける双子とその勢いに辟易とする武士の青年の間に入って孤尾族の女性が執り成そうとするが、双子の剣幕に押されて手を拱くばかりだ。


「あんた達、何やってるの?」


 喧々囂々と言い合いを続ける四人の傍に市場の男との商談を終えた小柄な女性が近付き声を掛けた。助け舟とばかりに孤尾族の女性が縋るようそちらに視線を送る。リーダー格の女性の登場を受けて、流石に双子と男性の言い合いが収まった。


「いえ、なんでもないですけど・・・結局仕入れはどうするんですか?」

「イチゴの入荷は早くても明日以降とか言ってるし、遅れればいつになることやら・・・」


 リーダー格の女性は既に狙いをイチゴに絞っているようだ。


「ただ待ってるのはヤエの性分じゃないのよねぇ・・・ここは大地人農家に直接乗り込んで市場に流れる前に品物を買い占めるが正解よね!!」


 拳を握り力説する。


「それはダメ。強引な商売はNGってクシさんから言われたよね。初めから抜け駆け上等でやっていたらこの辺りの大地人の人たちと良い関係が結べないよ」

「え~ユウタ君、クシの味方なの~?」

「味方とかじゃないです。長くお付き合いするならファーストコンタクトは大事ってことです」


 口を尖らせ実際にブ~ブ~と声を発してぼやきながら、「いずれこの辺りの流通を仕切ってやる」なんて物騒なことを零していた。


「んじゃ、イチゴの入荷までこの街で待機だから、みんなとりあえず明日までは自由時間にして良いよ~!!」


 リーダー格の女性の声を受け、思いも寄らず舞い込んできた休暇にのんびり出来ると仲間から歓声が上がった。









 <ヒロセの神殿街>の南側に広がる街をのんびり歩くスーノと杏奈。アキバへの道のりもここまでくればもう残りわずかである。何も無ければゆっくり進んだとしてもアキバまで三日で到着するだろう。

 街の通りには大地人の人の流れが絶えない。それに加えて荷馬車の往来も多く経済活動が活発なことが分かる。通りの対面には屋根とそれを支える柱だけの吹き抜け構造の市場らしき建物が見えるが、既に取引の時間は終わっているのだろう、表からは後片付けに勤しむ商人が数人見えるだけだった。

 歩きながらそんな街の様子をぐるりと見回して、杏奈はスーノに話しかけた。


「街の中心にあったの、あれってやっぱり神殿なんですか?」

「う~ん、確かゲーム時代だとこの街はヒロセって言ったっけかな?神殿の魔方陣関連のクエストがあったから多分そうじゃないかな」

「だから街の中心はあまり人気(ひとけ)が無かったのかな。普通の住民は神殿には住まないよね。神殿に住む人って神主とか?」

「神主って神社じゃないんだからさ、といってもこの世界の宗教ってどうなってるのか良く分からないけど・・・」


 取り留めの無い雑談を交わす二人の前に出て先導するように進むエンジが、その時何かを感じたのか頭を上げて周囲を見回し、耳をピンと立てて辺りの様子を伺っている。

 立ち止まったエンジに二人が追いつきスーノが頭を撫でる。


「どうしたの?」


 誰かがこちらを注意を向けてきたような気配を感じたのだが、それは気のせいだったのか?面目無さ気なエンジはそれを誤魔化すように、その頭をスーノの身体に押し付けた。













 <ヒロセの神殿街>を抜け街道を南に進むと、その道は深い森に伸びていた。まだ日が落ちるには時間も早いのだが、森の中には日の光も満足には差し込まずに周囲は昼間とは思えないほど暗く見通しも悪い。

 杏奈は肌寒さを感じて自分の肩を掻き抱く。日光が遮られただけの理由ではここまで気温は落ちないだろう。森の中に冷気が流れ込んできたのだろうか、周囲を霧が覆い始め徐々に濃くなっていく。

 スーノは、現在位置を確認しようと魔法鞄から地図を取り出した。<折剣傭兵団>で借用しその内容を書き写した地図は情報も詳細で、ゲーム時代とは変わってしまったこの世界を旅する二人にとって大きな助けとなっている。

 その地図を広げ、唸りながら読み取るスーノ。どうやら気づかぬうちに街道を外れ、深い森に迷い込んでしまったらしい。

 

「道、間違えたの?」

「うん、そうみたいだけど、どこで間違えたのかな?間違えそうな分岐路なんて無かったような気がするけど・・・」


 予定では、<ヒロセの神殿街>から南東に進み<イケブクロ>へと続く街道を進んでいるはずだったのだが、気づかないうちに西に逸れていたようだ。

 現在スーノ達一行がいる場所は<門に至る深き森>。セルデシア世界では、深い森のその奥、霧に包まれた高地には異界へと繋がる門がある。と言い伝えられているそうだ。


「その深遠を覗いた者はおらず、開かれた門からは絶えず瘴気が流れ出し邪悪な存在が生贄を求め怨嗟の声を上げている。ってゲーム時代の解説だったかな」


 場所的に言えば、ここは現実世界でいうところの自衛隊入間基地である。ゲーム時代では高レベルモンスターが現れるハイエンドプレーヤー対象のゾーンであり、それに応じたクエストも設定されていた。

 

「これが現実になるとここまでおどろおどろしくなるとはね。ちょっとこれはヤバイな・・・」


 既に周囲は濃密な霧に囲まれ、足元すら満足に見ることが出来ない。右も左も分からず、油断すれば隣にいるはずの仲間の姿でさえ見失ってしまいそうなほどだ。

 お互いを見失わないように一箇所に固まる二人と一頭。不安の色を隠せず、スーノの肩に手を置いて周りを見回す安奈の呼吸が浅くなる。視界を遮る霧の白さにまるで水中にいると錯覚させられるのか、息苦しさにスーノも襟元に手をやる。

 何かを察知したのか、頭を高く上げて周囲を警戒していたエンジが、耳を立てて四肢を踏みしめる。その背中の体毛は逆立ち、わずかに開いた口元からは鋭い牙が覗き、グルルと唸り声を上げる。

 しかし、エンジの索敵能力を持ってしてもその脅威が何なのか?そしてどの方向から迫ってきているのかが分からないようだ。全周囲を警戒し忙しなく頭を巡らしているが、その動きにはいつもの自信が見られない。


「杏奈!!」


 この世界に転移した頃はゲームであるエルダーテイルのことなど全く知らなかった杏奈も、既にこの世界で決死の戦闘を潜り抜け成長している。一人前とまでは言えなくとも、戦闘を忌諱してプレーヤータウンに篭っている冒険者に比べれば戦闘に関する能力は上回っている。そして何より心構えが違うだろう。大地人の死を目前にしそれでも逃げずに戦い続けたその覚悟、それだけなら既に一線級といっても良い。

 スーノの呼び声に安奈の表情が引き締まる。そして霧中の視界の悪さと周囲の得体の知れない雰囲気に怯えていた少女から、モードが切り替わったようにパーティーを守る守護戦士へと役柄を転じた。もちろん彼女が完全に戦闘の恐怖を克服した訳ではないが、それでも自分が何をするべきかは十分に分かっている。

 杏奈は背負っていた盾と剣を装備し、油断無く構える。

 隣ではスーノがエンジの首の<獣誼の勾玉>に手を添える。その身体から光が発せられ風が巻き上がりエンジが本来の<山犬>の姿を取り戻した。その風で周囲の霧が吹き飛ばされ一瞬視界が晴れるが、あっという間に霧がその空間を浸食してくる。


「何が出てくるか、お楽しみってワケにはいかないよなぁ・・・」  


 緊張しているのか、得物の薙刀の柄を堅く握り締めている自分に気づく。そしてそんな自分に少し笑った。

 

 











ヤマネ様の「辺境の街にて」よりヤエザクラさん、ユウタさん、百目さん、スイレンさん、ヒギーさん、ミダリーさんをお借りしました。

それと名前だけですが櫛八玉さんもですね。

ログホラ二次を読み始めた当初からの好きな作品のキャラクターですので、自分のお話に出したいなとも、出すのが怖いなとも、どちらの思いもありました

清水の舞台から飛び降りてミンチになる覚悟で、思い切って出してみましたが、なんかコレジャナイ感全開で・・・

ヤマネ様、勝手に使用してすみませんm(_ _;)m

もし問題がございましたら修正、もしくは消去いたしますので、その場合はよろしくお願いします。

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