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弾食野郎Eチーム  作者: 診見 観身
序章 始動Eチーム
1/11

1弾 登場Eチーム!! 過激なボケ強襲軍団!!

今回の作品において、

人物の原案をくださった方々、ありがとうございます。

――――戦場は時に残酷だ


――――なぜなら



「なんで! 貧乳って言っただけで、銃口むけられるんだよ!!」

 黒髪の男――伍長の悲痛な叫びが木霊す

「あら~ 何か言ったかしら?」

 1人の男が正座して、1人の女がコルトガメントを右手に持ち、銃口を男のこめかみにつけられていた。

「ほんとうにすいません! 軍曹!!」

「うるさいわね~ 死にたくない?」

 落ち着き払った声で黒色に近い茶髪の女性――軍曹は聞き返した。

「もちろんです」

 2人とも、森林迷彩の緑などがまちっだ迷彩服を着ている。

「それは、よかった。もう一度言ってみてくれる?」

「はい、巨乳です……じしょう」

「う~ん、なにかいったかな????」

 セーフティーが外された。

「すいません」

 その女性の胸の大きさはさておき……


「それなら、返事は?」

「イエッサー!!」

「あれれ~、なんで、私は男の敬称で呼ばれないといけないのかな~ そんな胸なかったかな~~??」

「本当にすいません!! 他意はありません!!」

 はっきりと返事をした。なんで、胸とつながるのかがまったくもって謎だった。

 地雷を踏んでばかりな気がしてならない。


「はいはい、ふたりともそこらへんで、カットカット」

 木の棒2本を持って映画監督みたいに音を鳴らしながら1人の男が止めに来た。

「中尉! この上官が、ひ……ゴホンゴホン、なんにもないです!」

 後ろから殺気を感じた伍長は言うことをやめた。

「なんだったら、もう一度撮り直してみる?」

「いいえ! けっこうです!!」

「ふたりとも深呼吸、深呼吸」

 こちらも伍長と同じく黒髪だが妙に髪の毛がボサボサと立っていてクセが強い男――中尉の言葉で2人は落ち着いた……はず。


「また喧嘩ですか?」

 灰色に近い黒髪の男――曹長がテントの中から、出てきた。

「そうなんだ。またなんだ」

「またですか……」

 曹長がまたかみたいな顔を包み隠さずに顔に出した。

「いえ! 中尉殿! すべて、この、ひっ!」

「う~ん、その減らず口チャックしちゃおうかしら。フフフ~~」

 軍曹はコルトガメントかと思っていたら、その手にはM14が握られて、しっかりと銃口と射線は伍長の額を狙っていた。

「すいません。すいません」

「またか……」

 中尉がため息をついた。

「中尉だって、人のこと言えないじゃないですか」

 曹長が一番の苦労人ということはこの後わかることになるだろう。


 第17遊撃小隊E分遣隊のメンバーは総勢4名

 中尉が隊長で、

 曹長――男

 軍曹――女

 伍長――男



 分遣隊というのは、特殊作戦のために編成されて、現場判断の決定権が高い部隊で、普通は優秀のはずなのだが……

 優秀と言うより……まぁ、変な人たちの集団だった。



「今回の任務を説明しよう」

 中尉がメガネをはめてノリノリで説明し始めた。

 時刻は、夜。まわりは残骸絶壁の谷の間。樹木が生い茂り、それが月光で照らされていた。

「中尉、視力1,5なのにメガネ必要ないでしょ」

 突っ込み担当、ようするに果敢に地雷を踏んでいく伍長。

「そこは、気にしちゃあ~ダメでしょう」

「気にするだけ無駄ですよ」

「曹長、ひどいねー。と話を置いておいて、今回は物資集結場の襲撃が、任務で、時刻は明朝にせめる。場所は、ここから少し先行った開けた所。だから、軍曹は狙撃をお願い。その他は普通通り襲撃するから」

「りょうかいで~す」

 軍曹が頷く。

「狙撃にはM82使ってもいいから、ド派手にお願い」

「このくそ重たいのがようやく役に立つのか……」

 伍長がこの数日ずっと抱えていたバレットM82がようやく日に当たる事が出来る時が来た。

「各自、行くぞ」

 中尉の掛け声で全員が呼応する。

「イエッサー」×3



 まず、軍曹が物資集結場を一望できる場所へと位置取りをした。

「久々に、この子が撃てる~」

 軍曹は乗り気な様子で、うつぶせになってM82を構える。

 観測手は誰もなしの単独狙撃。

 距離はおよそ400m、これぐらいなら余裕で的に当てれるだけの狙撃技術は軍曹にはあった。

「風は、風速南に4、そして湿度が54%」

「絞りをしぼって、角度を」

 弾道計算を終わり、標的に狙いを付けた。

 最初の任務は物見台にいる敵の排除。

「それなら、第一射」

 引き金が引かれた。

 凄まじい銃声音と共に、物見台の敵が上から下へと落ちて行った。

 あれ……そういえば、合図をした後だったような……

「ときすでに遅しってね」

 まぁいいやという結論に至る。

「中尉達頑張れ~~」

 と、心にもないことを言いつつ、M82の中距離射撃を続けた。



 銃撃音が聞こえた。

「じゅうげきおん?」

 伍長が真っ先に周りを警戒した。

「距離はだいたい4,500mだから、軍曹たちの狙撃だね」

 中尉は音だけで距離を言い当てた。

「あの、まだ合図してないじゃないですか」

 曹長がまたかとため息をついた。

「軍曹め……いくらムネが、ブルブル……ねらわれてる?」

 伍長が体が凍えて固まってしまうほどの殺気を感じ取ってしまう。


「ちょっと、気になる虫を見つけてね。駆除しないと」

 照準を伍長の頭に合わせた。そうすると周りを必死になって見渡しているのが、大変面白い光景だった。

「おっと、狙撃狙撃」


「とつにゅうしましょう!」

「中尉!!」

「それ、とつげきーーー!!」

 中尉はMG3を持って丘を駆け上る。

「それつづけ~~」

 M16を持っている伍長が一緒になってついてく。

「いつものだと思えば……」

 AS80を持ってやれやれとした顔で曹長付いて行った。



「それ敵見つけ」

 中尉はすぐに伏せて、三脚で固定したMG3をぶっ放す。

「それそれ、どんどん撃てーーー」

 空薬きょうが宙に舞う。

「また始まった」

 曹長がAS80を撃ちながら援護している。

 中尉はトリガーハッピーで、引き金を引いたら最後、弾がなくなるまで撃ち尽くす。

「それそれ」

 引き金から手を離さずに、方向を変えて当てていく。

 空薬きょうが右方向にばら撒かれて、空薬莢の山が出てくる。

 弾が切れると、すぐに交換する。

 その間に、2人で援護射撃。

 敵を近くに寄せない。

 M82からの狙撃も相まって、次々と倒されていく。


「丁寧に」

 M16の3点バーストで反動をなるべく出さずに精密射撃に徹する。

「危ない危ない」

 伏せながらAS80を撃ちまくっている。


「ほらほら、いくよーー」

 中尉はMG3を捨てて(弾薬が尽きため)

「あ、ちょっと」

「いけいけーー」

 敵のAK-47を奪い、今度はそれを撃ちまくる。

 何て言っても、物資終結場で弾もあるためにAK-47を撃ち放題。

 腰にAK-47を当てて2丁で撃つ。もはや狙ってすらいない。

「弾食い中尉の本領発揮……」

 曹長が確実に当てていく中、ボソリとつぶやく。


 中尉は、弾食いと呼ばれている。

 敵からも味方からも、

 敵からは、こいつに会うと生きてか入れないと言われていて、弾を食っているほど迅速かつ大胆に攻めてくるためにそういう呼び名が付いた。

 一方味方からは、いつも弾代がバカにならないほど請求させられる奴、でも作戦は成功するからなかなか首を切れない厄介者扱いの呼び名だった。


 そのまま物資集結場の占拠は太陽のすべてが拝める頃には制圧成功した。



 これが、第5特殊旅団第17小隊E分遣隊



 通称 Eチーム



 彼らに会ったらまずは銃を下げる事をオススメしよう。



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