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第四十話
執事生活三日目。
今日は庭の手入れを頼まれた。
だから普通に箒を持って庭に出たのに。
それなのに。
「何この悪質なトラップ」
そう。庭はトラップだらけだった。
落とし穴や仕掛け網はまだ序の口。
特定の場所を踏むと何処からか矢が飛んでくるものもある。
果ては極小規模の地雷が幾つか仕掛けられていた。
だがしかし。だがしかしだ。
僕はこれより苛烈なトラップ地獄を身をもって体験したことがある。
そう。あれは中学の時、超金持ちの友達の家に遊びに行ったときだ。
あれは遊びに来たというより死にに行ったようなものだった。
・・・なんで僕の知り合いには碌な人間がいないんだろう?
ああ、常識人の知り合いがほしい。
とは言え、地獄を一度見たおかげで庭のトラップは難なく回避、解除できた。
「・・・これどうしよ」
全てのトラップを解除した後に残ったのは・・・焼け野原だった。
・・・とりあえず種だけでも蒔いておくか。
「お帰りなさい。広幸さん。お疲れ様です」
「・・・うん。そうだね」
僕の返事が沈んだのも無理はない。
だって茜ちゃんの近くにいたメイドさんが舌打ちしたんだから。
・・・犯人はあんたか。
その内、閑話と称してショートストーリーを書くかもしれません。




