第三十八話
そろそろストックの準備しなきゃ・・・。
お嬢様が落ち着いた頃合を見計らって名前を聞いてみる。
「お嬢様、あなたのお名前は?」
「あかね・・・雲水 茜」
「それでは茜お嬢様と呼びますね」
「いえ、友達なので普通に茜で」
「いえいえ、今は執事なので茜お嬢様で」
「・・・仕方ないです。今はそれで良いですけど、一週間立ったら普通に茜と呼んでください」
「はい」
「僕は小山広幸です。どうぞお好きなように呼んでください」
「じゃあ、広幸さんで」
しかし一週間か。
・・・なにも起きないといいなぁ。
例えば、そう
「ヒロ〜!」
こんな感じで誰か来るとか。
は?!
「来てやったぞ!」
「偉そうだな、じゃなくて! なんで?! なんで此処にいるの?!」
「暇だったから」
「暇?! 生徒会の仕事は?!」
「なんか代わってくれた」
ファンクラブの連中か。
「桜花は?」
「近藤先生を説教中」
近藤先生、なにやってんすか。
「また校内で煙草吸ったの?」
「多分」
やっぱりか。
「あの、広幸さん。こちらの方は?」
「こいつは僕の幼馴染で藤堂紅葉。紅葉、こっちは雲水茜ちゃん」
「よろしくお願いします」
「よろしく!」
「さてと。紅葉、改めて聞こう。何しに来た?」
「遊びに来た」
遊びに来たっておい。
「あの」
「どうしました? お嬢様」
「お嬢様?! ヒロ、なにやってんだ?!」
「バイトで一週間執事やってる」
「へぇ〜。前からヒロは多芸だったしな」
多芸って言うな!万能と言え!
「どっちも同じだし〜?」
・・・それもそうだ。
「あの」
「ああ、はい。なんです?お嬢様」
「この後お客様が来るそうなのですが・・・」
「お客さん?」
「はい。なんでもボディガードをやってくれるとか」
「・・・言い忘れてました。それ僕です」
「ええっ?!」




