第十二話
変わらずグダグダです。
お願いします。
うう、頭痛い。
鈴木め、副作用ばっちり出てるぞ。
後でボコボコにしてやる。
「・・・あれ?」
おかしいな。僕の手はこんなに細くないぞ?
声も高くなってるし。
立ち上がってみる。
どうやら目線も低くなっているようだ。
鏡を覗き込んでみる。
そこに映ったのは・・・
「はあ?!」
・・・僕に良く似た女の子だった。
僕の副作用は性転換だったようだ。
って違ぇよ!
なに冷静に分析してるんだ僕!
そういう問題じゃなくて!
・・・どうしようか?
幸い顔はあまり変わっていない。
これって僕が元々女顔だったからだろうか?
問題は身長だ。
ずいぶん低くなって、175cm在った身長が140cmくらいになってしまっている。
体型もずっと華奢になっている。
とにかくこのままではヤバイ
そう判断した時だった。
ドアをノックする音がなって
「小山君?薬の副作用の報告してないの、あと君だけですよ?」
鈴木の声が聞こえてきやがった。
どうする?!どうするよ僕!
パニックになった僕はあろうことか、急いで着替えて
「・・・だれですか?」
精一杯の演技とともにドアを開けてしまった。
し、しまった!
迂闊に姿を見せるべきではなかった!
「・・・あれ?小山君の妹さん?」
よかった!こいつはこいつで勝手に解釈してくれたようだ!
「はい。小山楓といいます。よろしくお願いします」
よしっ!これで演技を続ければ乗り切れる!
「お兄ちゃんに何のようですか?」
内心のパニックを表面に出さないように問う。
「いや、いないなら良いんだけど・・・君かわいいね?」
鈴木、お前・・・ロリコンだったのか。
「いや~小山君が女の子になったらこんな感じかな?そっくりだ」
いや、そりゃ本人ですから。
しかしコイツにも一応礼儀はあったようだ。
初対面(ということになっている)僕に対して読心術は使っていないようだ。