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鹿馬御学園  作者: ズァークィー
第二章 体育祭
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第十一話

鈴木「皆も知っている通り、毎年毎年体育祭には技術科の発明した新作の兵器が使用される。」


え?そうなの?兵器って何?


鈴谷「兵器ってのは毎年発生する集団ボイコットを沈静化させる為に技術科の奴等が開発してる武器のことだ」


隣に座っている鈴谷君が教えてくれる。


ってかそんなもの使っていいの?!


鈴谷「問題ない。ピストルやらマシンガンやら出てくるが弾頭が全てチョークだからな」


何故にチョーク?


鈴谷「此処は学校だから普通のゴムの弾頭より安価で手に入れ易いからだそうだ」


解説ありがとうございます。鈴谷君。


しかし、チョークか。ゴムより痛そうだ。


モブC「そうでもないぞ。当たっても粉だらけになって一時的に気絶するだけだから」


反対側の隣に座っている上級生が教えてくれる。


気絶?!それはやばいのでは?!


モブC「いや。当たったときに舞い散る粉に薬を仕込んでいるらしい。そんなに痛くなかったぞ。」


なるほど。


あなたも屍の一人だった訳ですね。


お疲れ様です。


鈴木「そこでこちらもこんな物を用意した」


そう言って取り出したのは・・・錠剤?


鈴木「これは弾丸用チョークの毒を一時的に無効化するものだ。科学部の薬品班の協力によって完成した」


部屋の隅にいた眼鏡をかけた五人が立ち上がって一礼する。


どうやら彼等が科学部薬品班のようだ。


って言うか解毒薬っておい・・・


鈴木「だが一つだけ問題があってな、・・・副作用が安定しない」


駄目じゃん。良かった~この学校、危うく世界中の薬品会社に喧嘩売るところだった。


ん?安定?


鈴木「副作用は人によって症状が変わる。それこそ唯の倦怠感から症状無しまで」


それってもう成功なのでは?


鈴木「なのでこれから此処にいる全員に配るから、飲んで自分の副作用を確認してほしい。確認できたら此処にいる薬品班の生徒に報告すること。以上!」



こうして会議は終わった。


部屋に戻った僕の手には黄色い錠剤が一粒。


胡散臭いけど多分飲まなきゃ駄目だろうな。


まあ、最悪倦怠感だけなら危険は無いだろう。


そう考えて、水とともに一気に飲み下す。


・・・五分経過 何も起きない


・・・十分経過 まだ起きない


・・・十五分経過 まだまだ



数え始めてから三十分立った。


もう何も起きないのでは?


そう思って立ち上がろうとする。


すると突然めまいに襲われ、また座り込んでしまった。


何だ?いまさら副作用が出始めたのか?


そんな事を考えていると僕はいつの間にか意識を失っていた。

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