リディア5歳。魔術師団長による特別教育開始
5歳になった頃。
魔術師団長が正式に公爵家へ訪れ、
リディア専用の特別教育が始まった。
朝の訓練、挨拶、魔力操作……。
その最後に団長は必ず言った。
「聖魔法とは、何だと思いますか?」
私は胸を張った。
「……人をたすける、やさしい魔法です!」
団長はゆっくり頷いて言った。
「そうです。
魔法の式だけでは、ただの“技術”です。
あなたの心と思考が、魔力の流れを決めるのです。
ですが、最後の一歩は――
気 合 い です。
リディア嬢。
気 合 い も大事なんですよ!!」
なぜか 気合い の声が大きい!
びくっとしてしまった。
団長いわく――
「心と思考だけでは“届かぬ場所”があるのです。
最後に背中を押すのは、
気合いです。」
私、5歳。
思った。
(なんで最後だけ声が大きいんやろ……)
ある日の授業
「では、回復の魔法式を思い浮かべてください」
「はい!」
「そして――“治れー!”と心で叫びましょう」
「な、治れー!!ヒール!!!」
「ちがいます! 気合いがこもっていません!!」
「ええええ!?」
数分後
「さあ。もう一度。」
「……いたいところ、なっおっれぇえええ!!ヒール!!!(気合い)」
「よぉしよしよし!それです。なかなか良い気合いの入れ方でした」
光がふわりと広がる。
指先から “温かい魔力” が流れ
治癒魔法によって萎れた花が元気になった。
それが初めて聖魔法の魔力がわかった瞬間だった。
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魔術師団長の書き残したメモ(公式)
【リディア嬢の才能について】
・精霊魔法 → 極めて高い親和性
・聖魔法 → 感情リンク型。思考+感情を要する
・魔法操作の才 → 自主訓練の痕跡がある
「この子は……精霊と魔法に愛されるだろう。
ただし――
気合いの特訓は毎日続けなければならない。」
↑真面目な報告書なのになぜか最後が熱い。




