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ヒロインの代わりに魔王討伐しちゃったわ  作者: ChaCha


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17/81

人生二周目の才女と、影で支える少年

公爵家の正式教育が本格的に始まった。

朝は淑女としての礼儀作法、言語、歴史、国の制度を学び、

昼からは魔法理論と詠唱の練習、そして夕方には後継者としての判断力訓練。

本来なら難しい内容が続くはずなのに、人生二周目チートが全力発動。


(なるほど、これ前世で言う政治学と心理学やん!)

(はいはい、外交学って要するに“コミュ力+交渉力”ですよね!)


知識は驚くほど吸収されていき、

少しずつ姿勢も立ち居振る舞いも洗練され、

“公爵家の娘”として美しく成長していった。

聖魔法の習熟も進み、リディアは気づかないうちに

“綺麗で、カッコよく、凛とした少女”へ変わっていく。


一方のシンは――

侍従としての基礎教育と護衛術を徹底的に叩き込まれていた。

挨拶、礼儀、言葉遣い。

人を見て判断する訓練。

そして剣術・暗殺術の基礎を叩き込む日々。

体は少しずつ強くなり、感情の波も安定しはじめていた。


……なのに。

リディアが部屋に来るたび、決まって“ぎゅー!”と抱きしめてくる。

突然の猫可愛がりに、シンの内心は大暴走。


(リディア様……離れたくない。

 ……ずっと、僕のそばにいてほしい……)


その感情は、まだ名前がついていない。

けれど――確かに心に芽吹き始めていた。


シンは思った。

もし、誰かがリディアを傷つけるなら……

 僕は、何をしてでも守る。


その誓いはまだ言葉にならない。

けれど、この家の影で、一つの芽が静かに育ち始めていた。

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