表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

小品

タヌキ・ムジナ事件とムササビ・モマ事件

作者: 星野☆明美

狩りの季節。獲物を狙って猟銃と狩猟犬を従えて山に入る。

「昔はなぁ、獣を狩るのを禁じていたときに、ウサギをこれは飛ぶから獣じゃない。一羽ニ羽と数えて鳥の一種としてとっていた」

「ものは言いようっつうか、ほとんど言い訳っすね」

同行していた学生の初心者が言った。

「無理を通せば道理が引っ込む」

ははは…、と笑いがあがった。

「いやいや、明智くん、そうとばかりは言ってられないんだよ」

「?」

「裁判で有罪になったり無罪になったり、ときと場合によるんだ」

「どういうことっすか?」

「タヌキ・ムジナ事件とムササビ・モマ事件という有名な判例があってだね、両方とも同じ動物を違う呼び方をしてたから禁猟されてたのをとっちゃったんだけど、タヌキ〜の方は無罪でムササビ〜の方は有罪だったんだ」

「今回はイノシシが出るから来たんすよね?なら、大丈夫でしょう」

仕掛けを作って、テント張って交代で見張り番。

ピギー!!!

「出た!」

罠にかかっているのは小型獣。そのそばにイノシシが居たが、人に驚いて逃げてしまった。

「これはなんていう獣っすか?」

「ウリ坊」

「じゃあ、放してやりましょうか」

「何言ってんの!イノシシの子どもだよ」

「知ってますよ」

男たちはほんとかよ!と笑った。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ