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異世界のんびりモニター生活  作者: ナタデココが好き
アルシュタイン王国編
10/41

エミュさんの冒険者プレートを作り直します。

 俺たちは、ラウル商会コルダヴァ支店にやってきました。

 代表のラウルさんから紹介状を書いてもらったからです。


 支店の受付には20代くらいに見える、猫獣人の娘さんがいました。おー、猫耳です。モフモフです。。この世界に来て初めて見ました。


「うっ?いたたた・いたひ・・・。」


 突然、エミュさんにほっぺたをつねられます。


「突然何するんですかぁ。」

「何か、いかがわしい視線を感じました。」


 心を読んだのですか? ちょっと、あのモフモフ触りたいと思っただけじゃないですか。。


「こんにちは、ご用件をお聞きします。」

「ドラゴンの素材の売却をしたいのですが。ええと、これ紹介状です。」


 紹介状を受け取ったお姉さんは差出人を見ると、


「すぐに支店長を呼びます。少々お待ちください。」


 そう言って奥に消えてしまった。しばらくすると、奥の方から支店長らしい男がやってきました。


「お待たせしました。会長の紹介状を持っていたのはあなた方ですね。初めまして、コルダヴァ支店長のセルバと申します。」

「ゆうじと申します。よろしくお願い致します。」

「それでは、お部屋にご案内しますね。」


 ラウルさんは会長だったのですか。


 部屋に入るとソファーに座るように言われます。このソファー、ふっかふかです。


「あなたがドラゴンを従えていると噂のゆうじ様ですか。お会いできて光栄です。」


 そんな噂あるのですか。。


「従えるつもりはありませんよ。しかし、この国に共に入国するのに従魔にする必要があったのです。」

「今となっては、身も心もご主人様のものです。」

「仲がよろしいのですね。」

「身も心も、もらった覚えはありませんけどね。」


 セルバさんが微笑んでいます。


「それで今回の要件はドラゴンの素材売却でしょうか?」

「はい、可能でしょうか?」

「買い取りは可能なのですが、冒険者ギルドより買取額が安くなります。。」

「そうなのですか?」

「冒険者を優遇するために、素材の買い取り価格はギルドの方が高いのです。」


 うーむ、冒険者ギルドで解体と売却した方がいいみたいですね。


「それでは、一度冒険者ギルドの方へ行ってみます。」


 俺たちは、セルバさんに礼を言って店を後にしました。


 俺は冒険者ギルドへ向かいながら、不安要素について考えていた。


 ドラゴンだった従魔が、突然亜人になっていたと知れたらどうなるでしょう。あと、『神の使徒の従者』なんて職業公開できるはずがありません。


 とりあえず、問題解決のために必要なことは二つ。

 1、エミュさんのステータスを偽装する。

 2、ドラゴンの時に登録したプレートは廃棄し、新たに亜人でプレートを作る。


 俺は、エミュさんのステータスを偽装するスキルを願った。


『スキルなんでもありが発動しました。

ステータス偽装スキル レベル2を獲得しました。

眷属やパーティーメンバーのステータスを偽装できます。』


 スキルにもレベルがあったんですね。このスキルをエミュさんに使用して偽装します。


 エミュさんが亜人になったので、テイムの魔法は自動的に普通の奴隷契約魔法に変わっているようです。


 冒険者ギルド、コルダヴァ支店につきました。建物を見上げると、とても大きいです。人族の住む都市だからでしょうか。ドラゴニアにある、ギルドの建物とは比べものになりません。


 ギルドの中に入ると、一斉に俺たちに視線が集まりました。俺も、エミュさんも魔力を抑えています。普通の人間に思われるはず。集まる視線を無視して、俺たちは受付に並びます。ここも、ドラゴニアの受付とはまったく異なっていて、受付窓口が三つもあります。しかも、どの窓口も行列ができています。


 しばらく待っていると俺たちの番になりました。受付に座っているのは人族の女性です。


「こんにちは、受付のナナと申します。ご用件は?」

「はい、この子の冒険者登録をお願いしたいのですが。」

「わかりました、登録ですね。こちらの魔道具に手を置いてください。犯罪歴や、ステータスを読み取ります。」


 エミュさんが魔道具に手を置くと、以下の様に結果が表示されました。


名前、エミュ

年齢、14歳

種族、ヒューマン

職業、格闘家

レベル、3


 うん普通ですね、よかったよかった。以前登録した時は、ドラゴンだからと魔道具に手をつかなかったので、二重登録にはならなかったようですね。


「ご主人様と同じレベルです。やったぁ」


 エミュさんも喜んでいます。


「それでは、プレートの交付を行います。冒険者ランクはEです。できるだけ危険は避けてくださいね。」


 エミュさんが受付のナナさんからプレートを受け取ります。これで、とりあえず目標達成ですね。どこの国にも問題なく入国できるようになりました。


 ナナさんが付け加えるように説明します。


「ランクEの冒険者は、依頼達成の実績が3ヶ月無いと冒険者の資格を剥奪されます。ご注意くださいね。」


 うん、ファンタジー小説にはよくある設定でしたね。。これは面倒くさそうです。。正直言うと、依頼なんて受けるつもりはありませんでした。。しかし、資格が剥奪されるのは困りますね。。


「あの、ランクDになっても資格剥奪はあるのですか?」

「いえ、資格剥奪はランクEのみです。」

「ランクDになるためには、どうすればいいのでしょう?」

「え? 急いでも、すぐにランクが上がるわけではありませんよ。まずは、コツコツとEランクの依頼を達成することです。」


 しまったなぁ。レベル3にしたのは失敗だったかもしれません。いきなりレベル50くらいにしとけば良かったです。もっとランク上位から始める方法はないのでしょうか。


 よく考えると、今、「ドラゴンを買い取ってくれませんか?」と言っても、誰が倒したかでまた問題発生しそうです。。うーん、困りました。安くなってもラウル商会に売却した方がいいかもしれません。


 突然、ギルド内に大きな声が響きます。


「おらぁ、さっさと歩け。こののろまぁ」

「うぅ、いたいのです。。」


 ギルドの入り口の方で大きな斧を持った人族の男が、小さな犬の獣人を蹴っ飛ばしました。


 おや、あの子は・・。


 その犬の獣人は小さな女の子のようですね。首には大きな首輪が付いています。奴隷でしょうか?


 この世界には奴隷も存在します。元の世界では違法でしたが、この世界では合法みたいですね。どうして奴隷に落ちてしまったのでしょう。


 おっと、他の者のことを気にしている場合ではありません。俺たちも依頼を受けて、実績を作らないといけません。Eランクの依頼を探すことにしましょう。


 ギルドの壁際には、依頼を貼りだしているコルクボードがあります。その中で俺たちが受けられる依頼を探していきます。ランクごとに分けられているようですね。


 Eランクの冒険者が可能な依頼をみてみると・・・『配達依頼』『清掃依頼』『薬草採取』『ゴブリン討伐』など、意外と多く貼り出されています。


 ゴブリン討伐が簡単ですぐに終わりそうですね。俺は、ゴブリン討伐の依頼書を剥がして受付に持って行きます。さっきのナナさんとは別の受付の方ですね。


「すみません、この依頼を受けたいのですが。」

「はい、こちらの依頼ですね。冒険者プレートの提出をお願いします。」


 俺とエミュさんのプレートを出す。


「はい、えーと、あれ? 今回が初めての依頼でしょうか?」


 ああ、今までの依頼実績がないのがわかったのだろう。


「はい、今回初めてです。」

「初めてで、いきなり討伐の依頼は危険だと思いますが。。」

「大丈夫です。受け付けてください。」

「しかし・・・。」

「大丈夫です。それとも、何か受理できない理由があるのですか?」

「わかりました。。受理しますが、くれぐれも気を付けてくださいね。」


 問題ないみたいですね。ついでにですが、気になっていることを聞いてみます。


「あの、さっきから壁際で立っている、あの奴隷達は何ですか?」


 そう、さっき蹴られていた犬の獣人が壁際に立っている。他にも、数人の奴隷達が並んでいる。


「ああ、あれは売れ残っている奴隷達で、少しでも金を稼がせるために奴隷商人が命令をして、荷物持ちをさせているのですよ。」


 荷物持ちをするためにあそこで待機している訳か。


「しかし、まだ子供であまり荷物を持てないので、役に立ってないですけどね。」

「それでは、あの銀色の髪の犬の獣人を雇いたいのですが。」

「え? Eランクのあなた達がですか?」


 いちいち感に障る言い方ですね。。


「いいから、いくらですか?」

「1日、銀貨3枚ですけど。」


 俺は銀貨3枚を渡す。


「あの・・・、このゴブリンの依頼の報酬が一体につき銀貨1枚ですよ。それなのに雇うのですか?」

「かまいません。」

「利益がほとんど無くなるのに・・・。」

「いいんです。」

「しかし・・・、ゴブリンは証拠に耳を切り落とすだけでいいので、あまり荷物も増えることはありませんよ?」


 しつこいなぁ。依頼より、報酬より、今はこの獣人に興味があるんですよ。。


「かまいません、早く手続きしてください。出発できないではないですか。」

「はぁ、わかりました。」


 受付の女性は、銀貨を受け取ると依頼を受理してくれる。そして、壁際に立っている奴隷達の所に行って、希望の犬の獣人を連れてきてくれました。


「はい、挨拶してください。こちらの方々が雇ってくれたのですよ。」

「あ、はい。犬のあんずなのです。お願いしますです。」


 そう言って、犬の獣人はペコッとお辞儀した。これまた和風な名前だこと。


「俺がゆうじで、こっちがエミュさんです。よろしく。」

「私がエミュです。よろしく!」


「それじゃ、ゴブリンの討伐に今から向かいます。」


 くぅーーー。


 奇妙な音が鳴りました。あんずが真っ赤な顔をして俯いてしまっています。


「えー、今からご飯に向かいます。」





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