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自分が求め相手が求める物  作者: 楽道 凌空
心が求めていた物
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五話 その0歳児、魔法指導 実施

 さて。今日から魔法を教わるのだが。母さんの様子が朝からおかしいのだ。

なんだか落ち着きがないというか。そして始まろうとしているのだが。


「ジ~ン。さあ始めるわよ!」


「母様。なぜ朝からそんなにそわそわしているのですか?」


「それはね。嬉しいからよ!」


「どうしてですか?」


「どうしたって。自分の息子に何かを教えるのよ!親としてはとても嬉しいの」


特に変なことではなくてよっかた。そうか。嬉しいのか。こうなったら頑張るしかないだろ!!



「さあ。ジン始めるわよ。魔法の知識としてはあの本の最初の部分だけよね」


「はい。魔法の使用に必要なところだけです」


「まずはジンの魔法適性を調べましょうか」


「はい!」


これで〈ステータス〉が見れる。僕はどんな感じなんだろう。とても楽しみだ。


「魔法適性は10属性あるわ。基本属性が火・水・風・土・光・闇で特殊属性が空間・生命・重力・結界に分かれているわ。ジンはどれかしら?」


そして母さんは手をこちらに出してきた。


「え?」


「?どうしたの?ジン」


「あの本には〈ステータス〉でもわかるって書いてあったよ。〈ステータス〉は見ないの?」


「ジン〈ステータス〉の意味が分かるの?」


あ!やばい。〈ステータス〉の意味を知っているのはおかしいか。ここはどうにか誤魔化して。


「あー前になんかの本で書いた合って」


「そお。なら仕方ないわね。〈ステータス〉は一歳の時に授かるのよ。だから今は魔力を流して調べるわ」


そうだったのか。期待しすぎていたようだな。でも適性を知れるだけでも今はいいか。


「うん。分かった」


そうして母さんは俺の手をとって魔力を流し始めた。これは気持ちいいがだんだん体が熱くなっていくな。そして母さんは手を放した。


「分かったわよ。ジンの適性は基本属性が水と風。そして特殊属性が空間と重力と生命よ」


「?母様どうしたのですか?」


母さんは昨日と同じように固まっていた。


「ジン。あなたすご過ぎるわ!!私でさえ三属性なのに五属性なんて!」


どうやらこの適性の数はすごいみたいだな。それに使えそうな適性ばかりでよっかた。


「母様は何の適性があるのですか?」


「私は水と生命と結界だわ」


同じ適性が二つもある。よかった。何かあったら聞けな。


「さあ。適性も分かったし早速魔法を使うわよ」


「はい」


「魔法を使うには基本的には詠唱が必要なの。そして詠唱するときに注意することが三つあるわ。イメージと詠唱の意味によるブーストと魔法に込める魔力量よ。これのバランスが悪いと発動しないか込めた魔力が自分に返ってくるわ。ここまで理解できる?」


「はい。その三つに気を付ければ発動するんですよね」


「ええ。早速やってみるわ。今から使うのは水魔法初級のウォーターよ。これは水を生み出すだけ魔法よ。〈我・精霊の力を借り・水を出す〉〈ウォーター〉」


母さんの手から水が出てきた。


「こんな感じよ。まあ一回ではできないかもしれないけど頑張って」


アドバイスなしですか。まあいいか。イメージはさっきのでブーストが精霊の力を借りで魔力は初級だから少しでいいか。


「〈我・精霊の力を借り・水を出す〉〈ウォーター〉」


そして手から水が湧き出た。いや出たという表現は間違っている。吹き出た。


「「え?」」


そして二人共固まった。


「ジン。魔力量をどれぐらいにしたの?」


「少ししか込めてないけど」


二人は再び固まった。


「ジン今日はこれまでにするわ。でもこれから魔力を自在に動かせるようにしておきなさい」


そう言って母さんはなんだか考え込みながら家に歩いて行った。

さて、とてもやってしまった感が半端ない俺はこれからどうなるのでしょう?




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