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7話 契約

第7話 契約

今回初めてお金の単位が出てきますが、1マニー=60円換算です。

 夜に昼間あった事をエミリーさんに話したら


「そこはゴロツキが多い所って言っておけば良かったよ」

「雰囲気が良くないってわかっていながら、海を見に行った僕が悪いのです」

「そうかい。でも、無事でよかったよ」

「ライリーが護ってくれましたから」

「大した怪我でなくてよかったよ。かわいい顔に傷がついたら大変だよ」


 ライリーは押さえ込まれ時にかすり傷を負ったけど、大したことはない。

ただ、ルイーズさんが居なかったら大変な事になってたかもしれないけど、ルイーズさんの事は特に口止めはされてないけど

ライリーが「師匠の事はエミリーさんには言わないでください」と言われたらエミリーさんには黙っておく。


「今日行った所は危ないとわかったので、明日は北地区に行く事にします」

「そうかい。2日後に人と会う約束があるんから気を付けなよ」

「はい、わかりました」

「今日は色々あったからお腹が空いたでしょ、召しあがれ」


この日のちょっといい食事を出してくれたが、エミリーさんにも迷惑がかかるから気を付けないと。

食事後はライリーの部屋で今日の反省をして、危ないと思った所には近づかない事にした。

あと、ライリーは自分がまだまだ未熟と言ってたけど、多勢に無勢だったから気にする事ないと僕は言った。


「わたしも人を斬れるようにした方が良いのでしょうか」

「冒険者はモンスターと戦う事が目的で、人と戦うのは目的じゃないから気にしなくてもいい思うけど」

「そうですが、今回のような事がまた起こらないとは限らりません。襲われて相手も殺してしまっても罪にとまわれる事はほぼないですが、殺さず相手を無力化させる事を考えた方が良いと思います」


 ライリーはモンスターと戦うのが主だったため対人戦は苦手というか、モンスターの様に所かまわず斬ればいいという訳ではなく

上手く急所を外して、相手を殺さず無力化させる方法を覚えたいとの事。


「だったら、ルイーズさんに教えてもらえばいいんじゃないの?」

「師匠の剣は戦場で相手を殺すための剣なので、教える事はできないのです」

「そうなんだ。でも、ライリーは短剣を両手に持つ双剣な訳だから、威力はそこまでじゃないんじゃないの?」

「短剣で斬るだけならば人間相手でもそこまでではないのですが、師匠の剣術は鎧の隙から刺すという剣術なので、わたしも刺しにいっているのです。さらに、相手の急所を確実に狙うように教えられているので急所を外すのが苦手で…」


 なるほど、だから人と戦うのが苦手なのか。

パーティーの戦法は剣士2人が機動力を使って敵に向かっていて攪乱して、戦士がとどめを刺していくのが戦い方だけど

これは相手が集団の場合に戦法で、個々の戦いだとライリーは相手を刺して倒していくる戦い方をしている。

短剣だとモンスターによっては効果がないけど、人型モンスターならば十分な効果があり、小型のモンスターならばととどめも刺せる。

また、ライリーは普通の剣も使るので、普通の剣で戦えば簡単に仕留められる。


「短剣で手足を刺すのはどうなの?」

「手足を刺すのは面積が狭く難しく、よほどの隙がないと無理です。胴体は面積が広いのですが、癖で急所を狙ってしまいます。即死はなくても、助かる可能性は低くなります。場所によっては助かると思いますが、それでもダメージはとても大きいです」


「こう考えると、相手を殺さないで倒すのは意外と難しいんだね」


「はい。短剣だと斬ってもダメージが少ないため、効果が薄いですが、刺すとダメージが大きすぎてしまいます。なので人を戦うのはわたしにとって非常に難しいのです。ただ、今回の事を考えると躊躇せず斬ってもいいのかもしれません」


「斬った方が殺さずに済んでいいかもしれないね」

「はい。ただ、相手が多すぎると不利になる問題もありますが」

「今回はたまたま相手の縄張り見たいところだったから仕方がないけど、あんな事そうそうないと思うよ」

「なら良いのですが」

「そうだよ、ライリーが居たからエミリーさんが居た訳だから、ありがとう、ライリー」

「はい、わかりました。今日は疲れましたので、そろそろ寝ましょう」

「そうだね、お休みライリー」

「おやすみなさい、ブレイン」


 僕は自分の部屋に戻とすぐに眠ってしまったが、昼間の事はモンスター相手に冒険者をやっているとピンチになる事は余あるので気にならないのであった。


翌日は北地区へ行って色々見て回ったが、商売を始めてすぐ取り扱う事が出来る様な物はなかった。

貿易で別の大陸から入って来た品があったが、買うにも手が出ないし取り扱うには資格の他にある程度実務にコネが必要なので僕には無理。

他にも色々みたものの、貿易品以外は冒険者都市や他の都市から港湾都市へ入ってきている物ばかりで

冒険者都市ではありふれた物が港湾都市の方が珍しい物だった。

こう考えると、冒険者都市から売りにだすのも良いと思った。

あと、ライリーが北地区は同じもの食べ物が南地区より高いと言ってたけど、確かに高く味も南地区の方が美味しと感じた。


 翌日、ついにディランさんの商会に行く日になった。

約束の時間は午後だけど、遅刻しないように少し早く港へ向かった。


「今日は契約に関する話だから緊張するよ」

「こればかりはわたしにはどうする事も出来ませんし、立ち会えるかもわかりません」

「そうだよね、僕一人だけで話さないとならないかもしれないよね」

「商人ギルドの方が紹介状を書いてくださるぐらいなので、ブレインなら大丈夫です」

「そうだね、僕も自信を持つよ」


 以前の様に駄目と思わず、自信を持つ事にした。

とはいえ、緊張している事には変わりないけど、ディランさんとは1度あったから大丈夫なはず。


 商会の前に到着した。

港では魚の取引が終わっていて、誰もいなかったけど昼過ぎというのは昼を告げる鐘が鳴った後の事なのでまだ早い。

昨日、一昨日と鐘が鳴る時間は大体推測できるけど、あと少しのはず。

あまり約束の時間より早く来るのも困るようなので、鐘が鳴るまでまったほうがいいのかな。

僕が悩んでいると、商会の扉が開いたがそこにはディランさんの姿があった。


「ディランさん、こんにちは」

「こんにちは、ブレイン君。君の姿が見えたから、まだ時間が早いが入ってくれため」

「す、すみません、ディランさん自ら出迎えてもらって」

「いいんだよ、この時間で手が空いてるのは私ぐらいだからね。さ、入ってくれたまえ」

「わかりました。、ライリーも同行してもよろしいですか?」

「ライリーさんも、ご一緒で構わないよ」

「わかりました」

「では、同行させていただきます」


 商会の中へ入ると、みんな忙しそうに働いてる。

建物は3階建てあるが、1階は倉庫と仕訳と出荷場所になっている。

2階は取引の話し合いや各種手続きななどの事務の仕事場。

3階は経営に関する部署がある階で、商会の秘密を扱う所も多いのでここに関してはディランさんも立ち入れる場所を制限していた。

そして、ディランさんに商会長室に通されるた。


「では、座ってくたまえ」 

「はい」


僕とライリーが席に着くと契約についての話が始まった。


「3日目前におおよその事は話したが、今日は細かい所の話し合いで正式い契約をするかを話し合おう」

「はい」

「では、話をはじめよう。以前から冒険者都市に魚の販路を作る計画はあるものの、まだ実現してないのでこれを機に行うと思っている」

「塩漬けや酢漬けの魚、干した魚が出回りまっていますよ?」

「それは既にやっているが、競争が激しくてね。そこで鮮魚、生の魚を売ろうと思っている」

「内陸の冒険者都市で可能なんですか?」

「早馬車ならば1日で輸送可能なのではあるものの、朝早く出れば夕方に着くので売る事は可能だ」

「当日に売る事が出来るのに何故まだできないのですか?」

「夕方に着くのはあくまでも順調に運べた場合で、毎日同じ時間につく事は不可能だ。遅れたらどこからで保存しないとならないが、海魚の保存は内陸では難しいため実現できてない」


 早馬車でだと当日で付く事は可能であるが、日の出前にでて順調に行って夕方に着けるか着けないかなので毎日となると難しい。

もしつかなかった場合や遅れた事を考えると、魚が無駄になってしまい輸送費も無駄になってしまうため実現が難しいそうだ。


「実現できていないのに僕と取引とする理由はなんですか?」

「理由は冒険者都市でよそ者が商売するためにはギルドからの商会が必要あるのだけど、ブレイン君が持ってきた紹介状がそれだったんだよ」

「そうだったんですね」


ギルド長に紹介状を書いてもらったけど、僕をデュランさんに紹介するのではなくディランさんに僕を紹介したんだな。

ただ、店を持たない僕がなぜ紹介されたのかわからない。


「別に店は持たなくてもよく、いわば名前だけ貸してもらえばよいのでね。ただ、事前に取引の約束もしておこうと思ってね」

「なるほどわかりました。だた、既に塩漬けの魚は既に売っていますよね?」

「うちは運んでいるだけで、売るのは冒険者都市の商人であって自分では商売していないのだよ」

「デュランさんも店はこれから作ると言う事ですか?」

「ああ、そうなる」

「なので、僕と取引をする必要があるんですね」 

「正確にはギルドに登録する時に名前を貸してもらえればいいので、実際に取引をする必要はない」


 デュランさんの説明では商人ギルドに登録してなくても、ギルド長が信頼信用できると認めて紹介した相手でも良いそうだ。

つまり、僕がギルド長から信頼されていることになる。


「そうなんですね」

「しかし、私は冒険者都市の商習慣を知らない為、ブレイン君が新しい店を経営して欲しいんだがよいかな?」

「良いですが、デュランさんのお店ですよね?」

「ああ、そうなる。店は新たに造るが、場所が難しくてね」

「新しく作らなくても冒険者都市では開いてる店舗はありますよ?」

「ところがそうはいかないのだよ」


そういてデュランさんは勝利を出すが、計画書と書いてあった。


「この計画書は何ですか?」

「これから作る店と魚を保存する場所の計画だ、読んでくれたまえ」


 中身を読んでみると、店と一緒に魚を保存する倉庫を造るとある。

その倉庫は氷を引き詰めて、中を冷やして魚を保存するそうだ

こうすれば運んできた魚をある程度保存できるとそうだ。


「すごい計画ですが、氷はどうするのですか?」

「氷は冬になれば冒険者都市周辺の池や湖、川から切り出せるが、勝手にはできないと聞いている。

そこで、近くの山の中に人工的に池を作って氷を作る事にした。これはすでに完成しており、冬になったら試験をはじめる」


 冒険者都市は雪はあまり降らないが、気温がかなり低い。

日影で日が当たらない場所ならば溶ける事もないので、氷を作る事は出来るし山は冒険者都市の水源になる程の水が湧いてるおり、そこの水利権も買ってあるそうだ。


「これだけでかなりの予算を使ったが、それだけかけている。もちろん、氷作りに失敗する可能性はあるし魚の商売がうまく行かない可能性もある。氷作りがうまく行けば、氷室に保存して夏に売る商売も出来るので無駄な投資ではないのだよ。また、氷作りが失敗しても、何かに転用は可能になると思う」


 なるほど、魚の商売がうまく行かなくても氷を売る商売など別の事も考えてるんだな。


「ということは、氷が出来ないと生の魚の取引はできないのですね?」

「確かにそうなる。なので、まだ店の建設は始まってないどころか、場所も決まってはいない。なので、今回の取引はそれまでに他の商人と取引をしない事を約束して欲しい」

「まだ店を開店しないのでよろしいのですが、氷作りが成功しなかった場合はどうします?」

「その点についてもちゃんと明記してある。まずは内容を読んで欲しい」


 契約内を確認すると以下内容である。

・氷作りが成功するまでは 他の商人との取引をしない

ただし、契約締結時から5年間成功しなかった場合はこの契約は無効となる。


・店はデュラン商会が用意する代わりに、冒険者都市の商人ギルドへの登録は規則の為ブレインにの名とする。

また、五年後には自動動的デュラン商会へ変更される。

ただし、名義は5年以内に店を開店しないと登録を取消される。

開店できなかった場合は違反金が発生するが、店を建設者、つまりデュラン商会が支払う。


・店と倉庫の建設地及び建設費用はデュラン商会が全てを持つ。


となっているが、つまり僕が全く損しないようになっている。

損しないならばそのままサインしてもいいけど、損しないようなってと思ったら後からという事もある。

なので、僕は何度も読み直すが、そのような項目はないもののやはり納得できない。


「何度も読ませていただきましたが、本当にこの内容でよろしいのですか?」

「ああ、そうだが不満があるのかな?」

「僕が全く損しないのは商人としておかしいと思いまして」

「なるほど、ブレイン君は面白いね」


デュランさんが笑うけど、僕何かしたのか?


「あの、僕おかしな事しましたか?」

「いや、普通だったらこんな好条件喜んで契約するが、自分が損をしないのはおかしいと思うのははじめてだったからね。

大丈夫、後からこんな項目があったからお金を出せとか言わないから安心してくれ。そこに書いたる内容だけだよ。それに、成功するか不明な事業で5年間他の商人と取引できないのだから、ブレイン君も十分損しているよ」

「確かにそうですね」


 氷作りはまだうまく行くかはわからないので、5年間待つ事になるがまだ冒険者をやめてないので、冒険者を続ける道はある。

ただ、またイーサンパーティーに戻れるかはわからないけど。


「あの、この取引は他の店で修行するのも駄目なんですか?」

「もちろん、それも駄目だ。ただ、修行するのならば私の商会で修行してもらっても構わないよ」

「それは嬉しいのですが、僕は冒険者都市が好きなのですみませんがお断りさせていただきます」

「わたしの誘いをはっきりと断るとは若いのにいいね。ギルド長が紹介するだけある、気に入ったよ」


 何かわからないけど、デュランさんに気に入れたけど嫌われるよりはいいかな。


「氷作りが成功するまでは私以外と取引は出来ないが、もし店を開くのだったら私から魚以外の物を融通するから安心したまえ。

私は港湾都市の中ではかなり顔が効くからね、何か売りたい物があれば言ってくれたまえ」

「だったら、塩を売りたいです。海の塩は港湾都市ではあまり売ってないので」


港湾都市は隣の山の街から岩塩や塩湖の塩を使っているが、これらでも十分な量がある。

ただ、海の塩は珍しいので売ってもいいかもしれない。


「塩か、それはかまわないよ。店を開く時になったらまた言ってくれればよい」

「ならば、それも契約書に追加しておきましょう。手描きの追加も有効ですので」

「知識がちゃんとあるんだな、わかった追加しておこう」


デュランさんはペンを持って来て塩の取引をする事も明記する。


「明記をしたが、この内容で契約するという事でいいなか?」


念の為もう一度読み返すが、塩の取引以外の追加項目がない事を確認した。


「はい、大丈夫です。この内容でサインします」

「わかった、それではまず私のサインをしよう」


デュランさんがサインした事を確認して、僕のサインをしてこれで契約完了だ。


「これで契約成立だね、これからよろしく」

「はい、お願いします」


デュランさんと握手するが、これで僕も商人になった気がするが、店はまだないけど。


「ところで、この後の予定はどうなっているんだい?」

「今のところ未定ですが、もっと色々な所を見に行きたいです」

「それならば、ブレイド領へ行くのはどうだい?この機会にライリーさんの故郷を訪れてみたらどうだい」

「確かに一度行ってみたいのですが、ライリーが良ければですが」

「…10年程帰ってないので、戻っても良いです」

「ライリーも良いと言っていますので、行ってみる事にします」

「そうかい。それならばちょっと届け物をして欲しいのだがよいかな?」

「大丈夫と思いますが、なんでしょう?」

「ならばこの書状を領主のブレイド男爵に届けて欲しい」

「領主様にですか?」

「大丈夫、門番にデュランの書状を届けに来たと言えば大丈夫だ」

「それぐらいでしたら、お受けします」

「ありがとう。本来ならば魚を運ぶついでに頼むのだが、これは個人的な書状で本来ならば私自身が届けないといけないが、なかなか行く事が出来なくてね。ブレイン君達ならば信用できると思ってね」

「わかりました、お届けします。いいよね、ライリー?」

「はい、構いません…」


 あまり乗り気じゃないようだけど、帰りにくい理由でもあるのかな?

でも、ライリーなら帰れないならはっきりと言うから大丈夫かな。

もしかして、ここでは言えない理由があるかもしれないから後で話してみよう。


「では、お願いしたよ。あと、これは路銀だから受け取てくれ」


 渡された袋を見ると路銀とし1000マニーも入っていた。

港湾都市からブレイド領まで徒歩で3日ほどだけど、1000マニーあれば2人で宿に泊まれて食事が出来る額。

手持ちのお金は1万マニーあるけど、エミリーさんの所に泊まって食事も出してもらってるので船代と2日分の食事代のみかなり余裕がある。

なので、断ろうとしたが「これは私の気持ちなので、受け取らないのは失礼なる」と言われたので受けっと。


「では、僕たちはこれで失礼します」

「ああ、お疲れ様。では、書状を頼んだよ」

「わかりました」

「ライリーさん、久しぶりに故郷へ帰ってブレイン君を家族に紹介してください」

「はい、わかりました」


 僕をライリーの家族に紹介するというは、冒険者仲間として深い意味はないと思うけど家族に紹介すると言うとなんか深い意味に思っちゃうな。


「では、入口まで送ろう」


 デュランさんに見送られてデュラン商会を離れる。

まだ食事をしてなかったけど、近くの店で食事をとった。

ライリーに故郷に帰る事が嫌なのかと聞いたけど「大丈夫です」と言われたけど、やっぱり気乗りしてない感じだったけど、

あまりしつこいのもよくないからこの話をするのはやめておいた。


 エミリーさんの所に戻って契約が成立した事と、ブレイド領へ行く事を話した。


「そうかい、今度はブレイド領へ行くんだね。いつ出るのかい?」

「頼まれ事があるので、明日にでます」

「そうかい、急だけど仕方がないね」

「あと、ライリーの里帰りもします」

「そうかい、帰るのはいつ振りだい?」

「大体10年ぶりです」

「10年って事は、大人になった姿を親が見るのは初めてって事だね」

「はい、そうですね」

「しかも、彼氏を連れて帰るとは思ってないだろうね」

「ブレインは冒険者仲間で彼氏ではないです」

「冗談だよ。明日は早いから、今夜は早く寝なよ」

「わかりました」


 食事を終えてそれぞれの部屋に戻った。

荷物はあまりないので、いいけど書状とお金だけは落としたり盗まれたりしないように気を付けないと。

僕は早々にベッドに入ったけど、今日も気づいたら眠っていた。



 わたしは部屋に戻り、旅立ちの準備をしますが荷物自体はあまりないです。

10年ぶりに里帰りしますが、ブレインにわたしが領主の娘とは言ってません。

なので気が進みませんが、帰らない理由がないので嫌とは言えません。

あと、デュランさんはわたしが領主の娘と言う事に気づいていますが、黙っている様です。

はっきり言って欲しいのですが、わたしが隠している事をわかっていて黙っているのでしょう。

 

 しかし、里帰り自体は楽しみですし、成長したわたしの姿を家族に見せたいです。

ただ、思ったより成長しいない部分もありますが…色々思う所はありますが仕方がないです。

あと、エミリーもブレインが彼氏ではないと何度言えばわかるのでしょうか。

しかし、エミリーの事もブレインは知らないので違うと言うしかありませんが。

色々考える事がありますが、明日も早いですし今日はもう疲れたので、眠りにつく事にしますが久しぶりに家族に会うのはやはりうれしいです。

お読みいただきありがとうございます。


1マニー=60円は根拠はないですが、大体こんな感じかもと思いましたので。

あと、マニーの由来は鉄道の現金輸送荷物車の「マニ」から来ています。

1400年代頃の物価を現在の価値に換算した論文を読んだのですが、意外と現在と同じ感じでした。

下級労働者でも年収288万円あったそうですが、食べ物が高かったそうです。

また、肉食は規制されていたので魚が重要なたんぱく源でした。

さらに、1200年代に淡水魚の漁獲量が激減したので魚が値上がりしてます。

なので、魚の取引はかなり儲かります。


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@shiizu17

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