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3話 送別会

第3話 送別会 です。


 僕がパーティーを抜ける前日、皆で門出を祝すという理由で宿舎で送別会をしてくれた。

思ったより豪勢な料理やお酒が用意されていたけど、豪勢すぎて予算面を気にしてしまったが


「いいんですよ、ブレインさん、お金は余裕がありますし、ブレインさんの為ですから気にしないでくださいよ」


とクロエ言ってくれたので、気にしない事にしたけど性分なのか、やっぱり気になってしまう。

ただ、僕の為にここまでしてくれたのだか、料理を味わおう。

僕はお酒が飲めないので、料理をいただいたけどこれはこの冒険者都市の中でも最高級のお店の料理であった。

このお店は入るだけでもお金がかかるけど、そもそも入店すできる条件が厳しいため入店できるだけですごいお店

このお店に入店できる時点でかなりのステータスであるけど、料理を受注してくれる事もかなりの事。


「よくこのお店の料理を準備できたね」

「それはブレインさんの人徳とあたしのコネですよ。実はあたしの姉があの店の給仕をしていて料理人と付き合っているのです。

さらにあの店のオーナーとは仕事で繋がりがあって、かわいがられているのです。

さらにさらに、ブレインさんは有名ですからブレインさんの名前を出したら二つ返事で受けてくれました。

本来でしたら注文すら受けてもらえません」

「そうなんだ」


クロエのお姉さんがレストランで給仕として働いてると言うのは知ってたけど、まさかこの店だったとは。

食材もかなりものだし、季節に合わせた旬の物をそろえててすごいな。

この鶏肉なんて高級ブランドで冒険者都市に回ってくることなんてそうないのに仕入れただけでもすごいな。


「ブレインさん、ちゃんと味わってますか?様子からして、食材の仕入れ先とか質を考えてませんか?」

「え、なんでわかるの?」

「わかりますよ、6年も一緒に居ますから。考え事をしてると顎に手を当てて微動だにしなくなりますので」


 僕は考え事をすると顎に手を当てる癖があるのは自覚してるけど、全く動かない所までは自覚してなかった。

確かに、考えこむとその場でじっとして周りが見えなくなる。

実はコブリンに襲われた時もちょっと考え事してた・・・だからライリーのせいじゃなくて、僕のせいなんだ。


「いーしゃん、ごめんね~、わたしらって、ぱ~てぃ~にいたいけど~ね~」

「わかったからこれ以上は絡むな、離れろ。ライリー、飲みすぎだぞ」

「いーしゃん、わたしにいろけにゃいからって、そんにゃこといわにゃいで~」

「そういう問題じゃない、酔って人に絡むなって言ってるんだ」


イーサンが酔ったライリーに絡まれれてるけど、ライリーって酔っぱらうと人が変わりすぎなんだよね。

普段はまじめというかお堅いライリーも飲むとこんな風になるけど、僕はなんか嫌いじゃない。

ただ、問題は・・・。


「いーしゃん、わたしの胸が小さいっておもってるれしょ?たしかに、ソフィアよりもちいしゃいですよ。でも、クロエにはかってましゅ、うたがうなにゃらば脱いでみせてあげましゅ」


そういうと、ライリーは脱ぎ始めたが、慌ててイーサンが止める。


「こうなるから酒を飲ませたくないんだ。今日は特別だから飲ませたが・・・やはり失敗だった」

「うえ~いいじゃないですか~わたしらって・・・くー」


ライリーはイーサンに絡んだと思ったら眠ってしまったがこれも酔った時のパターンだ。

なので、ライリーにはお酒を飲ませない様にしている。


「普段、堅すぎるせいか酔うと気が抜けるというか、何で脱ぎたがるのかわからん・・・。クロエ、悪いがライリーを部屋に運んでくれ」

「はい、わかりました」


クロエが眠ているライリーを担いで部屋まで運んでいった。


「ブレイン、今までご苦労だった」

「僕もお世話になりました」

「戻りたかったらいつでも戻って来いよ」

「はい」

「あと、ライリーもお前と一緒に行く事になったから、頼んだぞ」

「はい・・・ってライリーも抜けるんですか!?」

ライリーもパーティーを抜ける事知らなかったので驚いたが


「いや、そうではなくお前の護衛だ」

「僕の護衛?」

「ああ、お前も自分が思っている以上に有名人で、色んな意味で狙っている奴が多いからな。

今まではここに居たから手を出されなかったが、抜けたとなると向こうも手を出してくるはずだ。

だからライリーを護衛としてつければ大体の奴は手出ししないだろう」

「そうですか。護衛自体はありがたいのですが、そうなるとパーティーに穴が開いてしまいますよ」

「その穴をあけたやつが何言っている。剣士は何人かすでにライリーレベルの奴を押さえているから大丈夫だ」

「そうですね、僕が言えた義理はなかったです・・・」

「ま、気にするな。あと、いい機会だから旅に出てここ以外の場所を見にいってこい、世の中にはお前が知らない事が多いぞ」

「わかりました、ありがとうございます」


実の所、パーティーを抜けた後は商売をするという事だけを漠然と決めていただけで、具体的に何をするかをまだ決めてなかった。

ただ、イーサンが言う通り旅に出るのも良いかもしれない。

そうだ、以前から行きたかった海へ行ってもいいかもしれない。

冒険者都市から海まで歩ても3日程だから、そこまで遠い訳でもないが僕は1度海を実際に見てみたい。

魚の買い付けルートは自分では持ってないから、取引先を作るのにいい機会かも。

その後は、また考えればいいかな、時間が出来たし、これを期に冒険者都市以外の所にコネを作っておこう。


「ふう、ライリーさんを寝かしてきました」


ライリーを寝かしに行ったクロエが戻って来た。


「クロエ、お疲れ様」

「ありがとうございます。ライリーさんは酔うと脱ぎたがるので困りますが、なんで脱ぎたがるのか不思議です。お風呂でも人に裸を見られるのが恥ずかしい人なのに」

「本当になんでだろうね」


ライリーは男はもちろん、女同士でも裸を見られるのが恥ずかしいらしい。

なのに、酔うと何故か服を脱ぎたがるが、その事は本人も覚えてはいるけどよくわからないらしい。

ただ、お酒を飲むと身体が熱くなるから、脱ぎたくなるのかもしれないとは言っていたけど。

3年前、初めてライリーがお酒が飲んだ時は本人もみんなもこうなるとは知らず、突然服を脱ぎだして気づいた時は上半身は全部脱いでしまった。

驚いて慌ててソフィアとクロエが隠して服を着せたけど、実は女性の裸というか胸を見たのはライリーが初めて。

さらに、何回か酔ったライリーの裸を何回もみててそれが鮮明に頭に残って時々思い出すけど・・・実はコブリンに襲われた時もその事を思いだしてなんて言えない…。


 料理は粗方食べ終えて、夜も遅くなったから眠りにつく事にした。

明日はここを出ていくが、まずする事は新しく借りた部屋への引っ越しだ。

イーサンは荷物はここに置いといて構わないと言っていたが、パーティーを出る以上そうもいかない。

荷物はあまりないし、借りた部屋もこことさほど変わらない。

部屋は僕の知り合いの商人に紹介して持って、さらに通常より安くしてくれた。

僕はちゃんと正規の家賃を払うと言ったけど、それだと部屋を貸さないと言われたので渋々受け入れた

ただ、旅に出る事を決めたので、引っ越してもしばらくは住まいかも。

ただ、そこまで長い旅にはならいとは思う。

この先、どうなるか不安もあるが楽しみもあるが、今日でこの部屋で眠るのは最後となるのだった。

お読みいただきありがとうございます。

予定ではもっと話を進める予定でしたが、予定より長くなるので途中で切りました。


ライリーは普段はまじめであまり表情が変わらないですが、酔うとでれっとなり脱ぎたがります。

飲酒可能設定はファンタジー世界なのでも設けてませんが、18,9歳から飲酒をするのが一般的としています。

ブレインは飲酒はしないものの、全く飲めない訳ではなく飲まないという設定です。

クロエはまったに飲めない設定です。

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