10話 生存報告
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「おーい、キューちゃん!女騎士さん!」
女騎士さんはすでに見張りの役割を終えたのか鎧を脱いでいた
「キュー!」
キューちゃんは私を見るとすぐに飛んできて頭の上に乗った
「お、シオリか、その格好…本当にお嬢様みたいだな」
女騎士さんは私のフリフリした服装をみてそういう
「んー、メアリーちゃんに着せられたんだけど似合ってるのかな?こういう服着たことなかったし」
「キュー!」
キューちゃんも似合ってるって言ってくれているみたい
「あっ!これ女騎士さんと他の兵士さんに差し入れ!」
私は手に持っていたサンドイッチの入ったバスケットを女騎士さんに渡す
「おお!すまない、ありがとう」
女騎士さんはお礼を言いながらバスケットを受け取り中を見た
「これは…なんだ?卵と葉と薄い肉をパンで挟んでいるのか?こんな柔らかいパンなんて初めてだ」
「私特製?のパンだよ」
女騎士さんはサンドイッチを手に取り口に運んだ
「ん…美味いな、今まで食べた食事の中で1番かもしれん」
「えへへ、ありがとう!」
やっぱり褒められると照れるけど嬉しい
「これは兵士のみんなにも食べさせてあげないとな」
「うん、じゃあ私は寝るからおやすみなさい!」
「キュー!」
手を振って私は自分の部屋に戻った
「んー、今日も色々なことあったなぁ」
「キュー」
キューちゃんと寝転びながら今日のことを話す
「キューちゃんは今日私と別れて何やってたの?」
「キューキュー!キュ、キュー!」
「うんうん、女騎士さんと見張りしてたんだね!」
なんか日に日にキューちゃんが何言ってるか分かってきたんだよね
「ふぁ…もう眠いから寝るね、キューちゃんおやすみ」
「キュー」
キューちゃんも私の隣で丸まって目を瞑った
・・・
・・
・
一方シオリがまだ転生したすぐの頃、ある国の王都では
「魔王軍に動きがあったようです」
「ふむ、これはあれを使うしか無いか」
「まさか勇者召喚ですか?!あれは禁忌レベルの魔法では?!」
「魔王を倒すには勇者の力が必要だ、致し方ないだろう、直ちに取り掛かれ」
「はい」
今後シオリは勇者と会うことになるがまだそのことは誰も知らない
◆◇◆
次の日はよく晴れたいい天気だった
「じゃあ、私は冒険者ギルドに戻るね」
女騎士さんにさよならの挨拶を言う
「本当にメアリーお嬢様に挨拶もなしでいいのか?…いやメアリーお嬢様ならシオリをもう一日くらい引き止めるか」
「メアリーちゃんや使用人さんにもよろしくっね言っといて、また来るね」
「キュー!」
「ああ、私たちはいつでも歓迎するぞ」
手を振ってバイバイする、そして私は歩き出した
「よし!キューちゃん!まずはダランさんに報告しておこう」
「キューキュー!」
無事なら一度顔出せって言われてたしね
街を歩いていると1日しか経っていないのにほとんど家とかが直っている
「お店とかもやってる!うーん、朝ごはん食べたしどうしようかなぁ」
ん?この声は…串肉のおじさん?
見慣れた声がしたのでそっちの方向に走った
「おお!嬢ちゃんじゃないか!あの投石で死んだのかと思っていたが噂で聞いたぞ、街を守ってくれたんだな!」
「うーん、街は守ったのかよくわからないけど私は串肉のおじさんが生きててくれて嬉しいよ!」
「キュー!」
「そうだ、これ持っていきな!」
串肉のおじさんが私に串肉を包んだ葉っぱを手に渡してきた
「え、いいの?お金渡してないよ?」
「街を守ってくれたお礼だ、遠慮なく受け取れ!」
「ありがとう!じゃあ私行くね!また買いに来るよ!」
「おう!」
串肉のおじさんにお礼を言い私は冒険者ギルドに向かった
「あ、えっとダランさん…ギルドマスターいますか?」
またまた視線を感じながら受付のお姉さんに話しかける
「え?子供?うーん、ギルドマスターはもっと強くなってからじゃないと会えないかなぁ」
「えっでもダランさんに報告しないと…」
受付のお姉さんがいつもの人じゃないから私って分からないのかも
「ちょっとレイン!何してるの!」
あっ!いつもの受付のお姉さんだ!
「痛っ!先輩?!殴らなくてもいいじゃないですか!私何か悪いことしました?普通ギルドマスターに会うならダイヤモンド冒険者くらい無いとダメでしょう」
そう言うともう1人の受付の人がため息を吐きながら私に話しかけてきた
「はぁー、レイン貴方あとでお説教ね、シオリさんお待たせしましたギルドマスターの部屋までご案内します」
「あっ、うん、ありがとう」
「ちょっと!先輩?!意味が分からないんですけど!」
後ろから何か聞こえたけどいつものお姉さんは無視して私をダランさんの部屋まで案内してくれた
そろそろ1章が終わります




