第五話 ステータスと注意事項
俺とノールは部屋を出て一階にある受付に来ていた。
何のために受付に来ているのかというと、このギルドの大まかな説明はされたが、肝心のクエストの説明とギルドカードの発行の為に来た。
「直接説明してくれればよかったのに」
とノールがぼやいている。
それはそうなんだが、忙しそうだったし変な感じもした。
あ、そういえばこの毛色どうしよう。
流石にこの毛色は目立つよな・・・。
お、どうやらカードの発行と登録が終わったらしい。
カードにはこう記されていた
【名前】
ノール
【種族】
人間
【年齢】
十歳
【ランク】
G
【スキル】
【魔法】
【武器】
弓
【契約獣】
シロ
【加護】
神狼フェンリルの加護(隠蔽)
【称号】
神獣と契約した者(隠蔽)
加護と称号以外は普通だな、っていうかノールって十歳だったのか・・・。
でも、弓の腕は相当のはず、俺が撃たれた時は結構距離があったのに狙ったように俺の足を射抜いた。
俺のステータスも気になる・・・。
「そちらの契約獣の能力も図ってみますか?」
え?そんなことできるの?
「シロ、どうする?」
出来るのであれば測ってみたい。
「わかったよ」
「お願いします」
「畏まりました。では、契約獣の片足を水晶の上に置いていただけますか?」
「あ、はい」
持ち上げられ、水晶に前足を乗せた。
すると、激しく水晶が激しく発光し砕け散った。
うわぁ・・・マジか。
受付の人なんか腰ぬかしちゃったよ、どうしよう。
「シロ・・・」
ノールがすごい白い目で見てくる・・・。
いや、これ俺のせいなの?水晶壊れるってかなりやばいってことだよね?
結果、測定不能。
あぁ、さっそく目立ったな。
「え・・・えぇっと、取り合えず測定終了です」
「い、依頼の方は受けますか?」
「あ、はい」
「では、依頼を受ける時の注意点などを説明致します。ついでにギルドでの注意点も説明致します」
まとめるとこんな感じだ。
依頼を受ける時の注意点
・受けることが出来る依頼は同じランクの依頼か一つ上のランクの依頼。
・売っているものや奪ったものなどはカウントされない。
・怪我などは自己責任。
・指名依頼は断ることも可能。
・依頼失敗の際は違約金を払う。
・パーティで依頼を受ける場合はパーティの中で一番多いランクをパーティランクとする。
ギルドでの注意事項
・個人同士の揉め事に関しては、ギルトは一切関知しない。
・パーティー同士の揉め事は闘技場での決闘で決める。
・強盗などの犯罪行為は降格か登録の抹消。
・犯罪行為で抹消された者は二度とギルドに入ることは出来ない。
・ギルド内での武器の抜刀などは厳禁。
「以上で説明は終わりです。何か質問やわからないことなどはありますか?」
「ううん、大丈夫」
「では、依頼を受けて行きますか?それとも本日はお帰りになりますか?」
俺は、別に受けても構わないけど・・・。
「受けます」
「わかりました。ではあちらにあるボードに、依頼が張り出されています。張り出されているランクはG~Bランクまでがボードに張り出されています」
「A~Sランクは私達の方で管理していますのでボードの方には張り出しておりませんので覚えておいてください」
「A~Sランクの依頼のほとんどは指名依頼となっていますのでこれも覚えておいてください」
それを聞いてノールと俺は早速依頼の張ってあるボードに向かった。