第二話 ちょっとした騒ぎに・・・
じっと俺を見つめていた子供が、急に腰にあった剣を抜いて斬りかかってきた。
突然のことで訳が分からなかったが、とりあえず避けた。
そうするとその子供が「なんで避けるんだ!!」と言いさらに追撃をしてきた。
いや、そりゃ避けるでしょ?
だって怪我したくないし、痛いの嫌だし。
ってか流石にイライラしてきた。
その剣凍らせて使い物にできなくするくらいいいよね?
返事はないけど良いってことで。
そう思い、剣に向けて攻撃しようとしたら急に扉が勢いよく開かれた。
「シロ、落ち着いて!!」
落ち着いてる、別に殺すつもりはない、剣を使い物にならなくするだけだ。
そう声を出さずに想いを飛ばす。
「キミはそのつもりかもしれないけど、多分その程度じゃ済まないと思うよ?」
「キミは気付いてないかもしれないけどさっきから凄い悪寒がするんだよ?」
そうなのか?・・・全然気づかなかった。
よく見れば、一緒に出てきた兵士らしき人がガタガタ震えてる。
うわぁ・・・まじか。
「だから、すこし抑えて?」
わ・・・わかった。
~一時間後~
兵士「よし、問題なし、通って大丈夫だ」
兵士「くれぐれもあの規模の問題事は勘弁してくれよ?」
それは先にあっちが攻撃してきたから仕方なくやっただけなんだが・・・。
そういえばあの五人組は?
「それならもう結構前に先に行っちゃったよ?」
え?まじ?そのギルドってところまでどうやって行くんだ?
「ボクがさっき場所聞いたから大丈夫だよ」
俺が一時間くらい抑えることに集中してる間にそこまで・・・。
「ギルド・・・ちょっと心配だなぁ」
ん?・・・何が心配なんだ?
「・・・・・・」
ノールが無言で俺の方を見てくる。
あ・・・俺がまた面倒な事を起こさないかって?
『・・・・・・』
大丈夫だ、問題ない。
相手が何もしてこなければ俺の方から手を出すことは多分ない・・・はず。
「我慢して?」
「ボクとシロは森じゃなくて、人が大勢いる大きな町にきてるんだよ?」
「森じゃ結構やらかしてたみたいだけど、ここにはボクよりも小さい子供だっているんだよ?」
「だから、頑張って我慢して?」
めっちゃ釘をさされた・・・。
心配性か?
「大方キミのせいかな?」
え?!・・・俺のせい?
「うん、そうだね、まさかさっきやらかした事、もう忘れちゃった?」
い・・・いや、そういうわけではないけど・・・。
「あ、後、もう町の中には入っちゃってるけど、あの五人組の前以外では絶対にしゃべっちゃだめだよ?」
わ・・・わかった。
「もし、キミがしゃべれるって知られたら間違いなくボクもキミも狙われると思うよ?」
うわぁ・・・今、フラグが立った気がする。