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AI屋台 第15話「仲良しのタスキ」

作者: エドゴン

【1.序章】


笹岡「俺は笹岡。両親と3人暮らしである。両親は仲が悪くいつも喧嘩をしていた。」


母親「本当に呆れるわ。稼ぎが低すぎるわね。」


父親「なにを!」


母親「能無しな人と結婚して後悔しているわ。能無しは能無しなりにもう一つアルバイトでもしたらどうなのよ。」


父親「貴様!誰にものを言っているんだ。」


母親「高級バッグでも買ってちょうだい。」


父親「生活がギリギリなんだからバッグなんて買えるわけがないだろ!」


母親「この能無しやろう!引越しもしたいわ。」


父親「何様のつもりだ。」


笹岡の両親はいつもこんな風に言い争いをしていた。離婚をするのも時間の問題であった。


父親「誰のお金で生活をしていると思っているんだ。」


母親「私がご飯を作っているのよ。嫌なら食べないでちょうだい。」


【2.暴力】


父親「なんだと!」


バシン。


父親は母親を殴り飛ばした。


母親「何してくれてんじゃ。ぼけぇ。」


バシン。


母親は父親を引っ叩いた


笹岡「今回の喧嘩は根が深いな。やばいやばい。」


父親「よくもやってくれたな。」


父親は花瓶を母親に向かって投げ飛ばした。


母親は花瓶でかすり傷を負った。


母親「いたっ!はぁ?考えられないわ。警察に突き出してやる。」


母親は警察に電話をした。


母親「警察ですか。たった今殺されそうになりました。」


父親「てめぇ。このやろう。何が警察だ。」


【3.仲良しのタスキ】


笹岡はたまらず家を飛び出した。


笹岡「ふぅ。あれはきついな。夫婦なのにどうしてあそこまで憎み合うんだ。」


笹岡はしばらく歩いていた。


笹岡「AI屋台?こんなところに屋台が。」


笹岡はAI屋台に入って行った。


エドゴン「いらっしゃいませ。」


笹岡「商品は何もないんですか?」


エドゴン「AIスキャンを受けていただきます。今のあなたにふさわしいアイテムが出現します。」


笹岡「AIスキャンをお願いします。」


エドゴン「かしこまりました。」


びろろろろーん!!


わずか3分ほどでAIスキャンは終わった。


エドゴン「おお、これは!」


「仲良しのタスキ」でございます。


笹岡「いくらですか?」


エドゴン「5,000円でございます。」


笹岡「痛い出費だがケチっている場合ではないな。買います。」


エドゴン「お買い上げありがとうございます。」


【4.相変わらず】


笹岡「「仲良しのタスキ」を買ったはいいけどどうやって使うんだろう。まあとりあえず家に帰ってみるか。」


家に帰った笹岡。


笹岡「どうやらまだ警察は来ていないようだ。」


両親は取っ組み合いの喧嘩をしていた。


笹岡「さあどうする。おそらくタスキなんだから二人が入るように掛ければいいんだと思う。」


笹岡はタスキを掛けるタイミングを見計らった。


父親「飯を作らないとはどういうことだ。俺が稼いできたお金だぞ。」


母親「ご飯は私たちの分だけしか作らないって言ったのよ。」


父親「なんだと、この野郎。」


母親「警察はまだかしら。逮捕されなさい。」


笹岡は取っ組み合っている両親に「仲良しのタスキ」を掛けてみた。


パララーン。


なんと「仲良しのタスキ」が光り輝いた。


両親「な、なんだ?」


【5.仲直り】


父親「俺は何をやっていたんだ?」


母親「私は一体・・・」


父親「いつも料理を作ってくれてありがとう。」


母親「お仕事いつもお疲れ様。」


父親「たまには家事ばかりじゃなく息抜きもしろよ。」


母親「あなたこそ残業もほどほどにね。」


笹岡「なんだ?仲直りしたのか?まさか仲良しのタスキの効果なのか。あんなに喧嘩していたのにあっという間に仲直りしたぞ。」


どうやら「仲良しのタスキ」の効果が発動し、笹岡の両親は仲直りをしたようだ。


母親「少ない稼ぎでも節約をしてやりくりすれば大丈夫よ。無理はしないで。」


父親「わかった。ありがとう。」


笹岡「なるほど。仲良しのタスキとは、掛けられた二人はどんなに仲が悪くてもあっという間に仲直りをすることができるアイテムだったんだ。すごい!これで平穏な日々を取り戻せそうだな。」


【6.警察到着】


こんこん。


警察「警察です。大丈夫ですか?」


父親「ここは俺が出る。大丈夫、帰ってもらうから。」


母親「わかったわ。お願い。」


笹岡「ふぅ。これで一安心だ。AI屋台に感謝だな。」


父親は玄関まで行き警察とお話を始めた。


警察「どうされましたか?」


父親「なんでもありません。」


警察「女性から殺されそうになったと連絡が入りました。中に入らせてもらいますね。」


警察は自宅の中に入って行った。


母親「電話をしたのは私です。もう大丈夫です。ただの夫婦喧嘩です。」


警察「顔に傷がありますが・・・」


母親「喧嘩の時にちょっと。でももう大丈夫です。」


警察「そうですか。わかりました。」


こうして「仲良しのタスキ」のお陰で夫婦はその後、仲良くなったようだ。


笹岡「ふぅ。あの屋台を運よく見つけられなかったら今頃両親は殺し合いをしていたかもしれない。危なかったな。ありがとう、AI屋台。」

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