63話.死闘
「クロムのバカ!! 何してるのよ!!!!
この死霊たちに同情するのはわかるけど、それで手を出せずにいるのは私たちにここまでの道を作ってくれたみんなに失礼だよ!!
……それにこの死霊たちを早く成仏させてあげるためにも倒してあげなきゃダメだよ!!!」
「!!!!!!」
この戦いが始まって以来、終始動揺を続けていたクロムは、アキナの叱責によってやっと少し冷静さを取り戻すことができたのだった。
「アキナ、ありがとな。
一人で思いあがって、一人で動揺して……
やっぱり俺はアキナがいないとダメだな」
ちょうど死霊を斬り尽くして剣舞を終えたところであったアキナは、クロムの言葉に顔を真っ赤していた。
「あはははははは、何やってるの君たち。
特にクロムくんさ、雑魚の死霊相手に恥ずかしいところを晒した上に、目の前でイチャつくのはやめてくれない?」
「すまなかったな。
でももう躊躇はしないさ、お前もろともすべての死霊を消し去ってやるよ!」
すっかり調子を取り戻したクロムに安堵するアキナ。
しかし、アキナは自分が召喚した死霊が一掃されて、クロムも立ち直ったという状況にも関わらず依然として余裕の様子のカイリに不気味さを覚えるのであった。
「次はこっちも本気でいかせてもらうからね♪
今度はさっきまでの雑魚とは一味違うよ!
なんせこの国の兵隊さんたちだからね♪」
カイリはそう言うと、目の前に1000を超える死霊を一気に召喚させるのであった。
槍を構えた死霊、弓を構えた死霊、騎士風の死霊、魔術師風の死霊……
様々な死霊がクロムとアキナの目の前に出現したのである。
「王国軍の縮図みたいな軍勢を召喚してみたからさ、精々楽しませてね♪」
カイリが楽しげにそう告げると死霊たちは、隊列を組んで二人に襲い掛かる。
場の展開の速さにクロムとアキナは、ついていくことができずに動きが止まってしまった。
すると、そこに死霊たちが放った大量の弓矢の雨が降り注いだ。
クロムは咄嗟に上空に風の魔術作った防御膜を展開して弓矢を防ぎ、目の前に迫る槍死霊兵たちに対しては泥沼の魔術を放つ。
風の防御膜によって弓矢はすべて四散することになり、泥沼に足を取られた槍死霊兵たちは動きを止めることとなった。
そして、アキナがその槍死霊兵たちを斬り伏せようと急襲をかけると、そこに大量の火球が降り注いだ。
「きゃあぁぁぁぁ!!!!」
「アキナ!!!!!」
大量の火球は泥沼にはまっていた槍死霊兵をも巻き込みながらアキナに向けて降り注ぎ続ける。
クロムは風の魔術でアキナを包む炎を吹き飛ばし、アキナを治療するために隣に移動しようとしたところを騎士死霊兵の突撃に阻まれることになった。
クロムは一気に吹き飛ばすべく大量の氷の杭を一気に放出させたのだが……
騎士死霊兵たちはそれを盾で弾き飛ばし、防ぎきれなかった氷の杭も大したダメージを与えることができなかった。
「クロムくんは氷属性が得意そうだけどさぁ~、死霊とかアンデッドって元々氷属性には高い耐性があるんだよね~♪」
呑気に傍観しているカイリはそんなことを言うと、先ほど火球で全滅した槍死霊兵の補填として槍死霊兵を新たに100匹ほど召喚させたのであった。
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