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早朝の出来事
次の日
祭りは無事大成功を収め町はまた静かになっていた。
私が住んでいる町はしおりの住んでいる町と違ってとても静かな町だった。
たいそうなお祭りごとはあまりないし、若者は少し先の中心部に集まっているため少なくともここは静かだった。
私は目を覚ますと紅茶を淹れクロワッサンを焼いた。
「ふぅ」
平和な朝であるはずだった。
テレビをつけるまでは・・・・。
私は見てしまったのだ、付けてしまったのだテレビの電源を。
『本日早朝、カナリアとシェルアの全面戦争が決定しました』
テレビに移る女性の言葉を理解するには少し時間がかかった。
光は唖然として動かなくなった。
いや、動けなかったのだ。
しおりと戦わなければならない事実を理解してしまったから。