INTERLUDE
「やっと会えたね」
「……」
「私のこと、ずっと避けてたもんね。初めて会ったあの時から」
「……」
「分かってると思うけど、内緒にしてよ? これ以上、変な疑いはされたくないからね」
「……用件は何?」
「あなたはどうして知ってるの?」
「何を?」
「言われなくても分かるでしょ?」
「……」
「誰かを、狙ってるの?」
「……私は持ってない」
「じゃあ、あなたのお姉さん?」
「持ってない」
「それとも、よく一緒にいるあの男の子?」
「持ってない」
「じゃあ、さっき別れたあの女の子?」
「……分からない」
「分からない? 残りの一人は?」
「持って…………る」
「彼女だけ不明なんだね。でもよく分からないなぁ」
「?」
「どうして岡本先生殺害のキーワードを知ってるの? あなたは目撃者? それとも実行犯?」
「……」
「場合によっては、教えなきゃいけなくなるよ?」
「……死ぬ」
「?」
「死ぬ」
「……質問に答えてっ」
「……」
「死にたく……ないんでしょ?」
「あなたには殺せない。ここで騒ぎを起こしたら、どちらが不利になるかが分かるから」
「……!」
「本当はあんなことを言うはずじゃなかった。話を捩曲げるに等しい行為だから。でもそれも運命なのかもしれない」
「意味の分からないことを……」
「さっきの質問、既に答えた」
「! 何なの? はっきり言ってよ!」
「……自分で考えることね。これ以上、話が拗れると嫌だから」
「待って! 最後に一つ……」
「……」
「あなた、何か掴んでるんでしょ? この一連の事件の真相を……」
「あなたが“手紙”の“条件”を達成したのは知ってる。愛する人を傷付けてね」
「! 誰からそれを……、しかも“条件”を……知ってるの……?」
「あなたを調べることなんて簡単なこと。でも、そんなことはどうでもいい。私には関係ない」
「それはどうかな? 今の言葉ではっきりしたよ」
「?」
「私をいくら調べたって“手紙”の内容を知り得るはずがない」
「どうして?」
「私は……“手紙”を貰ってすぐに、とある人に渡したもの」
「!」
「その人はあなたのことは知らないし、接点もない、誰にも話してない。なのに私の“手紙”を知ってるとすれば、考えられることとして一つしかない」
「っ……」
「……あなたが“手紙”の創始者ってことだね」
「……」
「どうしてこんな事したのっ? そのせいで、たくさんの人が傷ついたんだよ……? 亡くなった人だっているんだよっ!」
「……あなたの妄想は、もはや病気ね。さすが、長いこと病院に監禁されてただけのことはある……」
「私のことはいいよ、何とでも言えばいい……。もう用件は済んだから、お別れだね」
「そうね。お別れしましょ?」
「! るっ、」
「さよなら」




