表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
背徳に沈む母娘 ~負債の代償と偽りの良父~  作者: MCdragon


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

5/8

第五章:止まった時計と夜の疼き

その夜を境に、我が家の時計の針は止まった。

いや、汚泥の中へと深く沈んでいった。

一度、実の兄である僕を受け入れてしまった恵理は、何かが完全に壊れてしまったようだった。

翌朝、恵理はいつものように制服を着て朝食の席に座った。

けれど、その瞳はどこか虚ろで、フォークを持つ手が微かに震えていた。

僕と目が合うたび、彼女はすぐに視線を逸らし、頰がうっすらと紅潮する。

恥じらいと、後悔と――そして、隠し切れない微かな疼き。

昼間はまだ理性が勝っていた。

学校から帰宅しても、恵理は僕を避けるように自室に閉じこもり、ドアの向こうで小さな音を立てて勉強しているふりをしていた。

けれど夜が訪れると、すべてが変わった。

深夜二時過ぎ。

僕の部屋のドアが、そっとノックもなしに開いた。

暗闇の中、恵理が立っていた。

白いネグリジェ一枚。

薄布越しに、胸の先端が小さく主張しているのが分かる。

彼女はドアを閉め、鍵をかけた。


「…お兄ちゃん」


声が震えていた。

まだ理性の残滓が言葉を絞り出そうとしている。


「今日も…佑三さんに、触られたら…嫌だ」


それは言い訳だった。

本当は、佑三さんの手よりも、僕の手に触れられたかった。

その事実に自分で気付いてしまって、恵理は唇を噛んだ。

僕はベッドから起き上がり、彼女に近づく。

恵理は一歩後ずさりながらも、逃げようとはしなかった。

そのまま壁に背をつけ、目を伏せる。


「ごめん…私、おかしくなっちゃったみたい」


小さな声で呟きながら、彼女は自分のネグリジェの裾をぎゅっと握った。


「昼間は平気なふりしてたけど…夜になると、身体が熱くなって…お兄ちゃんのこと、思い出して…」


その告白が引き金だった。

僕はもう言葉を返すことすらせず、恵理の細い肩を抱き寄せた。

彼女は一瞬だけ抵抗する素振りを見せたが、すぐに力が抜けて、僕の胸に顔を埋めた。

最初はまだ、控えめだった。

キスも、触れる指先も、まるで壊れ物を扱うように慎重で。

恵理は目を閉じ、恥ずかしさで耳まで真っ赤にしながら、僕の動きに身を委ねていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ