道具類
道具類。
ファンタジー世界を表現するために、案外重要な要素。
小道具ひとつで、世界の描写に深みが生まれたりするものです。
どうぞ上手く使いこなして下さいな。
ファンタジー世界で、よく使われる又は印象に残った道具類をつらつらと書いていきます。
並びは順不同。 50音順ではないので、そのつもりで該当の道具類を探そうとしても、徒労に終わるのでご注意を。
鍵・錠前
文字通りですね。
多分、存在しても単純な南京錠やシリンダー錠。
後はもっと原始的に用心棒や、閂みたいな物理的に動くのを邪魔する物か。
他にはロープや鎖でグルグルの雁字搦めにするとか、有るなら釘打ちで封印するとか。
あ、つっかえ棒はつっか“い”棒と呼んだり、心張り棒や突っ張り棒なんて呼ばれたりもしますので、ちと厄介。
開けられたくない・無断で入られたくない扉や門を閉じておく為の道具ですね。
逆にその閉じた扉や門を開ける為の道具でもありますが。
それでもし錠前を破られた時、案外使える方法が。
それは錠前を手入れしないで錆びさせる事。
錠前を破られたでしょ? 鍵のついた扉を開けるでしょ?
錆びた「ギギギィィ」と錆びついた音が響くでしょ?
そしたら気付くやつが居るかもしれないでしょ?
あとはファンタジーなら、魔法の錠前も有る。
単純に魔法が解除されるまで、閉じた状態が固定されて開かなくなる魔法。
個人が出す魔法の波長を受け取ったら、登録されている波長と比べて一致したら、一時的に解放される封印魔法。
魔法の道具として、現代のICカードでやる電子キー式を模した、特殊な錠前とか。
こう言った魔法の錠前系は、作品世界の魔法文明の性格とか程度とかを表すのに、案外上手く使えます。
盗賊の七つ道具
別に鍵開け道具でも何でも。
主に斥候役と呼ばれる、パーティーメンバーを出来るだけ安全に先導する役割の者が愛用する道具です。
悪い盗人だけでなく、迷宮内でも鍵のかかった扉や宝箱なんかが有るかもしれませんから、それを突破するには必須ですので。
まあ、魔法で施された物にはこの道具では無力なんですがね。
ただ、名前によって入っている道具は微妙に変わります。
鍵開け用の道具に、鉤爪付きのロープなんていらないでしょ?
でも建物なんかに忍び込むために、壁登り用に鉤爪付きロープは必要でしょ?
後は、○○流解錠術とか言って、流派があるなら道具も違いそう。
んで、ものの本で読んでビックリしたのが、それらの道具に絶対入っているだろう物の指摘。
何かって言えば“油壷”。
持ち運ぶ訳だから、懐に入れられる小さな壷でしょうが。
……壷じゃカチャカチャ鳴って隠密行動が取れない? そう思ったなら、油を詰めてキチンと封をした皮袋かも知れませんね。
鍵・錠前の項目で書きましたでしょ? 錠前が錆びている可能性。
後は扉の蝶番も。
忍び込んだり、ダンジョンで魔物を呼び寄せない様に、音が立ったら困る訳ですから。
そんな時に油を差しておけば、音は最小限になるんですよね。
どうです? 必須でしょ?
んで折角の油壷。 逃げるとき油を撒いてツルツルに。
炎に弱い敵にかけて、火をつけたり。
量が少ないから最後の手段になるでしょうが、こんな手段もありますよって事で。
パン
パンt――――(o゜∀゜)=○)´3`)∴
はい。 小麦粉を塩と水で練って、焼くやつです。
はい。 重曹なんて無いです。
はい。 今みたいに研究して改良されたパン種を使っていないので、膨らみはしても……うん。
はい? 天然酵母? 中世程度の技術力で酵母だけを上手く育てられると思う? 育つのは多分だけどカビばっかよ?
それに、もし膨らむパン種を持っていたとしても、管理したり適切に使ったりする人員が必要だったりして、金持ち位しか使いこなせないとかかな?
だから堅いんです。
あと、現代の日本の黒パンは黒(糖)パンですが、そうでない黒パンはライ麦パンだと言われています。
サワードウとか言う東欧の伝統的なパン種を使うのが黒パン。
……おや? パン種は有ったんですね。
でも当時の技術で作れたのなら(現代基準で)雑に扱っても大丈夫な、強い種だったんですかね?
これは保存性に優れて酸味を出すパン種で、案外長持ちするんだとか。
ただ、時間が経てばアホほど堅くなるパン種でもあるらしく、焼けたら薄くスライスしたり小さく切り分けたりしておくのが常識なんだとか。
なお、日本でも江戸時代かな? の頃に、保存性に優れたパンを作ったお方がおられるとか。
伊豆代官の江川太郎左衛門英龍さん。
この方はパンを知って、軍の兵糧にしようと研究したとか。
それで開発したのが、いわゆる乾パン系かな?
あっさりした味わいの主食パンで、食べ続けても飽きない味を意識して味付けをしなかったそうな。
……結果? うん。 日本人なら米やろが。で終了だったと思う。 つーか干飯って言う、現代のアルファ化米みたいなのが既にあるので。
そっちの方が長持ちするので。
はい。 パンを長持ちさせるには、出来るだけ水分をとばす焼き方。 焼き締める必要があり、それをすれば長持ちする。
しかしそれだけ堅くなる。
それで食べる時には堅すぎてかじれないので、水や温かいスープに浸したり煮込み料理に入れて一緒に煮たりして、少しでも柔らかくして食べるのが普通とか。
それでもまだ堅いとかって話も聞きますから、どれだけ堅いんだよ。
でも、堅くなるのは悪いことばかりじゃないです。
現代知識が有れば分かりますでしょ?
噛むことは脳の刺激になる。 噛み続ければ、満腹感が得られる。
旅なんかの携行食は、無計画に食べたらすぐに無くなる。 なので計画性や節約は必要。
満腹感が有れば食べる量は減らせる。
食べ物の水分が少ない=軽い=持てる荷物に制限がかかる旅で多く持てる
食べにくさを見なければ、理想的な旅のお供。
なお栄養学的にはバランスが偏るため、健康にはあまり良くない食生活である模様。
貨幣・コイン
なぜ現代の様に、紙幣が無いのか。
紙幣に出来るだけの高品質な紙が無いから。
も有るんですが、一番は現代とお金の意味が違うから。
現代は信用貨幣や名目貨幣とかって言われます。 国がそれだけの価値がある。
そう主張して、それだけの価値を持ったお金やそれに相当する証書ですね。
通貨だけじゃなくて、手形とか小切手とか株券とかもそんな感じの物。
国の信用が有ってはじめて成り立つお金。
だから国がバカをやったり国の経済が悪くなれば、他国と比較して、他国より経済力や信用力や策略やその他諸々によって変動します。
対して鉄貨だの銅貨だの金貨だの。
そう言った物ありきだと、物体貨幣と呼ばれます。
金本位性とか言っても良いかもですが。
つまり、貨幣その物に価値を持たせます。
貨幣としてじゃなくて、貨幣に使われた金属の価値が金額になる方式。
これは物々交換から一歩“だけ”進んだやり方ですね。
物々交換だと、個人個人の主観で価値が変わりまくる。
そうなると商売や徴税なんかやりにくくて敵わない。
食べ物は腐って価値が無くなるし、実物で徴税すると重すぎて運んでられない。
統一出来る基準は無いか?
そうだ、いつの世でも需要が常に有って価値もあまり変わらなくて腐りにくい、金属の価値を基準にして取引すれば良いじゃない。
はい。 お金は便利ですよね。 お金と“交換”でどんな物でもお金が足りていれば買えるし。
ハードなファンタジーだと、
「○○帝国の△△金貨だあ? あんな粗悪品を金貨だなんて言い張っても、この辺で流通してる◇◇王国の□□銀貨と同じ価値しかねーぞ?」
なんてやり取りが見られますね。
これは△△金貨に含まれる金の量が微量。 むしろ金箔を被せてるだけの自称金貨とかで、この金貨を鋳潰しても、◇◇王国の□□銀貨と同価値しか無いってなります。
その貨幣をひとつ出すだけで、出した国や国主の性格が地味に察せる面白い手法だったり。
つーか当時、ヨーロッパ各地域でお金を作りまくってたみたいです。 最悪村ごとに違うお金とか、個人でテキトーに作ったのとか。
それで乱立して、ゴチャゴチャのメチャクチャになって、商人が信用したのは、素材の価値。
常に秤を持って、お金の信用力じゃなくて、貨幣に使われた金属量とかで価値を見ていたとか。
物体貨幣はつまりそんな使い方と認識なのです。
お金自身が資源であり、国が潰れてもお金としての価値が無くなって、ただの紙きれになる現代とは違うって事です。
つまり、信用貨幣が使えないほど、世界が安定していない意味にもなります。
先程資源と言いましたが、本当に資源としても使えます。
鉄貨を鋳潰せば鉄の塊に、金を鋳潰せば……。
実用的なのは鉄貨と銅貨でしょうか。
鋳潰して、武器や防具とか大砲の砲金の材料にするのです。
なのでそれを上手く使いシナリオ中の情報収集で、鉄貨を◯◯国が集めているとか、その集めている国の鉄貨の質が悪くなったとか聞けば、そんなに鉄を欲しがっている……もしや戦争の準備をしている? なんて推理想像の要素の1つになる訳ですね。
まあ鉄を集めているだけだとズバリに行き着かないでしょうが、食料の……特に保存食の輸入に力を入れ始めたとか、国から武器防具の流通を絞れと商店に命令が出たとか。
そう言った、近付いてくる戦争の匂いを感じさせる追加の情報が欲しくはありますが。
細かいですが、こう言うのも世界をよりらしくさせる大事な小ネタです。
なら魔法のコインとかどうでしょう?
古代魔法文明が作り、何らかの魔法を込めた不思議なコインとか。
どんな効果でしょうか? 夢がありますね。
と言うかその手のは付加価値が付いているのですが、それに気付かず両替商に持ってって、ただの古いコインとして交換されて大損こくとかどうでしょう。
それに後で気付いて、取り返そうとしたらそこの両替商の所からコイン(又は両替商そのもの)が既に無くなっていて、そのコインの行方を追いかけたら凄い陰謀に巻き込まれるシナリオとかどうでしょうか?
新しい冒険の導入に最高ですね。
それで冒険を成功させたら、コインに秘められた魔法の力が発動して、冒険者達に特別な力が宿るボーナスとか。
いやー、ロマンですねー。
酒
もはやどこにでも出てくるお約束の物ですね。
その起源は恐らく、猿酒とかって言われるお酒ですかね?
これは簡単かつ原始的なお酒で、木から落ちた果物が誰にも食べられずに放置されて、自然の力で発酵したお酒の事。
不思議な匂いがして、呑んでみたらハッピー!
ヒャア がまんできねぇ 呑むだ!!
これが人類と酒の初遭遇なんじゃないかな?
名前からして猿が食ってたのを見て、自分達も~って横取りしたのかも知れませんけど。
自分がファンタジー知識の参考にしてる本だと、どこが酒の発祥とかが無く、いつの間にか各地の人類が酒を手にしていたそうなんで。
…………人類は、いつの間にか酒を手にしていた。
こう書くと、人類がアル中みたいに読める不思議。
日本の神道の御神酒のみならず、キリスト教なんかでも酒は神聖な物扱いされていたりして、ファンタジー世界でも似た感じかも知れないですね。
酒好きな神様も大量に居るし、神の酒なんてのも有るし。
神に祝福された酒なんてあれば、どんな効果が有るんでしょうね?
あ、現実では酒を発酵させると“嵩”が減るのですが、それを“天使のわけ前”と言うそうな。
ロマンチックですね。
では神が実在する異世界で酒の嵩が減ったらなんて言うのでしょうか。
“神の盗み呑み”ですかね?
人類の酒を子供の様に、我慢できずつまみ食いするみたいに。
そうそう。
自分が知ったお酒の話ですが、なぜ20歳まで日本では飲酒禁止なのか。
脳が20歳位で完成する(脳細胞が増えなくなる?)のですが、それまでにお酒を呑んでしまうと、脳にアルコールの受け皿が出来てしまいやすいとかで。
つまり脳にアルコール分が有るのが、健全な状態と脳が認識するとか言う、ヤベー事になると。
それがアルコール中毒の症状なんだそうな。
なので、お酒は20歳になってから!
旅の寝具
旅の寝具と言えば、寝袋とテント。
でもこれ、使うのはある程度以上の数がいるパーティーだけみたいで。
テントに入って寝ていると、外の変化(音とか気配とか)に鈍くなります。
分からないまま槍でブスリ、魔法でドカン、魔物を呼び寄せてドーン。
最悪ですね。
寝袋に入って寝ていると、とっさの時に抜け出すのに時間がかかって、迎撃準備が遅れます。
集団なら交代で見張りをして、何かあれば寝ているヒトを起こせます。
なら、少数……特にひとりでは?
テントなら前述の。
寝袋も前述の通り、対応する前にやられます。
寝袋に入ったまま、気付いて慌てて出ようとモタモタしてて、何もできないまま攻撃されたら泣くに泣けません。
だったらどんな寝具が良いのか?
毛布、だそうです。
1枚か2枚で体をくるんで寝るとか。
毛布より下にマントを敷いて防水シート代わりとして。
外に剥き出しで寝るので、変化に敏感で、くるくると転がれば毛布から抜け出せて、すぐに対応できる。
怪我してるヒトに出会ったなら、木の棒を2本と毛布を使えば、即席の担架にもなる。
少数やひとり旅に使うなら理想的な寝具らしいですよ。
なお、常識の範囲外に居る連中なら、土魔法で頑丈なシェルターみたいな寝床を作ったり、魔法の袋や空間魔法や変なスキルで安全な家を持ち運んだり、寝ていても発動する周辺を警戒できるスキルとか、強力な結界魔法で安全地帯を作ったりして、旅の寝具問題なんてどーでもよくなるらしい。
薬草
日本伝統の薬草で有名なのは、ヨモギ。
草餅の草であり、すりつぶして傷口に貼り付けると止血効果が望める薬草。
食べれば造血作用があり、貧血対策にも。
と、調べたらそう書いてありました。
ならばファンタジーの一般的な薬草は?
すりつぶした薬草を傷口に貼り付けると、傷が治る。
治る程度はそれほどではないが、日常生活で負う傷の大体はこれで十分。
すりつぶした薬草を沸騰したお湯に入れ、効能を抽出すれば回復薬となる。
……こんな感じですかね?
薬草、万能なんですよね。
どんな傷でも治せる。
切り傷も打撲も(軽度の)凍傷も火傷も、肉体的な傷と呼ばれる範囲ならばなんでも。
さすがに後遺症が出るようなのは無理でしょうけど、それでも大抵は治せる。
例外も。
ゲーム世界で部位破壊の概念が無い場合は、薬草だろうとなんだろうとHPを回復させ続ければ、無くなった部位が生えてきて治る場合も有るでしょう。
んで、現実ではどんな傷には○○と、薬(草)は使い分けねばならん訳ですよ。
他には薬草と書いてハーブと読む場合も有りますね。
それ自体に薬効のあるものと、香りに効果が有るもの。
ハーブティーとして抽出しても効果が有るもの。
ちなみに中世ヨーロッパではまだ紅茶が定着して無くて、お茶と言えばハーブティーだったとか。
ヨーロッパの中世は、ローマ帝国分裂の4世紀末から、15世紀の東ローマ帝国の滅亡および16世紀末まで。
お茶(中国の茶)がオークションに出されて(チャノキによる)お茶が認知され、後の紅茶につながったとか言う出来事が“17世紀”の1679年。
ね?
話を戻します。
ファンタジー薬草は、どうなっとんじゃ(驚愕)
まあそこはご都合主義なんだろ、なんて身も蓋もないメタ発言を抜きにして、理由を考えてみました。
ぶっちゃけ、魔力です。 魔素とかマナとかです。
薬草がそう言ったオカルト成分の回復能力を蓄え、傷に貼り付ける事で作用する。
又は食べる事で体の内側から作用する。
薬草の傷を治すって概念をオカルトパワーで増幅して、ハッキリした効果を発生させる。
オカルトパワー万歳!!
…………そう考えないと、やってられねっす(ポツリ)
火打ち石・火口箱
火打ち石とは主に鉄片や鋼鉄片を使う火打金と、石英をはじめとした硬い石を打ち合わせる事で、火花を出して種火に火をつける道具です。
時代劇なんかで、男性が仕事なんかで家から出かけるときに、女性が送り出す前になんかカチカチしてる描写を見たことがありませんか?
あれは魔よけのおまじないだそうで、それに火打ち石を使っています。
現代では素材が変わって、ファイヤースターターとか言う名前でキャンプ用品として売られていますね。
火口箱、横文字ならティンダーボックスでしょうか。
これは火付け用の道具一式が入っている箱です。
具体的には、火打ち石(世界に存在するならマッチやライター)と木くずのセット。
種火をすぐおこせる、便利キット。
木くずはそのままでも良いですが、ブロック状で1回分の分量毎に固められて、もみほぐすとバラバラになるとかだったら便利かもですね。
火打ち石の仕組みは説明しましたよね?
そこで、ちょっと提案。
鉄と石英(石)が有れば火花が出せる。
キャラクターが鉄や鋼鉄製の武具を持っていたら?
……うん。 夜営で組んだ石の竈にシュッと剣を振って擦り付けて、火花を出して着火して種火になります。
格好良くないですか?
格好良いんですが、実際は装備に傷が付くんで普段はおすすめしないムーヴです。
ですが、何かから逃げるとかで手荷物を全て手放してしまった時に、
「仕方ないか」
とか言いながらシュッと1発。 種火がポッ。
う~ん、良い。
火の魔法が使えないヒト達や、魔力を少しでも温存したい魔法使いでも、火を付ける道具は必須でしょうね。
旅のお供に、火打ち石をどうぞ。
改めて。
書き出す物品は順不同。
思うまま書き殴っているので、道具類で読み直す時は目的の場所を探す事になります。
追加で道具類2とか3とか書くこともあると思います。
その時に「どこだったかなー?」なんてご迷惑をおかけすると思いますので、先んじて謝罪を。
すみません、本当にお世話をおかけします。




