刀と杖+α
刀と杖。
まず刀についてを書いて、まだ書けそうだったので杖を後付けで追加。
まず刀です。
刀と言えば、日本を代表する近接兵器。
刀の部位の説明は省略。
刀身の刃じゃない方は峰で、ちょっと訛って棟と呼ばれたりする~なんて小話をいちいちしてられねっす。
むね?
( ゜∀゜)o彡゜ おっ○い!
( ゜∀゜)o彡゜ おっぱ○!
( ゜∀゜)o彡゜ ○っぱい!
とか、小粋なボケをし続ける余裕も知識もないし。
大抵がテキトーな推測混じりで、本当かどうかも分からんネタも入れてるし。
刀は侍・侍・武士・武士・兵・兵その他多数の呼び方がある存在の魂だ! とかって話が有りますが、豊臣秀吉が関白になって、刀狩り令が出るまでは農民も持ってました。
なにせ農民は農民、武士は武士と完全に分離されるまでは、半農半士として戦で呼ばれない限り農民をしていたりしますから。
つまり武器防具共に個人所有の個人管理。
敗走した敵軍の兵士を追撃して、倒して剥ぎ取った装備も自分のものとしてた話も。
なので、刀は武士の魂って話は刀狩り令以降で、刀が無いと自分が自分で居られない人が言い出したんじゃないですかね?
例えば食い詰めた浪人とかが。
刀自体の語りに戻ります。
複雑な工程を経て打ち上げられるその刀身は、芸術品扱いされたりもしますね。
なお実際の刀は、バリバリの兵器。
包丁みたく刃を立てて、当てて引いて斬る。
それに特化した切れ味重視の実用品。
…………なんですが、西洋剣の項目でも書いた通りに実際の戦争では活躍は限定的で、決定的な戦力にはならないらしい。
各種刀の長さ
何でもかんでも刀と纏められますが、種類が有名(?)な奴だけでもいくつかあります。
それぞれの解説は後にして、大まかなサイズ比較を。
合口・懐剣・懐刀・守り刀<脇差<打刀<太刀<大太刀
大体こんなイメージ。
刀を打ち始める前の、両刃直剣の頃の剣(代表として草薙剣)は脇差より短い……らしいけど、正直知らん。
それと忍者刀(又は忍刀)は脇差と同じ……位かなぁ?
普通の刀より短く脇差より長いとか言われているみたいだけど、脇差には大・中・小で長さが違うから何とも。
合口
匕首 で あいくち 又は ひしゅ と読んだりもします。
これは懐に入れておく、鍔のない小さくて刀身が太くて短い刀(短刀)を指します。
懐……そう、長さ比較で懐刀とか懐剣とか出ましたが、ほぼ同じです。
違いは…………明確なこれっての、知らないんですよ。
懐刀や懐剣で画像検索すると、鍔の有るのも無いのも出てくるし。
あ、鍔ってのは、西洋剣で言うところの護拳。
剣や刀を握る手を攻撃された時に、その握る手を守る部品です。
鍔迫り合いしようとしたら、刀身が滑ってって手をザックリ……なんて笑えない悲劇は見たくないですからね。
おっと、合口からずれまくりでスミマセン。
合口の主な使い方は、最後の一撃用。
追い詰められて自決するだけじゃなくて、逆に相手をひと突き! とか。
持ってる武器が全部無くなって、最後の抵抗! とか。
寝ているところを襲われて、パッと持てて振り回せる自衛武器! とか。
大抵はそんな感じなんですが、そうじゃない使い方も。
それは何かと言えば、合戦時。
敵を組伏せて(又は斬り伏せて)身動きを封じた所で、敵の甲冑や帷子を捲って、合口でトドメ!
こんなのだった時代も有ったらしいです。
守り刀
正直謎な刀。
いやだって、用途が広すぎるんですわ、こいつ。
産まれたばかりの赤ちゃんのそばに置いて、厄を断ち切る刀。
何かの祝い事で、悪い縁を断ち切る刀。
お葬式で、棺に入れる刀。
んで、女性の自衛用にも。
ね? 用途広すぎ問題。
人生の節目節目で使うだけなのかな? とか思ったら、女性の懐刀も守り刀よ?
どう扱えば良いのか分からんっす。
脇差
これは武士の副装備扱いですね。
基本は普通の刀を使うので。
なので、何かが有った時に使う印象。
ただ、二刀流なんかでは片方の刀としてこれを使う場合も見受けられる(?)
それと、少し前に書いた 小脇差・中脇差・大脇差 の存在。
用途が違うんでしょうが、調べてないので知らん。
刀をふた振り差す武士の、当人のバランス感覚で大きさが変わっているだけだったら、ちょっと悲しくなると思う。
打刀
これがいわゆる普通の刀。
現代では生産数と製法が法律で制限されていて、所持するのに許可が必要な美術品。
一部のゲームでは確率で即死効果を持つ刀も有りますが、そいつは切れ味の良さをイメージしたモノでしょう。
こいつが実際に普及したのは、一説によると江戸時代に入ってからだとか。
戦国時代から普及してたって説もあるけど、個人的には江戸時代から派。
それまでは刀ってーと、打刀より長い太刀だったそうで。
なのになぜ打刀が普及したのか?
刀を振り回す場所が変わったからでしょう。
草っ原の戦場で振り回す機会が減ったから。
戦場で振らないなら、鎧・甲冑を斬らないから分厚くて丈夫な重い太刀など振る必要も無い。
主に振り回すのは、道場とか街中とか、部屋とか。
つまり長いと、どこかにぶつかって大きな隙になったり、刀に余計な負担がかかったりする場所。
戦は終わった。 大きな戦は無いんだ。
それを象徴するような、変移かも知れません。
長いのを打たない様に徳川が制限をかけていたって話も有るみたいだし。
…………ん? 江戸時代にも明治時代へ完全に移るまでに戦争は有った? 戊辰とか西南とか?
そのころにはお前ぇ、歩兵銃と機関銃と大砲が支配する、鉄と火薬の量がモノを言う戦場だろうが。
のんきに刀を握って突撃なんてしたら、そりゃあ蜂の巣になるのがオチだわ。
刀の時代は終わったんだよ。
妖刀
いわゆる呪われた刀……と言われる、曰く付きの刀を指す単語ですね。
どこぞの将軍家に代々傷を与え続けたシリーズとか。
一度鞘から抜けば、血を求めるようになる刀とか。
ネタで野菜を斬りたくなる妖刀なんてのも見ましたね。
将軍家にとって不運を連れてくる刀は何とも言えませんが、血を求めるようになる刀の理屈は予想がつく。
切れ味が本当に良かったんでしょう。
斬るのが楽しくなっちゃったんでしょう。
斬る感触がクセになる刀だったんでしょう。
まるで麻薬みたいに、刀の性能の良さにズッポリはまって、やめられなくなっておかしくなったんでしょう。
……俗な話をすれば、賭け事ですね。
当たったときの嬉しさ楽しさが忘れられなくて、外れて「チクショー!」と思うときの激しい感情の動きがクセになって、また感じたくて止められなくなる。 止まらなくなる。
これと一緒(かなぁ?)
ファンタジー世界なら、モノホンの呪われた刀は出し放題でしょうね。
どんなのを出して作品を盛り上げるかは、作者様方の腕次第。
忍刀
忍者が使う、打刀より短い刀。
刀の鞘は艶消し処理が施され、刀身の反りは打刀より浅く、刀の下げ緒は便利に使われるために㍍単位(3~5㍍下手したらもっと有ったとか?)と言う長さを誇る。
壁に立てかけて鍔を足場にして飛び上がり、乗り越える補助に使え、暗闇の中で鞘と下げ緒と刀を使って状況を探れる。
敵を縛り上げる紐とか。
森の中なら3本以上の木を囲うように結んで、それに布や袴をかけてテント代わりにするとか。
下げ緒はかなり便利に使える。
……と言われているけど、実在が疑われているらしい。
忍者は諜報員兼工作員なので、そんな特殊な刀を持っていたら目立ってしょうがない。
使うにしても、他の刀か他の刀を改造したものかになるんじゃね?
なんてツッコまれちゃあ、黙るしかねーわ。
長巻
特殊な刀。
普通の刀より柄を長くした刀。
どっかの試練大好きな風来坊が主人公のゲームで出てくるアレ。
ゲームでは打刀より弱かったりするけど、多分打刀より強いんじゃないかな?
西洋剣で言う片手半剣の亜種。
刀は元々両手で握るものなので、完全に一緒とは言えない。
むしろドイツのツヴァイヘンダーってデカい剣の同類って調べたら出たけど、そっちかもしれん。
刀身自体は打刀と同じか少し長い程度だけど、柄が長くなっているので握る場所で威力が変わる。
ほら、野球のバットと同じ。
コンパクトに振りたいなら短く持って、強い打球で飛ばしたいなら……てね。
敵は振るスピードや攻撃の重さ、なにより攻撃の届く距離が変わって混乱する。 柄を長くするだけで、なんてお得なのでしょうか。
太刀・大太刀
打刀より反りが大きくて長くて太い刀身を誇る、戦場での実用品。
刀身が太いなら、それだけ丈夫で折れにくい。
特に長いのは野太刀と呼ばれていて、槍相手でも穂先を切り落としたり、徒歩の武士が振って騎馬を切ったり打ち据えたりと大暴れしてたらしい。
戦国時代までで刀と言えばこれらだった。
説により室町時代までの武器だったとか色色有るけど、戦国時代でも主流だった派。
これらは馬上で振る想定もされた刀らしくて、だから長いとか。
長くて太くて大きいなら、当然重い。
その重さで叩きつけるのが主な使い方だったとか?
使いこなすには相当の筋力と剣術が必要で、上手く使える者は少なかったんでしょうね。
磨り上げとか言って刀身を削り、打刀サイズにした太刀が多く、現存するのは少ないんだそうな。
そうそう、前述の長巻はこの太刀を使いやすいよう改良した物だそうです。
薙刀
一種の長柄武器です。
長い棒の先に三日月型の刃物を取り付けた武器。
長さ故に刀より先に攻撃が出来るのが特徴。
ただ、刃物の当たる範囲より内側へ入られると取り回しに苦労し、攻撃手段が棒部分による打撃しかなくなる。
現代では女性の武器みたいに思われていますが、有名な僧兵が持ってましたよね?
ほら、源義経さんの従者の、弁慶さん。
……いや、作品次第か。 刃物な刺股を持っていたり、金砕棒だったり。
ちょっと詳しい所を見てみたら、薙刀が戦場で活躍していたのは主に平安~鎌倉時代だったそうで。
まあ後は、まれに居た女剣士が好んで薙刀を振るったとか、巴御前様がーとか。
薙刀を主武器にしているのが女性ってイメージが強いんですよね。
実際に江戸時代では腰元とよばれる城の女性達が、夜の城内警備で持って歩いていたとか。
しかし、城内では天井や柱があって薙刀を満足に振れないだろうに、よく長物を……と思わず歓心。
昭和時代でも、女性の自衛のための武道として薙刀を学校で教えてたとかって話が。
今部活として薙刀部があるところも有るんでしょうが、入っているのは女子が大多数ってイメージしか湧かない。
結局現代では、女性の武器ってイメージは払拭できないorz
打刀と太刀の小話
調べると分かるけど、装着するときの呼称が違います。
腰帯に鞘を“差す”から、打刀は差す。
太刀を腰帯に下げるよう吊るすのが“佩く”となる。
差す場合は刃が空を向く。
佩く場合は刃が地面を向く。
これは引き抜き易さ(抜いて相手へ刃を向ける速さ)を重視しての結果らしい。
なお、野太刀は大きすぎるために佩けず、背中に背負う様にかつぐ。
忍者刀もかつぐイメージがあるけど、細い道を進むのに引っ掛かっちゃって通れなくなるだろうから、多分に腰に差してたんじゃないですかね?
とまあ、刀ひとつを装備するにしても呼称が変わります。
この辺は知識です。
そして世界を文字で描写する手段として、知っていれば……上手く使えれば望んだ通りの世界を描き出せます。
上手く使えるのに越したことはない。
使うには、色々沢山の勉強が必要。
うーん……物書きの道も中々に修羅道ですよね。
杖。
単純な普通の杖を武器とするなら、棍棒の分類なんですけど、ファンタジーならちょっと変わってきますのでね。
別枠ですわ。
杖全般
ファンタジーで杖ってーと魔法使いが持ってるものですが、なんで魔法使いが杖を持つかと疑問に思いますよね?
あれ、古来からの古典ファンタジー世界では、魔法を使うにはとても沢山の勉強や研究や自己研鑽……精神修行が必要になります。
そう。 おじいちゃんやおばあさんになる位の時間がかかるのです。
で、ファンタジー世界は中世イメージで、今ほど寿命は長くない。
健康知識は、食生活だの栄養学だの衛生観念だの、そんなのは無くて経験則や宗教の教えや妄想位しか無い時代でしょうからね。
長くないのなら、腰(背)が曲がるほど長生きする人は少なかった。
腰の曲がったご老体は歩行補助に杖(支えにする棒)を持っていた。
杖を持って歩くなんて変な人(その当時の認識で)だな。
もしかして、何か不思議な力を持っている人なのかな?
なんて流れですかね? それで
不思議な力を持っている人=杖を持っている
とか
杖自体に不思議な力が宿っているから持っているのでは?
とかイメージがね。
…………うん。 魔法を使うのに杖は関係無いのよ。
まあそこはそのファンタジー世界の設定次第って所に落ち着くんですけどね。
杖に魔法補助効果は無いけど、指揮棒みたいにどこへ魔法を飛ばすか、当てるか。 銃の照準代わりに使ってるとか。
植物製の杖は魔法の補助をする回路を作りやすくて、それで杖を……とか。
杖や魔法の指輪とかが魔法の放出点……銃口みたいな役割を持っていて、魔法使いには必須の道具だとか。
考えるだけで色々有りますね。
それなのでファンタジー世界では 杖=魔法 なんて構図もできちゃったりして、杖その物に魔法が宿っているのも良く出てくる話。
仕込み杖
魔法とは全く関係無いですが、前述の刀繋がりでまずこれから解説。
いわゆる 杖に見せかけた細身の刀 です。
一見したら杖ですが、杖の握りやすい所が刀の柄になっていて、もしもの時は鞘から抜刀して使える物騒なやつ。
どこぞの縮緬問屋のご隠居様が、これを使っていたシーンが……あった気がするんですよね。
いつの間にか棒術……杖術で身を守るようになったけど。
王錫
権力の象徴ですね。
打撃武器でメイスの項目にも書きましたが、一緒。
つまり支配(統治)と暴力は=で繋がっている……と皮肉られたりするのはお約束。
昔の王は 神授王権又は王権神授説 と言って、王になる権利を神から授かったとする大義名分を掲げて絶対的な権力で統治していた国も(現実でもそう言い張った国が)有った。
それ繋がりで、王の権力を示す道具のひとつである事から、ファンタジー世界では何か絶大な力を持っている場合も。
タクト
一応魔法の杖扱い。
オーケストラの指揮者が持つアレですね。
どっかの稲妻型のアザがついた男性魔法使いがこれを使うので、有名でしょう。
バトン
短杖とも。
運動会のリレーやマーチングバンドの指揮者やチアの競技なんかで使う、あんなサイズの杖。
概要で語った様に、ご高齢じゃないと魔法が使えない設定なら、このバトンは無くなります。
ロッド
1㍍位の長さの杖。
現代で足腰が弱っている方が持っている杖サイズ、と言えばわかりますかね。
スタッフ
2㍍サイズの長いやつ。
長杖とも。
決して従業員ではない。
箒
魔女が杖にしているネタで有名ですね。
使う気になれば、多分使えるんじゃないですかね?
錫杖
旅のお坊さんが杖として持っているイメージですね。
そんな流れで、そのまんま神聖な物って扱われやすく、お坊さん→仏教→お経→成仏 なんて連想で聖属性や対アンデッド効果を良く持たされています。
杖の長さについて
バトンやロッドやスタッフは人々のイメージで長さを変えるので、正確な所では無いと言っときます。
特にロッド。
打撃武器の項目でスタン“ロッド”と書いたので、つまりそれくらいの長さのはずなんですが、ロッドを長杖とする解釈も溢れていて何とも言えんのです。
なので、スタッフとロッドがゴチャゴチャになって判別がががががががが(壊)
杖ではないけど、同じ魔法触媒系統
巻物
スクロールとも。
大体が使い捨て。 魔力を通したり、使うと念じたり、巻物に書いてある文章を読んだりすると発動する。
巻物に込められた魔法が発動するのか、何か魔法やスキルを会得するのかは、作品の設定次第。
お札
和や中華系統の魔法使いが、魔法を使うのに必要な消耗品扱いが多い。
陰陽術とか、祓魔師とか、風水師とか。
特殊な紙に書き込んで作り、どこかに貼り付けたり投げながら使うのが定番。
本
巻物を纏めた物で、使えば使うほどページが減るタイプ。
所持者の使える魔法が各ページに現れる、タブレット端末みたいなタイプ。
本自体が一種の魔法装置的なタイプ。
設定次第で様々。
魔銃
魔力の籠った何かを原動力として、魔法を撃ち出すとか。
使用者が使おうとする魔法の制御補助や増幅効果等を詰め込んだ、杖の代わりとか。
現実では弾丸とか撃ち出す火薬とか、そう言ったのを魔法で代用した、魔法で作った銃とか。
考えるだけで面白そうなやつ。
魔砲
これが麿の全力全壊でおじゃるぞ!(裏声)
……ごほん(せき払い)
あ、壊はわざとですので悪しからず。
前述した魔銃を大型化したものが大抵。
込める魔力の量が段違いになって、魔法陣とかを使って複数人による儀式っぽい使用方法になると、中学二年生的何かがうずき出す。
両方とも大雑把で曖昧な知識で語っている部分が多いので、真に受けず改めてそちら様で調べて頂いた方が良いと思います。
今回のは特に。