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あやしい影に転生しました ~自己主張できない周囲に流され系だった不遇モブが、異世界デビューで思いつくまま気の向くままに投げっぱなしジャーマンする話~  作者: yatacrow
第二章 あやしい知り合いが増えました

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第44話 あやしい日記


「んっふぅ! いきなりっ! んん」


 いきなり変な声を出すソニア。


「頑張れ、もう少しで全部入るから我慢しろ!」


「くぁ! ソニア様、変な声出してるっす! 大丈夫っす?」


 心配そうにソニアの顔を覗きこんでソニアは恥ずかしそうに顔を背ける仕草がエロい。


「そ、待って……ください。ふぐっ!」


「あと少し……、いくぞ?」


「あぁん! 真剣な顔のシェイドちゃん、素敵ぃ!」


 ラァブは、だ、ま、れ!


「んやあぁ! はんっ!」


 びくんびくんしてる。


「よし、これで明日の筆記試験は確実だな?」


「……そうですね。わざわざ王都中の知識人の影読みした記憶を、無理やり注入していただいてありがとうございます」


 お礼の割には、ありがたくなさそうな顔だけど?


「ソニアの実力なら新しい知識なんてなくても合格出来そうだけど、他にも用があったんでな?」


「……実体化の事ですよね?」


「俺の記憶も入ってるから話が早くて助かる。で、あったか?」


 俺が理解するよりも、ソニアに理解してもらって説明してもらった方が早いし、筆記試験にも使えて一石二鳥って奴だ。


「……入れられたばかりで知識の整理をさせてください」


「シェイドちゃんが実体化したら、どうなるのかしらぁ?」


「かぁ、フェザースラッシュが当たるっす?」


 ハルピの奴、俺を狙ってんのか? やんのか? くらぁ!?


――今度こっそり隷属化しておこう。


「ソニアは明日の試験に備えてこのまま休んでおけ。もし実体化の情報がないようなら試験が終わり次第、王都の図書館で勉強だな!」


 頼んだぞ!


「シェイドちゃんはこれからどうするの?」


「俺はクライブって奴の遊びに付き合ってみようかと思ってる」


「シェイドちゃんレベルのクズよねぇ? 女の敵だわぁ」


「いえ、マスターの足元にも及びません」


「おい! 俺は女を食い物にするような奴じゃないぞ! あんな羨ま……ごほん、けしからん奴と一緒にするなよ! なあ?」


 考え方はどこか近いものを感じるが、俺は違うはずだ。


 どこが? って言われると辛いが、どこか違うんだと思う。


「「「…………」」」


 返事がない、ただの魔物のようだ。




◇◇◇




・メーイの月、最初のムン、晴れ


 今日から“フィフスグラシーシィズ”の活動が始まった。


 先日、五人目の男ルークと出会い、準備不足なところもあったが、なんとかオープンに間に合わせることが出来た。


 ルークは掴み所のない野郎だが、歌も踊りも上手だった……と思う。


 不思議なことに記憶に残らない、一緒に練習をしているはずなのだが。


 俺の伝手(つて)で上級国民のマダムたちを店に連れてきた。


 コイツら雑食だったのか? とても生き生きと接客をしている。


 俺は客の反応を見て、この企画が成功することを確信した。


【チップの売上順位:ピール、ルーク、ガイア、レクス、ロイド】



・メーイの月、最初のウォラの日、晴れ


 二回目の公演、前回のマダムたちがそれぞれ連れを伴って来てくれた。


 当たりはまだいない。


 今日は、筋肉のガイア、天然のピールが人気だった。


 ルークの知り合いの冒険者がBランクになったらしい、女なら今度連れて来てほしいとお願いした。


 冒険者も高ランクなら稼ぎもいいはず。


【チップの売上順位:ピール、ガイア、ルーク、ロイド、レクス】


 ルークの客だけすっきりした顔になって帰って行く。


 きっとブースの中で頑張っているんだろう。


 俺のためにも頑張ってくれ。



・メーイの月、最初のゴルの日、曇り


 今日は週末、マダムたちは旦那の世話で忙しいと思われたが、予想と違ってかなりの来客数になった。


 ステージに投げられるおひねりこそ少ないものの、ルークやロイドを筆頭にチップの売上がすごいことになった。


 毎回、ルークに殺到するマダムたちをすっきりさせて帰らせる絶倫ぶりには驚かされた。


 そろそろ上級国民の部屋を借りて、オアシスナイトを企画したほうがいいのかもしれない。


 広めの店舗を用意したはずだが、思ったより来客が多く狭くなってきた。


【チップの売上順位:ロイド、ルーク、ピール、ガイア、レクス】



・メーイの月、二回目のムンの日、雨


 ルークの奴が急に飽きたので抜けたいと言ってきた。


 まだ始まったばかり、俺は上物を掴んでいない。


 せっかく俺がプロデューサーとして働いてやってるんだ、お前の身勝手で抜けたいとか許さない。


 なんとかルークをなだめてステージに出した。


 今回は押し寄せるマダムたちを相手に万年最下位だったレクスが奮闘していた。


 フェロモンでも出ているのだろうか? マダムたちのレクスを見る目が違っていた気がする。


【チップの売上順位:レクス、ガイア、ロイド、ルーク、ピール】


 店の片付けをしているとき、何かの臭いがキツかったので換気することにした。


 ルークには多めに金を渡して次回も来るように説得しておいた。



・メーイの月、二回目のウォラの日、雨


 俺たちの噂を聞いた“王叔母の魔女”からオアシスナイトのリクエストがあった。


 俺たち六人は魔女の館に招かれ、ステージ上で大量のマダムを相手に入り乱れる祭りを行った。


 俺はプロデューサーとして訪問したはずだが、魔女から頼まれてしまえば断る事は出来なかった。


 体力の限界まで搾り取られた気分だったが、俺以外の五人は“ぴんぴん”していた。


 あんな数のクリーチ……、いやマダムたちを全員満足させていた。


 俺は三人が限界で、男として情けない気分だった。


 魔女はヤバいな、六人大回転とか言って……気がついたら全員が果てていた。


 地位と金は最高なんだがな、全部絞り尽くされてしまいそうだ。


 ちなみに、娘を見かけたが父親似なのか美形だった。


 魔女に取り入り、娘を狙えれば悪くないかもしれないな。


 幸いなことに、魔女から二回目のオアシスナイトのリクエストがあった。


 次回は、モンスターハウスに五人を投げ込んで俺は娘と接触しようと思う。


【チップの売上順位:ルーク、レクス、ガイア、ピール、ロイド】



・メーイの月、二回目のゴルの日、晴れ


 ルークの様子がおかしい、身だしなみは整えているはずだが臭い。


 それにまるで久しぶりに女と触れ合うように見えるがっつく接客で、マダムたちが少し引いていた気がする。


 このままだとオアシスナイトが心配だ。


 しかし、残念なことに売上はルークが一番、機嫌を損ねて抜けられては困る。

 

 結局、注意をすることが出来なかった。


【チップの売上順位:ルーク、ピール、ガイア、レクス、ロイド】



・メーイの月、二回目のアスの日、雨


 昨日に続いて雨の夜、二回目のオアシスナイトで俺たちは王叔母の魔女の館に来ている。


 やっぱりルークが臭い。


 香水でごまかしているが、長年風呂に入っていない水の腐った臭いをまとわりつかせている。


 そろそろ“フィフスグラシーシィズ”も潮時なのかもしれない。


 さっさと魔女の娘を落として解散か、男娼専門の商人に経営権を譲ってもいいかもしれない。


 そんな事を思いながら館に入ると俺たちは見たことのある女たちに迎えられた。


 今まで関係のあった女たちだった。


 魔女も悪趣味なことをする。


 五人と嬌声を上げながら交わる獣たち、俺だけを除け者にして。


 そして、気づいた。


 女たちを食い物にしてきた俺への当てつけ、魔女は全てを知った上で俺を泳がせていたのだと。


 魔女は知っていたのだ、俺の過去を。


 薄く笑う魔女から言われた事は二つ。


 今までの売上を女たちに渡すこと、全ての女たちに謝罪と今後も損害賠償すること。


 これを守らなければ俺は魔女から消されてしまう。


 これから俺は女たちに搾取される人生を送ることになる。


――どうしてこうなった?


 以上、クライブの日記より。


「うぅん? シェイドちゃんが何かしなくても、遅かれ早かれクライブちゃんの人生って真っ暗だったのねぇ」


 抜けたいって言ったのに、うだうだと辞めさせてくれないから王叔母様にチクってやって、各地に売られた女の子たちを転移で集めてやった。


 接客真っ只中のお客さんには悪いことしたけど、代わりに発情したマダムを置いてきたから許してほしい。


「くぁ! 自分、字が読めないっす! ソニア様、読み上げてくれてありがとうっす!」


「どういたしまして。この店に連れて来られなくて良かったです」


「クライブちゃんは捕まって、残りの四人はどうなったのかしらぁ?」


「ん? フィフスグラシーシィズ自体は人気があったから、そのまま経営者が王叔母に変わっただけで何も変わらないぞ」


 あのクリーチャーはヤバい、超雑食。


 娘のメアリーちゃんが隣の部屋で盗み聞きしながら、もぞもぞしてるのを眺めるのがなければ俺のモチベーションは最悪だったな。


「マスターの代わりの人って、食堂の裏で食べ物を漁ってた人ですよね?」


 商売に失敗して嫁さんに逃げられてその日暮らしをしていたおっさんを拾ったんだよな。


「生活に困ってたから仕事を紹介してやったんだ」


 臭いはごまかせないけど、幻妖や睡眠、夢操作を使えば俺は何もしなくてもマダムたちは勝手に満足してくれる。


「かぁ、その人以外は魔物なんすよね? 自分たちの仲間っすか?」


「仲間? まあ、今後一緒に行動をすることがないし、知り合いじゃないかな」


 二回目のマダムたちを相手に怖じ気づいた四人のために、俺は核をこしらえてやったんだ。


 全員が絶倫魔人のインキュバスになって、好き嫌いなくマダムたちの相手をしてくれるようになってよかった。


 この何日かマダムたちの相手をしてたせいで、色々な事を忘れている気がするが、実体化の案件はソニアに任せているから問題ないだろう。


 そろそろ魔物の核はギルドに集まったかな?


 明日はギルドにでも行ってみようかな。

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