表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/18

フェルラインとエールミケア

「あの馬鹿どこ行った」

フェルライン。

ここは龍族の館。

龍姫には常に龍族の付き添いがあり、それはローテーションで決まっていた。


なのに当番のエールミケアがいない。


「サボリじゃなーい?」

マディアクリアが欠伸をする。


諜報担当ちょうほうたんとうがサボるとかどうすればいいのよ」

「優秀なんだけどねー。闘争本能コントロール出来るし」


「私も評価してるのよ。マディアクリアの次はエールミケアだと思っているから」


「うんうん。いいと思うけど」

「だから教育しないとね。次世代の為だもの」

フェルラインは壮絶な笑顔を浮かべ廊下に出た。



「ふんふーん♪」

エールミケアは、芋を油で揚げたものを食べながら、本を読んでいた。


「いやー。新都で流行ってる恋愛小説めっちゃ面白いな。これからは恋愛小説の時代だって、うん」


「へえ。それ、新都で買ってきたの?」

「うん。新都に潜ったと、きに……」

ギクリ、とエールミケアはゆっくりと振り向く


「ミケア、分かってるわね?」

フェルライン。笑顔だが、目が笑ってない。


「ま、待ってください!今は自由時間!ですから!」

「いいえ、あなたは龍姫様のお付きの時間よ。とっくに時間過ぎてるから」

エールミケアは汗をかく。


そして

「新都で買い物なんて、報告聞いてないんだけど」

「い、いえ、暇だったもので」

「な、ん、で、一刻を争う、貴族クーデターの情報収集で、暇が出来るのかなー???」

ダラダラと汗をかきまくるエールミケア。


そして

「や、止めてください!フェルラインさんのお仕置きシャレにならないんです!マジで!あれやられると真っ直ぐ歩けなくなるんですから!諜報活動にも影響が!」


「安心しなさい。一週間休暇をあげるわ」

「一週間休暇貰えるなら小説読みたいです!」

フェルラインから、「ぷつん」という青筋がキレる音がすると


「3日間レイ○」

「たすけてー!!!」

「このサボリ魔がーーー!!!根性叩き直してやる!!!」


大騒ぎする二人に


「あれが次世代リーダーって本気か?」

カレンバレー。

「私は認めませんが」

ユレミツレ。

「いや、まあ、あれも優秀なんだよ。サボリ癖があれなんだけどさ」

マディアクリア。

3人は腕を組んで、二人の騒ぎを見守っていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] まぁ…うん。 見つからずに色々やれてるのは実際優秀だよね。 うまくサボれるやつは上手いこと成果出した上で調整ができる能力があるってことだから。 まぁ最優先を忘れてたのはフォローできないけど…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ