ビルナとエウロバ
「だから!!!テメエの仕事は、白痴の上に跨がって腰を振ることだと何回言えば伝わるんだ!ビッチ!!!」
エウロバが叫ぶ
「そ!そんなこと出来ません!」
涙目で兄にしがみつくビルナ
「この慈悲深い私はな!婚約者であるマヤノリザの浮気、しかも近親相姦に目をつぶるとまで言ってるんだぞ!このサノバビッチ!想像力もねーのか!?お前は誰の子を産むつもりだ!!!
体裁としても、旦那となったあの白痴と○ァックした事実がないと大問題になるじゃねーか!!!」
ビルナは今の帝国の皇帝の弟であるディルハウエルと結婚をした。
ディルハウエルは、生まれつき言葉を喋れず、起き上がることも出来ない。
生まれてからずっと寝たきりで看病されていた。
「……ビルナ。あのな、この件は心の底からエウロバが正しい」
「お兄様!そんな!」
「分かるな。『跨がって腰を振るんだ』エウロバが言ってること分かるな」
マヤノリザは諭すように言う。
要は、性行しているふりでもいいから、臣下や召使い達に見せつけろ。と言っているのだが
「……分かりました。頑張ってきます……」
ビルナはトボトボと歩いていく。
「あのビッチ、本当にマザー○ァッカーだな。演技も出来ねえのか」
「……すまんな、俺の教育が悪かった」
マヤノリザはため息をつく。
「こっちは問題が山積みなんだ。ビルナは陛下の弟の子を産む。それをもって、今の皇族は一回表舞台から消えて雌伏する。というストーリーで動くのが一番混乱がない。家柄的には、ビルナは相当良いからな」
「まあ、ビルナもその辺りは分かる……」
ビルナがすぐ戻ってきた。
「どうした?ビルナ?」
「振ってきました」
「……なにが?」
「上に乗って一回腰を振ってきました」
エウロバは口をパクパクした後に
「サノバビーーーーーッチ!!!!!!!!!!!」
大暴れをした。
「いいか、ビルナ。あれはお前が悪いんだからな」
「おにいさまぁ」
エウロバはひとしきり暴れた後
「サノバビッチ!てめえ!そのプッシーに白痴のコック突っ込んで来るまで部屋から出るな!!!」
とビルナを蹴り出したのだ。
「実際の性行の有無は任せるが、とにかく周りから性行していると思わせる声は出せ」
「……はあい」
マヤノリザとしては、自慰でもして誤魔化せばいいだろうと思っていたし、そう伝えていた。
部屋の外では、エウロバが仁王立ちしていた。
「あのサノバビッチ、あえぎ声で城を揺るがすとかしないと許さん」
どんなのだ、と思ったが、部屋からあえぎ声が漏れ出した。
「なんだ、やれば出来るじゃないか。なかなかファンキーでいい。これなら疑われまい」
エウロバが上機嫌になったので、マヤノリザも安心する。
その場を離れようとしたが
『お、おにいさまぁ♪』
部屋からのあえぎ声に乗った声。
マヤノリザはコケて、エウロバは頭を抱える。そして
「マザー○ァッカー!!!!!!サノバビッチ!!!!!!バカなのか!!!てめえは!!!!!」
エウロバの絶叫。
近親相姦を疑われないように、夫とちゃんと性行していることを証明するためにやっているのに、お兄様と叫ぶ。
「なにが悪かったんだろうな。教育か。教育だな」
マヤノリザは廊下で倒れ込んだまま顔を覆っていた。