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迷宮?

門番さんに案内されて目的のダンジョンに案内される、見た目はよく神社にある赤門だ。


「この赤門からモンスターが時々でてくるのよ」


困ってるのよ〜、なんて呟きながら門番さんは門を眺めている。


「なるほど、そのモンスターは倒せるのですか?」


「えぇ、モンスターは此処を見張っている戦闘班の人達で割合楽に倒せるらしいの」


赤門を見張る為に戦闘班と思われる3人が近くで見張っている。


「この赤門の中に入った人はいますか?」


「いるわよ、普通に出入りも出来るんだけど……」


「だけど?」


「攻略出来ないのよね、当然ゲームとかやってる人も戦闘班にはいるのよ、でも分からないらしいの」


「なるほど」


「ねえ!とりあえず入ろうよ兄ちゃん!」


まあ、此処でうだうだ言ってても仕方無い、雪の言うように中に入って確かめよう。


「じゃあ頼んだよ、私は門番に戻るから」


「通さんまた後でね〜!」


こうして俺達はダンジョンに入る事に成った、攻略ではなく攻略法を見つけてそれを説明する、或いはダンジョンの無力化だ、因みにこの赤門壊せないらしい、俺も試してみるか。


「オラァ!」


模造刀で一閃、ガキンと弾かれる、やはり壊せないらしい。


「ん〜兄ちゃんでも壊せないなら誰も壊せないだろうね〜」


まあ何か特別な方法でやらないと駄目だろうな。


「では、行くか」


「let's go!」


雪さん何故か発音がいいですね。



赤門をくぐり抜けると、洞窟内を思わせる造りの壁、床、天井になっている。


「なんか普通のダンジョンて感じだね!」


「取りあえず細かく調べるぞ」


ダンジョン内は1、4メートル程の段差やトロッコ、エレベーターやボート等があり、攻略してくださいと言わんばかりの構造をしている。


「ねぇ兄ちゃん、何で攻略出来なかったのかな?」


「多分ルールが設定されてるんだよ」


そう、要するに次の階層にはここのルールを守って攻略しなければいけない、しかもこのダンジョンは、俺の記憶が確かなら最下層は5階だ、だがそれがそのままダンジョンクリアに繋がる訳ではない。


「このダンジョンは下手するとループ型の無限周回ダンジョンだな」


「無限周回?」


「ああ、俺の推測が当たってるなら」


「当たってるなら?」


「ここはサイドビュー型アクションゲームだ」


「なにそれ?」


「えっ結構有名だと思うんだけど知らない?」


「知らない」


雪さんが凄く困った顔してるよ。


「まあ、昔のアクションゲームだ」


「そうなんだ!」


RPGじゃなくアクションゲームのダンジョンだったから、戦闘班の人達は分からなかったんだろうな。

しかも結構昔のゲームだ、更にはやった事ある人しか分からないルールが多数あるタイプ、プラスモンスターも出てくるのだから気付かなかったのだろう。

あのゲームの難易度は半端じゃない、ダンジョンマスターがチャレンジャーを何周させるつもりか分からないが、最低6周、最高256周させられるだろう、クリアさせるつもりが有るならだが。


「雪、外に戻るぞ」


「兄ちゃんダンジョン攻略しないの?」


「しない、時間が足らないし、何より攻略するより見張りを立てて、その都度ダンジョンから出てくるモンスターを狩った方がいい」


このダンジョンから出てくるモンスターは何故か魂を持っていない、しかし強くも無いので訓練代わりに退治して経験を積ませるのが良いと思う。







「という訳で、あのダンジョンの攻略は諦めるか、重度のゲームオタクが現れるまで無理ですよ」


俺達は、日比野さんに事の次第を報告しにダンジョンから帰ってきて、ダンジョンの概要を説明した。


「サイドビュー型アクションゲームねぇ〜」


「えぇ、なまじ俺達の能力がRPG系統であそこは典型的な洞窟ダンジョンだから誰も気付かなかったのでしょうね」


「でも君は気づけたのよね?」


「まあ、僕の兄ちゃんだからね!」


雪は余程俺の分析に信頼がおけるのか、ふふん、と物凄い自信ありげな顔をしていた。


「うーんでも戦闘班の人達もゲームに詳しいっていう人結構いたのに何で気づかなかったのかしらねぇ〜?」


まあ、その人達も最近のゲームならある程度は詳しいのだろう、だがあのゲームはレトロ系に分類される上に、256周以上した人間はかなり少ないだろう、バージョンも幾つか存在しているので、それこそクリアまでの感覚を持っている日本人はかなり少ない筈だ。


「まあ、ダンジョンクリアは諦めて下さい、あのゲームは本当に難しいので、それに私も以前ダンジョン攻略をしましたがかなり大変でした。ダンジョンマスターも色々考えているのでしょうしね」


「ダンジョンマスター?」


「えぇ、そういうジョブがあり、色々制約もあるジョブらしいですが、あのダンジョンで死人が出て無いのは、最大限ダンジョンマスターが気を使っているからでしょう」


「ともあれ、ありがとう大助君、ダンジョンの調査感謝するわ。ところで話しは変わるけれど貴方は雪さんと同室でよかったかしら?」


「えぇお願いします、どの道、明日には天界に転移してしまいますから」


俺としても、なるべく雪の近くで過ごしたい。


「じゃあ!難しい話しも終わったし!兄ちゃん!アジトの中を案内するよ!」


「ああ、頼むよ雪」


俺達は簡単に日比野さんに挨拶をすませて、医院長室を退出した。


一通り雪に案内して貰い、最後に雪の部屋に入る。


「大体こんな感じだよ!」


「ああ、しかし女性ばかりで気を使うな」


「しょうがないよ、女性グループのアジトだもん、それに少ないけど男性もいたでしょ?」


「まあな」


恐らくは既に結婚してる人達で、女性と離れたくない人達だろうな。

そもそも異変直後を生き残るのはかなり大変だ、そこいらの動物でも狂暴なモンスターと化す。

更に異変直後は昼間だったので、男性は仕事、女性は家事、共働きが増えてるとはいえ、そういう家庭がいまだに多数をしめているのだ。

その中を生き残り、男にとって肩身の狭い女性グループに男が所属しているのは、家族と共に居たいという強い気持ちからだろう。


「兄ちゃんだって男性グループのアジトに行けば肩身の狭い思いはしなくてすむよ?」


雪は答えを分かって言ってるな、全く。


「雪を任せられる男を見つけたら、男性グループに行けるんだがな」


「兄ちゃんが僕を好き過ぎるな〜なんちゃって!」


そんな会話をしながら1日を過ごした。

睡眠も食事も必要ない俺と雪だが、イコールしないという事では無い。

安心出来るベッドとゆっくり出来る空間があれば心を癒やす事ができるのだ。

雪との会話は俺の荒んだ心を確かに癒やしてくれた。



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