6話:降伏放送
武蔵野庭園学園 放送室
「さあさあ、出番だよぉ! いい顔してね!」
宣伝長・夢咲ららの手によって、スミレは放送室のカメラの前に座らされていた。 すでに学園内の全モニター、そして生徒たちの個人端末の回線はジャックされている。
「ほら、原稿はこれ。『抵抗をやめて武装解除し、校庭に集まってください』って読むだけ! 簡単でしょ?」
ららが突きつけたタブレットには、屈辱的な降伏宣言文が書かれている。 背後には、チェーンソー剣のエンジンをふかしている舞花と、銃を構えたほむらが立っている。
『放送、開始しま〜す! 3、2、1……キュー!』
モニターに、涙で顔をぐしゃぐしゃにしたスミレの顔が大写しになる。 逃げ惑う生徒たちは、足を止めて端末を見つめた。
「……こ、こちらは第二副会長……」
スミレは震える声で原稿を見つめる。 (これを読めば、みんな助かるの? ……ううん、違う) 窓の外を見る。トラックに詰め込まれる生徒たち。 投降したところで、待っているのは「家畜」としての地獄だ。撫子会長は殺された。自分もどうせ助からない。
なら、せめて。
スミレは顔を上げ、カメラを睨みつけた。 その瞳に、最期の勇気が灯る。
「……みんな! 聞いて!!」 「あん?」 舞花が眉をひそめる。
「降伏しちゃダメ!! 捕まったら殺される以上の地獄が待ってる!! 戦って!! ワープゲートへ逃げて!! 最後の一人になっても――」
ドォォン!!
スミレの言葉は、爆音にかき消された。 一ノ瀬ほむらが放った大口径の弾丸が、スミレの頭部を吹き飛ばしたのだ。 カメラのレンズに、べちゃりと脳漿と鮮血が飛び散る。
『キャーーッ!!』 『副会長が!!』
映像は、首から上がなくなったスミレの体が痙攣し、崩れ落ちるところを鮮明に映し出していた。
「チッ、余計なことを」 ほむらが舌打ちする。 だが、宣伝長 ららは、血塗れのカメラに向かってニッコリとピースをした。
『あ〜あ、残念♡ チャンスをあげたのにねぇ? みんなもこうなりたくなければ降伏しようね!!』
またまた見に来てくれてありがとう!!
次回、7話 血路を開け です!
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