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オトシゲ:乙女は資源になりました。~男性絶滅後のディストピアで、学園経営しちゃいます~  作者: 428の968
第一章:関東圏統一戦争

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2話:嵐の前の静けさ

【武蔵野庭園学園 本部棟『生徒会室』 日時:開戦前日 16:30】


「――撫子(なでしこ)会長。埼玉第3小学園から、『同盟脱退』の打診が来ています」


 西日が差し込む穏やかな生徒会室。  しかし、そこで交わされる報告は、室内の暖かな空気を凍りつかせるものだった。  生徒会長・清川(きよかわ)撫子(なでしこ)は、第二副会長からの報告を聞き、こめかみを強く押さえた。  彼女は「理想」を信じる清廉潔白な少女だが、その整った顔立ちには、隠しきれない疲労の色が滲んでいる。


「……また? これで今週3件目よ」


「仕方ありません。同盟結成からもうすぐ3ヶ月……。『学園合併戦争法』に基づく『裏切り期間(フリー・タイム)』に入りますから」


 第二副会長が、悔しそうに唇を噛む。


「今、同盟を抜けて大学園に媚びを売れば、報復を免れられる……。自分たちだけ助かろうとする学園が出るのは、悲しいですが分かっていたことです」


 撫子(なでしこ)は重い溜息をつき、窓の外へと視線を逃した。  そこには、名前の通り美しい庭園が広がっている。  放課後のチャイムが鳴り、生徒たちが花壇の手入れをしたり、ベンチで談笑したりしている。  ここには、東京帝国学園のような殺伐とした空気も、血なまぐさい階級制度もない。  だが、撫子(なでしこ)は知っている。それが薄氷の上に成り立つ、あまりにも脆く(はかな)い平和であることを。


「皆さんには伝えて。『あと少し耐えれば、私たちの結束は本物になる。東京帝国学園だって、31校が完全に団結した相手には手を出せないはずだ』と」


 撫子は、自分自身に言い聞かせるように呟いた。


「私たちは守るの。この学園も、同盟のみんなも。……あの『隷属化』なんて非人道的なこと、絶対にさせない」


 その瞳には、確かな正義の光が宿っていた。だが、彼女は知らない。相手が「結束し切る直前」このタイミングこそ逆に好機と捉え、すでに喉元までナイフを突きつけていることを。


 そして、彼女の足元――学園のライフラインが通る地下通路の奥深くでは、すでに致死量の「毒」が回り始めていたことを。



2.夜の訪問者

開戦前日 深夜 23:00


武蔵野庭園学園の地下、「第一蘇生ホール」。 厳重に警備されているこの聖域に、小柄な影が3つ、音もなく侵入していた。

彼女たちは、少し大きめの武蔵野学園の制服を着ているが、その中には黒いボディスーツとMP40短機関銃を隠している。 情報長・如月(きさらぎ) (れい)の手引きにより、「交換留学生」として堂々と入り込んでいたメーテル突撃隊の精鋭達だ。

「ねえねえ、ここが心臓部?」 「そうだよぉ。ここさえ壊せば、この学校のお姉さんたちは『生き返る場所』を失ってパニックになるの」

リーダー格の少女が、飴玉を舐めるような軽さで言いながら、手際良く蘇生装置の動力パイプにプラスチック爆弾(C4)を貼り付けていく。

「かわいそうだねぇ。死んでも生き返れないなんて」 「ううん、違うよ。(れい)お姉様が言ってたもん。『生き返れない恐怖を与えることで、スムーズに降伏させる慈悲』なんだって」 「そっかぁ! さすが情報長! 優しいね!」

キャッキャと笑いながら、彼女たちは手際よく破壊工作を進める。 警備員が見回りに来たが、彼女たちは隠れもしない。 「あ、見つかっちゃった」 「じゃあ、おやすみなさい」

シュッ。 サプレッサー付きの銃声すらなく、飛び出した少女が警備員の喉をナイフで掻き切った。 警備員の生徒が泡を吹いて倒れる。彼女が蘇生されるのは、このホールが爆破された後――つまり、永遠に目覚めないか、あるいは帝国学園の捕虜として目覚めるかのどちらかだ。

「よし、セット完了。……明日の朝、ドカンといこうね!」

また見に来てくれてありがとう!!

次回、3話 サクラチル です!

いよいよ武蔵野に攻め込んでいきます!!また見にきてね!

感想、ブクマ、評価などいただけると、更新のエネルギー(生贄コスト)になります! よろしくお願いします!

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