第三話 新人冒険者、クエストに挑む
ー水晶ー
魔法道具の一種。
多数の機能を備えてあり、状況によって使い分けることが出来る。
ただし、情報を可視化できる内容は時と場合による。
主にギルドに設置されており、購入不可。
ギルドに申請を行うとレンタルできる。
ー冒険者専用会員証(冒険者カード)ー
冒険者ギルドに登録している者が持つ会員証。
名称が長いため、『会員証』や『冒険者カード』と呼ばれている。
右下に現在のランクが書かれている。
宿でランク割引をする際の身分証や、城門の通行証としても使うことが出来る。
依頼を受注した俺とメアは目的地であるセラトル草原に向かうことにした。
セラトル草原とは王都を出てすぐにある自然豊かな草原で、スライムやソロゴブリンといった初心者向けの魔物が多く潜んでいる。
今回挑むソロゴブリンは初心者がそこそこ苦戦する魔物だ。
ゴブリンは基本、集団で行動しているが、群れからはぐれた、もしくは生まれた時から1体で行動しているゴブリンをソロゴブリンという。
ソロゴブリンの苦戦するところは、単独だからこその素早い動きとそこそこ高い攻撃力で攻撃してくるところだ。
だが、単独であるため、防御が少し低い。そのため、先にトラップを仕掛け、引っかかったところを攻撃するのが基本である。
今回はその戦法を使い、力試しをしてみよう考えている。
昔使っていた技を思い出しながら歩いているとすぐに王都の城門前についた。
城門の警備人に冒険者カードを見せて通してもらった。
門をくぐった瞬間、広々とした草原が目に映った。
辺りにはスライムやソロゴブリンなどの魔物だけでなく、小鳥やてんとう虫などの小動物や昆虫などがいた。
俺たちは準備運動をして、もしもの場合に備える作業を行った。
力比べでこの依頼を選んだが、動きを封じられて殺されたら元も子もないので失敗した場合のトラップを設置した。
トラップを準備した後、辺りを見渡すとソロゴブリンが立っていた。
俺はソロゴブリンの背後を取って不意打ちを仕掛けた。
不意打ちは成功して、ソロゴブリンを倒すことが出来た。
2回目も成功して、残りは8体となった。残り8体...
そう考えていると後ろからソロゴブリンが不意打ちを仕掛けてきた。
一歩遅れた。防御の構えを仕掛けると、
『火弾』
メアがゴブリンに向けて火魔法のかかった魔力の弾を放った。
弾がゴブリンに直撃して炎に包まれ燃え尽きた。
「おかげで助かった。」
メアはグッドサインを出した後、呪文の準備を始めた。
順調に討伐し続けて残り3体となった。
この調子のまま残りを討伐に行こうとすると、
「剣を握りし者よ」
どこからともかく謎の声が聞こえ、辺りを見渡した。だが辺りにはメアしか人はいない。
「誰?」
「気づいていないのか?今お前が握っている剣だよ」
まさかこいつは...!
突然、目の前が真っ黒になった。
.........
目が覚めると、俺はベットに横たわっていた。
「リュウ、やっと目が覚めた!」
横にはメアが立っていた。
...何が起きた?
私は新人の冒険者二人を見送った後、仕事部屋に戻り支度をして目的の場所に向かった。
警備人に要件を通してもらい、面会の時間を用意してもらった。
「ついに勇者の素質を持つと思われる冒険者を見つけました。」
「報告感謝するぞ。」
「では、迎えは私が用意いたします。」
奇抜な服を着た男が言った。
「それでは、私はこれで。」
私は城を出た後、仕事場に戻り受付を代わってもらい、仕事部屋に戻った。
『メア・ウィザール』
彼女の素質もなかなかだが、
『リュウ・ウィザール』
彼からは普通の冒険者とは違う何かを感じた。父の血が通っているからだろうか。
「どうかいたしましたか?
『ギルドマスター』」
副ギルドマスターが声を掛けてきた。
「もしかしたら今度面白いものが見れると思ってね。」
「見るのはいいですけど、書類仕事はちゃんとやってください。」
副ギルドマスターはそう言った後、辞書三冊分の書類を私の机にどっさりと置いた。
「はい...。」
...見れるのはまた今度になってしまったかもしれない。




