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悪役令嬢、物申す!  作者: Nihonmusume
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勧善懲悪部隊発足、国を立て直して見せます!

二重人格?異世界転生?乙女ゲームに転生?天敵はゲームのヒロイン。ゲームの強制力、シナリオは、常識や倫理観よりも強いのか?

プロローグ

私の体は本能的に動いた。

それは許しがたし!と私を本気で怒らせた光景だった。

その光景は、一瞬、似ているものとダブった。一気に頭に血が上り、私は群れになって、一人の可愛らしい女の子を虐めている連中に怒鳴りつけた。 

“あなた達、そこで何をしているんですの?”頭の中では、怒髪点に達し、口汚く罵っているのに、出てきた言葉は、少しむっとしただけの呆れたような声だった。

そこで、リーダー格の男の子(7つくらい)が“邪魔すんな!女はあっち行ってろ!あっちでおとなしく他の女とお茶でもしてろ!と怒鳴ってきた。外側の私は、少しビクッとして後退しそうだったが、内側の私が憤り、怒りのままに、その女の子を庇うように、そのリーダーに対峙した。そして、内側の私は ‘ふざけんな!やめろって言ってるのがわからないのか!この大馬鹿野朗が!’と罵り、かなり強気で、今にも相手をぶちのめす勢いで睨みつける。でも、外側は、内側に引っ張られているものの、丁寧なお嬢様言葉で、“お止めください!”と言いつつ、体は震えていた。内外が一致しなくて困惑しながらも、女の子を庇おうとした。そんな私をそのリーダーは突き飛ばした。突き飛ばされた瞬間、同じような景色を思い出す。その状態で呆然とその景色に引き込まれた。その騒ぎを聞きつけた側仕えが大人に知らせたのだろう。一緒に来ていた兄が呼ばれ、家に連れ戻された。女の子がお礼を言っていたようだが、全然、頭に入ってこなかった。みんなは、突き飛ばされたショックのせいだろうと、部屋に連れて行かれて、眠らされた。その夜から、私は夢?白昼夢?とも思えるようなものを映画で見る感じで、三日間夢うつつ又は、夢遊病患者の状態で過ごした。熱もでていたので、ずっとベッドで過ごした。家族も使用人も心配していたようだったけど、それに目を向ける余裕などなかった。三日の間に、全ての映像を見終え、自分の中に人格、年齢、容姿が全く違う二人が居るのに先ず驚いた。その時点で、“二重人格!!!”と人自分の部屋で叫んだことにまた驚いたが、同時におかしい、ということに気づいた。自分が驚きながらも、自己分析を淡々とやっていることに、心底おかしいと思っていることに、驚愕した。なぜなら、私は五歳の子供だったから。多重人格なら、自分の知ってること以上のことはできない。しかも、五歳とは違う、十八歳の自分は全然知らない世界で、知らない格好で、知らない言葉を話して、ここでは考えつかないことをしていたのだから。しかも、このように、知識のない五歳の自分が冷静に自己分析できることが一番おかしい。三日間の熱に浮かされながらの熟考の末、私が出した結論は、映像みたいに頭で流れていたのは、前世の記憶である、ということだった。その後、この二つに折り合いをつけるのに、更に3日かかった。そして、七日目の朝、私は、五歳の令嬢を演じることにしたため、みんなは、初めて突き飛ばされたり、罵倒されて、ショックを受けていたんだな、と納得したみたいだった。


始まりは、王宮での初めてのお茶会だった。

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