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転移の部屋

目を開けると・・・・白い空間。

当然目の前には狸のぬいぐるみが・・・・


わたしは躊躇することなく力いっぱい蹴り飛ばす・・・・はずがよける狸。

豪快に転ぶ私・・・。


「なんで避けるんですか?」


「痛いの嫌だし・・・・魔王を討伐して戻ったか?」


「・・・・・・・」


「そうか、そうか、ずいぶん時間が経ったようだが、討伐できたか!これで私も本業に戻れる!」

ご機嫌の狸。


(実はまだ・・・討伐できていません!)

言い出せない私。


(でも、魔王は私に降伏したようなものだし!ゲームクリア!?)


そんな私を狸は手招きする。


すると狸の前に扉が現れる。


「さあ、この扉を開ければ元の世界に戻れるぞ!」


私は扉の前まで移動し、扉に手をかける。


「ゆきちよ~よくやった!女神様によろしく伝えてくれ!」

狸が最後の挨拶をしている。


(女神って誰なんだろう?)

そう考えながら扉についているノブに手をかけ回して押す。


『ガチャ』

(異世界転移、いろんな小説で読んだけど・・・・楽しみより、苦しかったな~特に、ジュリエッタの特訓!

あれはないわ~でも一度体験すれば怖いものはなくなるな~

私の知らない所で世界が変わるような出来事があったけど・・・・私には関係の無い、異世界で起こった出来事だし!

なんといっても!ジュリエッタからの追撃を受けることなく生還できる!)


「・・・・・・・」


『ガチャ、ガチャ』


「・・・・・・・」


(押すのかな?引くのかな?)


「・・・・・・・」


動かない


(ひょっとして引き戸?)


「・・・・・・・」


動かない


「ゆきちよ、どうした?」


扉が開かずに苦戦している私に狸が話しかけてくる。


「開きません!」


「・・・・・・」


「・・・・・・」

見つめある2人?


「ゆきちよ、魔王は討伐したのだろう?」


「・・・・降伏させました!討伐寸前まで行きましたし!」


「・・・・・・」


「・・・・・・」

再度、見つめある2人?


(はあ~)

狸はがっかり感が半端ないほどのため息をつく。

そして何処からか取り出したタブレットで操作している。

しばらくタブレットで何かを見たあと、タブレットをしまう。


「ゆきちよ、魔族の王を降伏させても・・・・私が言っている魔王は、悪魔の王!」

生意気な狸はしれっと言った!


「はあ?魔王って言ったじゃん!魔族の王、略して魔王!」

私は声が裏返る!


「じゃあ、魔族の王を討伐してきて!」

狸は言ってくれる。


「魔族って!?」


私の目の前が白くなってくる・・・。

質問に答える気、無いのね!

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