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洋介

「よお祐一、まだ見習いで良いからな。皆の見ながら徐々に覚えていけば良いから」

「うん」


 僕は神主さんから言われた境界線の話をしようとしてやめた。何故上の人にしか話さないか?多分理由があるんだろう。転生者のもつ役割がちょっと単純じゃないと分かって軽々しくなんでも話せなくなった。


「何人ぐらいで交代してるの?」

「夜は場合によりけりだな。例えばだ妖怪が溜まって戦闘が長くなったら、いちいち町に戻るわけにも行かないから。基本それ以外夜は居ないよ」

「でも夜でも出るでしょ?」

「そうさな。その時はその時だ」


 洋介は何か言いかけたようだったがそれ以上は話さなかった。


「交代だったな。今は5,6人だかそれを交代する。戦う人間も合わせれば最低でも20人は関わってる。ただそう単純に専門のものがいるって形じゃない」


 そういって僕らは見回りに出た。


「ほれあそこで畑仕事してる男、この前俺と祐一のあとに入った奴だ。農家の人間が全員そうか?と言うと違うけど、やっぱ危険が多いから。俺らは農家と兼業の人間が多い。前小刀が石になったの見たろ?」

「うん」

「全部が全部全てがじゃないが他の町と何かを交換するってあんまり無いんだよ。俺は専門でやってて農家はやってないが俺の親戚は農家やってる。この町農業無しでは干上がってしまう」

「じゃもっと範囲広げれば良いじゃない?」

「そうか神主さんはなさないで置いてくれたんだな。そのうち分かる。あんまり先入観を持って欲しくない。俺らの仲間としてそういう事は知ってほしい。俺がお前の立場だったらって考えてしまう」


 二人で見回ってると大きな天狗や鬼やらの妖怪が出てきた。数が多い。


「急いで番屋に戻って鐘鳴らしてくれ。俺がなんとかそれまでしておくから」

「なら僕が」

「馬鹿やろう!ちょっと猫一匹初めて倒して好い気になってるなよ。良いから俺はこれ専門にやってるんだ俺に任せろ早く」


 確かに僕は好い気になっていたかもしれない。冷静に判断してる洋介の指示に従って鐘を鳴らしにいった。鐘を鳴らして町から人が出てきたのを確認してすぐに洋介を助けに向かった。僕の目の前だった洋介は天狗は倒していたが鬼に殺されてしまった。僕は無我夢中で妖術を連発していた。滅茶苦茶だったけど鬼は倒せた。


 冷静になって回りを見ると違和感が合った。確かに洋介は鬼に殺された。洋介の死体が無い。町の人が駆けつけた


「洋介が殺されて、でも洋介の死体が無くて」

「神主さんの所の、いや大丈夫だから。神主さんに聞けば分かるから。行ってみると良い」


 町の人は落ち着いていた。人が一人死んだのにどういう事なんだ?でも確かにおかしい洋介の死体が無い。でも目の前で殺されたんだ。無我夢中で気が動転して死体がなくなってるのに気がつかなかった?食べた?そこまで僕も混乱して無い。とにかく神主さんの所にいって話を聞こう。この町のすべての人より僕の方が分かってることがある。あの人は特別な人だと。


 神社に戻ってみると洋介が居た。僕はポカーンとしてた。


「やっぱり飲み込め無いよな」

「そうだな」


「二人ともどういう事?」


 神主さんは

「だから言っただろ?私は命をつかさどると生き返らせたんじゃよ」


「何で二人ともそれ言ってくれないの」

 僕は泣きそうな声で訴えていた。


「事情があってな」

「良いよ俺が話すよ。話しやすい状況になったと思う。ただまた町外れまで祐一はついてきてほしい」


 そこまで行くのに会話が無かった。はっきり言えば不快だった。そんな便利なものがあるなら話してくれれば良いじゃないか。


「祐一、二人で真っ直ぐ境界線まで歩くぞ」


 そういって二人で歩き始めた。そろそろかな?と隣を見たら洋介が来てなかった。


「何やってるの?」

「出られないんだ。見てろよ」


 そういって洋介は僕の方に真っ直ぐ歩き出すと突然反転して向こうに歩いていってしまった。明らかに不自然だった。洋介は反転しようといて方向転換したわけじゃない。文字通りひっくり返ってしまった。


「祐一小刀どうなってる?」


 石になって落ちてる。


「危ないから、蹴っ飛ばせ」


 そういわれて丸い石ころを蹴っ飛ばした。コロコロと転がって小刀になった。


「そこが町外れだ、良く見てろ」


 そういって洋介は歩き出した。また突然反転した。そうか小刀の変化した位置だ。要するに境界線で反転するんだ。

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