龍人
もくもくと言うより淡々と戦闘をこなしていた。今は以前の様なスランプが消えていた。神社に帰ると神主さんと龍子が居た。
「祐一戦闘アレで良いのかな?」
「もしかして龍子ちゃんみてた?」
「私それ龍子さんにしてほしいんですよね…」
「だって何かそれ後から」
「いや祐一に仕える時は龍子で良いです。それまでは何かその子供をあやすような言い方だと上下関係がね。ご主人様、私、祐一。今この順番ですから」
「はいはい龍子さん」
「はい見ていました。ご主人様も一緒にです」
「神主さん、今は妖怪のレベルが高いから遠距離攻撃でも問題が無いよ。逆に言えば以前上がらなくて当然だと思う。僕かなりまずい状態に嵌っていたみたい。今も順調に上がってるし、実はモチベーション高い。僕も龍子ちゃんほしいからー」
「だから龍子さん」
「はい、龍子さん」
(子供ってわけじゃないが、だって僕よりどうみても若く見えるし…)
なんだかんだで町に出るときは龍子が付くことが多かった。
「どうも神主さんに見張られてる気分になるんだけど…、今リンクどうなってるの?」
「秘密です。抜き打ち検査ですよ?ばらしてどうするんですか」
「神主さんそんな事言ったの?」
「いえ私の判断です」
「龍子さん個人的裁量か判断力がすごいな」
「独断でやってるように見えますけど、私信頼されて任されてるんですよ?」
(いつのまにそんな信頼関係築いた?)
「何か二人あったの?」
「下世話ですし、あなたは私の下なんですからね?」
「すみません」
「ちなみに今はリンク切れています。だから今の話は聞かなかったとして忘れておきますから。今後気をつけるように」
ただ彼女がそばに居るのは便利だった。神主さんいつでも呼び出せるから。ただ実際あまりやらなかった。神主さん疲れるって話だったから。
「ねえ龍子さん、神主さんにはもう話してるけど当事者である龍子さんに聞きたい。僕はこの町を君たち龍人で一杯にしたい。どう思う?」
「それ私には答えられないです。例え主人が変わっても祐一は2番なのは私の中でずっと変わりません。だからそれは祐一が一番であるあなたが生んだものに聞くべきです」
「それ多分必ず素晴らしいとか言われそう」
「何故聞いても無いのに?」
「龍子さんみてると…」
「私も個人の気持ちがちゃんとあります。相手を見ての判断です」
「否定できないのは否定できないな僕から見ても神主さんは立派だから。今の龍子さんの立場で良いから言ってみてよ」
「あまり深く考えすぎないでほしいのですが、代替わりのとき悲しむだろうなと」
「僕嫌?」
「そういう単純な話じゃ無いです。そもそも個人の前に主人との関係で次の世代について思っただけです。個人差を含めたら私は祐一の場合はまだ気楽かな?なんて思います」
「酷いな」
「私多少ご主人様の性格の影響を受けるので」
「神主さん低評価だったな…、考慮に入れるけど僕の中で2の次だな」
「そういう所がね…」
「多少わがまま通したらだめ?」
「それが嫌なわけじゃないです。ただ何でしょうねもっと強く命令してくれても良いですが、かといってもの扱いも嫌です。祐一にはね」
「繊細だな」
「まあご主人様にはそこまで思わないので私が答えるのは問題があると言ったんですよ」
「そうだね…」
僕は否定的であっても多分実行すると思う。不思議といつも慎重なのにこの事だけ妙に乗る気だった。僕はその町にすごく憧れてるんだと思う。僕はどこかで町の人にかなり遠慮している。失敗した時は失敗した時だと失敗もまた町作りの一つだと今回だけは割り切っていた。多分初めてだと思う。それは僕がこの町が窮屈だと思っていたわけじゃない。壊したくなかった。これだけは壊れてしまってもかまわないって微動だにしない覚悟があった。やっと僕は自分に足りなかったものを手に入れた気がした。町の人がどうでも良いわけじゃない。ただ町の人が今欲してるもの以外どうなるか?分からない不確定要素に手を出せなかった。これは難しい問題だった。今町の人が求めるものばかりだと先に待ってる息の長い計画は全てボツになってしまう。何の迷いも無くすパッと決断できる。後譲渡さえ続ければ転生者直轄でコントロールできるのがものすごく大きい。それを切って住人になっても構わない。これが僕が町作りでもう一つ乗れなかった部分だったと手に入れたら良く分かった。
今は戦闘にはもう迷いは無かった。在るとすると後悔だけ。最初の頃もっといろいろ経験しておくべきだったと思う。僕は後から疑似体験したけど、所詮は真似事だと思う。どこかで演じていた部分がある。ただその演技が良かっただけで。さまざまな事が分かってきて今は逆に淡々としている。龍のストックがかなり溜まっている。これはどうやって分かるのか?譲渡されればすべて分かるのかな?楽しみに取っておこう。これが大きなモチベーションになってて出なかったときも特にがっかりしてない。いつ龍が出るだろうとワクワクしていた。ギャンブル的だが逆に毎回出ない事が楽しみになっていた。




